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そして、次のお部屋に行くためか、私の手を再び引っ張て行く。

次はどこにいくんだろう。

中に入って、お風呂、トイレを見終える。

お風呂はすごく広い。

で、木の板をはさんだ隣に小さめのお風呂もあった。

ルークが、そっちのお風呂を私専用にしてくれた。

トイレも2個あって、使ってないほうが私専用。

なんだか、ものすごく申し訳ない。

大丈夫だよ、と言うと、男と同じものを使わせたくないから、って返ってきた。

その時なぜか、クマの顏が見えた気がした。

「ここが、花の部屋だよ」

扉をあけたその部屋は、ものすごく、広かった。

同時に、ルークはお金持ちなんだろうなあと予想がつく。

社長の子供なんだろうか。

きちんとしてるし。

「私、本当に、こんなところに住み着いちゃっていいの?」

「全然問題ないよ?」

「・・・そっか」

まさか、こんな親切にしてもらえるとは思ってなかった。
その部屋はすごく広くて。

クローゼット、ベッド、机、椅子窓からは、夕日が差し込んでいた。

すっごい広い。二回目。

そして、また引っ張られて進む。

にしても、ここ広いな。

「ねえ、ルーク。あなたってもしかして、社長の息子さん?」

「社長・・・?」

ありゃ、この世界には社長とか、ないのかな。

「よく分からないけど、違うよ」

そっか。

謎に包まれてるなあ。

「そして、ここがバレエ室ね」

「えっ?!」

バレエ、ここにもあるんだ・・・

「そういえば、花のワンピースの下って、白いタイツとレオタード着てる?」

ルークもバレエをやってるのか。

確かに私は、種を買いに行った後に、バレエをやる予定だったから、そのままだけど・・・

「ん。お母さんが先生なの。本当は、襲われなかったら、レッスンがあったんだけど・・・」

「へえ。それは、ぜひ一緒にどりたいね」

うん・・・うん?!

一緒に踊る?

私とルークが?

一緒に?

・・・無理無理無理無理。

恐れ多くて体が動かなくなりそう。

それに、ルーク、上手そうだし。

「最後は、さっきいた、リビングね。キッチンもついてる」

私は、二人だけが住んでるであろう、と予測して聞く。

「お料理は誰がしてるの?」

「ダトスだよ」

「だ、だ、ダトス?!」

か、家政婦なの・・・?

ああ、そうかも。

いや、まて。

まさか、恋人?

・・・あり得る。

靴を踏んずけられても、何も言わない。

おまけに、私とクマへの対応と、ルークへの対応が違いすぎる。

え、詳しく聞きたい。

世の中、割と狭いかもしれない。

「さ、夕食にしようか」
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