君との恋の物語-mutual dependence-

日月香葉

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卒業6

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『そうかなぁ?国内もいいけど、やっぱり海外じゃない??』

と、由美。活発で行動力のある彼女は、学生最後のイベントを派手に楽しみたいんだろう。

対して、

『海外かぁ、大丈夫かなぁ?』

大人しい祥子は国内派。卒業旅行はバタバタせずにゆっくりのんびり過ごす物にしたいみたい。

まぁ、どっちの言い分もよくわかるなぁ。

『さぎりは、どう思う??』

由美が私に意見を求めてきた。うん。こういう場合は、両方の意見の良いところを取る!

「由美が思う海外ってどういうところ?ヨーロッパとか、アメリカとか?」

『イタリアのつもりでいたけど、特にこだわりはないかな』

ふむふむ。

「じゃぁさ、バリ島とかグアムはどう?そこなら日本からも割と近いし、観光地化されてるはずだし。」

これには祥子も少し安心したみたいだった。

『それなら、いいかも。日本語が通じやすいところなら。』

「あ、それは大丈夫だと思うよ!今は指差し手帳っていう便利なものもあるし!」

指差し手帳っていうのは、日本語と、現地の言葉が並べて書いてあって、現地の人に伝えたいことを指差して読んでもらうっていう言葉通りの本。

っていう説明を付け加えた。

『なるほど。そんな便利なものがあるんだね。』

「うん、お父さんがたまに仕事で海外に行くから、家に結構揃ってるんだ!」

『まぁ、そのどちらかなら予算的にもいいかもね!』

「うんうん!どこに行っても楽しいだろうし、皆の希望を全部叶えるならこれが良さそうだね!」



その後も話し合って、卒業旅行はグアムに決まりました。

3人でならどこに行っても楽しいし、行き先にこだわりのなかった私としては、2人が納得できてよかったと思っている。


旅行期間は1週間!

学校の入試が行われる2月の終盤から3月の頭に掛けて予約をした。

旅行会社のプランに飛行機や宿も含まれていたので、自分たちでやることは現地でのプランを考えるだけだった。

これがもう楽しいのなんのって。

思えば大学生活の後半は、就活、サークル活動、論文。

それにアルバイトなんかで結構皆忙しかった。

大変だったことから解放されて、卒業までのわずかな時間。

皆この時間を、大切にしたいんだよね。もちろん、私もだよ!


私たちは、グアム島をこれでもかと満喫できるようなプランを立てた。

綺麗な海を一望できる恋人岬はもちろん、パガットケープっていう綺麗な洞窟を観に行った!

せっかくだから海にも入ろうかという話にもなったんだけど、これは海岸でのんびり過ごすだけにした。

グアムには大型のショッピングモールもあるので、お土産もたくさん買って、学生らしく歴史公園にも行った。

食べ物はシーフードや、とても口に入らなそうな巨大なハンバーガーにも挑戦したり、夜はお酒とおつまみで沢山話して、本当、これ以上ないくらい楽しい時間を目一杯満喫した。

もちろん写真もいっぱい撮ったし、これまでのことも振り返って、3人で大学生活を噛み締めた。


何度も思ったことだけど、本当の本当に卒業するんだな。

2人には、いっぱい助けてもらった。

ちゃんとお礼を言いたいけど、それは卒業式まで取っておこう。

「ねぇ、祥子は卒業後は東京だよね?由美はどうするの?」

『私は仕事が小山市の方だから、通えるんだけど、一人暮らししようと思ってるよ。』

「そっか。」

『なんで?』

「私、ちょっと迷っててさ。一人暮らしするか、実家から通うか…」

『詩乃君と同棲するか?』

と聞いたのは祥子だった。

「うん。でも、私実家出たことないからさ、いきなり2人暮らしってちょっと不安で。仕事も慣れるまで大変だろうし。」

『それは本人としっかり話し合ったほうがいいよ。でも』

と由美

「でも?」

『あぁ、こんなこと私が言うのもおかしいんだけどさ、』

「ん?」

『片桐君て、あんな見た目だけど、かなりしっかりしてるじゃない?なんか、同世代とは思えないってうか』

うん、まぁ、それはそうかな。

『だからさ、多分そういう、これからの事みたいに大事なことは、考えてくれてると思うんだよね。さぎりの意思とか立場のことも踏まえてさ。』

「あぁ、うん。そうかも。」

『だからさ、素直に思ってる通りに相談すればいいんだよ。あんなに親身になってくれる人、そうはいないよ!?』

「そっか。そうだね。」

2人ともニコニコと頷いてくれた。

「社会人になっても、遊ぼうね!せっかく祥子が東京にいるんだし、みんなで遊びに行こうよ!」

『いいね!ぜひ遊びにきてよ!』

これは、卒業旅行3日目のよるのことだった。

ここから旅行の後半になるんだけど、やっぱり楽しくて。

とっても大切な時間を大切な友達と過ごせて、幸せだった。


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