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「とんかつ濵かつにおいてのゴマの扱い方」

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 とんかつチェーン店は数あれど中でもよく利用するのが「濵かつ」である。
 定番でご飯、みそ汁、漬物、キャベツはおかわり自由。ゴマやソースはお好みで自分好みの調整をして食べられる。
 大体のとんかつ店も同じようなものだが濵かつにはぶらぶら漬がある。
 ぶらぶら漬に使われる主な野菜は唐人菜と言われる長崎での伝統野菜で白菜らしい。てっきり高菜だと思っていたのだが全く違うものだと知り、衝撃を受けた。
 そのぶらぶら漬だが少々塩味を強く感じる。(対比:個人の味覚差による)だけど食べたい。
 お茶漬けにピッタリな漬物だと思うがキャベツを草食動物のように味わう輩にとってはご飯がそこまで入らない。
 実はとんかつ屋にはとんかつを食べに来ているわけでなく、キャベツを食べに来ているようなものだったりするから。(メインがキャベツ←オイ!)
 ご飯代わりにキャベツを食べるのだがここのオリジナルドレッシングが美味すぎる。
 特に生ドレッシングの人参・玉ねぎ・リンゴのヤツは大のお気に入りで空っぽにしてしまうこともあるほど。
 そんな状況下でご飯が進まず、かといってぶらぶら漬はどうにか食べたい。
 ご飯の量に対してぶらぶら漬は塩味を感じるからご飯が足らなくなるけどおかわりするほど食べられない。(お残しはあきまへんと思っているので無理しない)
 それを解消するための手段を編み出してからというものもう何年も実践し続けている。
 本来、違うよ! とツッコミは覚悟の上での記述だということを理解して欲しい。
 まず卓席に付くと必ず小さなすり鉢とすり棒が運ばれてくるがゴマを入れてすりつぶす用途で利用する。
 それを使って手作りする。わざわざゴマソースの作り方までアナウンスされる一品、なのだ。
 注文してから品が来るまで店内の誰もが無言でゴリゴリとやっている。
 どの辺まですりつぶすかは好みの問題。個人的には粒が無くなるまでやってしまうが。
 そのすりゴマに秘伝ソースを加えて出来上がり! とそのゴマソースでとんかつを食べるのが主流だといえる。
 残念ながらソース派でなく、ミルに入った塩でパラパラと食べるひねくれ者だったりする。
 となるとすったゴマはどうするのかといえばここでぶらぶら漬の出番!
 すりゴマの鉢にぶらぶら漬をぶち込み、混ぜ合わせると……、
 ちゃらちゃちゃちゃちゃちゃ~、ちゃららら~♪
 なんということでしょう! 塩味のきいたぶらぶら漬がまろやかになるではありませんか!
 そんな訳で胡麻和えっぽくなるぶらぶら漬が単体で食べられる。これが病みつきになった。
 本来ならそういう食べ方ではないのだろうがつい違うことをして嗜んでいるのであ~る。
 ちなみに以前は「浜勝」だったのが「濵かつ」になっていたのがずっと気になったので調べてみた。
 創業50周年を節目にリニューアルしたらしく新ブランドロゴは会長さんの直筆ロゴで名字の“濵”の文字を取り、変更したらしいそうだ。
(参照:濵かつサイト;新ブランドロゴ リニューアルのポイントより)
 意外にハマっちゃうかもしれないぶらぶら漬の胡麻和え、お試しあれ!
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