異世界転生した悪役令嬢の私は、なんでもヤります。

外伝 血塗られた冒険の書

第5話

　そうそう、私が今いるこの国はイザーク王国、商人の国よ。この国は特殊で選挙による投票によって会長、王が決まるらしいの。ようするにお金持ちが一番偉い。ヤりたい放題できてしまう。現会長はローラン、この国の王で大富豪よ。

　商人の街だけに働けば働くほどお金が、対価がもらえる。私は奴隷だから、ヤルことをヤらないと何ももらえない。だから、私は魔導書のためにナニをされようが我慢していた。

　ローランの愛人は１００人いる。
　
　上級　３０人　ローランの宮殿　大商人の娘　

　中級　２５人　ローランの屋敷　中級・下級商人

　下級　４５人　ローランの別邸　奴隷　→わたしはココ

　彼の寝室には愛人の出入りが非常に激しく、皆がライバル同士だった。私は、彼のお気に入りだったこともあり、下級に属していても上級に近い待遇を受けていた。

　もちろん、皆から仲間はずれにされていた。そんな中、一人の友人が出来た。

　貴族同士の繋がり、付き合いではなく、初めての友達だった。

　わたしと相部屋になった、ディーナ。

　エリスと同じ黒い髪と黒い瞳を持つ小柄で可愛らしい少女だった。

　元大商人の娘で一年前、詐欺にあい、両親は首を吊り自殺、借金が返済できなくなってしまい、ローランに飼われてしまったそうだ。

　彼女の母は東の国の有名な鍛冶職人の弟子だったらしく家庭で扱う調理具などを商いにしていたらしい。ディーナも鍛冶の手伝いなどをして、母の技術を吸収し免許皆伝になったそうだ。

　体術だけを伸ばしても、限界があるのでないかと思っていた。

　だから、刃物に興味をもっていた。

　わたしは彼女に母の形見でもある包丁を見せてもらった。

　東の島国に伝わる秘術を使った素晴らしい包丁だった。

☆☆

　わたしのご奉仕生活も３年が過ぎ去ったある日の朝、

「アリシアちゃん、わたしね。ローラン様から宮殿に呼び出されたんだよ。だからごめんね、明日にでもお話ししようね」

　彼女はその日を境にの別邸からいなくなった。いや、消えた。

　愛人の中には、嫉妬深いもの、商会同士の因縁、対立しているものがいる。

　病気に見せかけた毒殺、脅迫、エリスの得意技、魔物の餌にしてヤるなど、実行にうつす過激な者たちもいる。

　実力行使による洗礼。

　その線を探ってみたのだけど、尋ねかけた私が、愚痴を言われたり、奴隷のくせに生意気だ、自重しろ、後ろには気を付けるのね、など罵倒されたりして散々だった。もちろん、洗礼のミミズ箱が次の日、わたしの部屋に届けられた。