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第一章
第十話
「もう一度言うけど、この前真人をここに呼んだのは、ただの自己防衛だからね。……別に、君と二人でごはんを食べるのがイヤとかではないから」
「うん……」
「はじめは迷惑な人だと思ってたけど、今は別に、まあ……悪くないとは思ってる」
「うん……」
「君の気持ちにはこたえられないけど、友だちとしてなら、これからも仲良くしたいとは、思ってるよ」
……うん?
「ちょっと待て。どういうことだ?」
「え? いやだから、友だちとしてこれからもよろしくって――」
「ちがう! そこじゃない!」
「?」
「今なんつった!? 『君の気持にはこたえられないけど』って!?」
「うん、そうだけど」
「いやっ!! 俺の気持ち!? なに!? どういうこと!? 何言ってんだ!?」
ナオは首を傾げて、「何言ってんだこいつ」みたいな顔をした。
「僕のこと好きなんでしょ?」
「はっ……はぁ!?」
「その気持ちにはこたえられないけどって話を――」
「ちょっと待てーい!! 誰があんたのこと好きって言った!? ちがう、逆!! あんたが俺のことを好きなんだよ!!」
「え、何言ってんの……?」
「そっちこそ何ワケ分かんねーこと言ってんだよ!!」
「僕、ずっと君のことをフッてるよね……?」
「それはあんたが自分の気持ちに気付いてないだけ!! ほんとは好きなんだよ!! 俺には分かんの!!」
ナオはこちらをじーっと見た。まるで研究対象を観察するみたいな目つきだ。
「……君、もしかして恋愛したことない?」
「あるわ!! ちんこ擦り切れるくらいヤッてるわ!!」
「あー……」
ナオが失笑する。
「オッケー、分かった」
「なんも分かってねえ!!」
「うん。僕はこれ以上何も言わないことにするよ。でも、ひとつだけ――」
ナオが俺の隣にしゃがみ込み、耳元で囁いた。
「気付いてないの、篠原だけだよ」
「~~……!?」
こいつ……ズルい!! 耳元でそんな良い声を出すなっ!! 内容が全く入ってこなかっただろうが!!
その日、俺とナオは連絡先を交換した。
いいか。当然ながら、ナオが、俺の、連絡先を知りたがったんだ。
当たり前の流れだ。疑いようもない事実だ。
そこからも分かるだろう。
ナオが、俺のことを、好きなんだよっ。
「うん……」
「はじめは迷惑な人だと思ってたけど、今は別に、まあ……悪くないとは思ってる」
「うん……」
「君の気持ちにはこたえられないけど、友だちとしてなら、これからも仲良くしたいとは、思ってるよ」
……うん?
「ちょっと待て。どういうことだ?」
「え? いやだから、友だちとしてこれからもよろしくって――」
「ちがう! そこじゃない!」
「?」
「今なんつった!? 『君の気持にはこたえられないけど』って!?」
「うん、そうだけど」
「いやっ!! 俺の気持ち!? なに!? どういうこと!? 何言ってんだ!?」
ナオは首を傾げて、「何言ってんだこいつ」みたいな顔をした。
「僕のこと好きなんでしょ?」
「はっ……はぁ!?」
「その気持ちにはこたえられないけどって話を――」
「ちょっと待てーい!! 誰があんたのこと好きって言った!? ちがう、逆!! あんたが俺のことを好きなんだよ!!」
「え、何言ってんの……?」
「そっちこそ何ワケ分かんねーこと言ってんだよ!!」
「僕、ずっと君のことをフッてるよね……?」
「それはあんたが自分の気持ちに気付いてないだけ!! ほんとは好きなんだよ!! 俺には分かんの!!」
ナオはこちらをじーっと見た。まるで研究対象を観察するみたいな目つきだ。
「……君、もしかして恋愛したことない?」
「あるわ!! ちんこ擦り切れるくらいヤッてるわ!!」
「あー……」
ナオが失笑する。
「オッケー、分かった」
「なんも分かってねえ!!」
「うん。僕はこれ以上何も言わないことにするよ。でも、ひとつだけ――」
ナオが俺の隣にしゃがみ込み、耳元で囁いた。
「気付いてないの、篠原だけだよ」
「~~……!?」
こいつ……ズルい!! 耳元でそんな良い声を出すなっ!! 内容が全く入ってこなかっただろうが!!
その日、俺とナオは連絡先を交換した。
いいか。当然ながら、ナオが、俺の、連絡先を知りたがったんだ。
当たり前の流れだ。疑いようもない事実だ。
そこからも分かるだろう。
ナオが、俺のことを、好きなんだよっ。
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