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外伝 血塗られた冒険の書
第15話
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看板に第一倉庫と書かれた部屋に入ると、
「そこの女、まて!!」
ザシュ!!
「ここをどこだと!!」
グサッ!!
とりあえず、わたくしは男達を包丁で料理する。
目の前に見えるのは、大量につまれた木箱。それらが置いてある大部屋だった。どうやら、ここが第一倉庫のようですわね。さきほどから、耳につーんと響く警報のような音が聞こえますわね。侵入者を知らせる警報機、いえ、魔法かしら。
「あらあら、盛大なお出迎えね」
漆黒のローブを身に纏う隊長格のチョビ髭おじさまに、それに続いて剣や槍を構えた男たちがわたくしの前に現れた。
計10人ぐらいかしら。
「貴様、よくも、俺の仲間を!!」
「まて、はやまるな」
チョビ髭おじ様の静止を振り払い、若い男が先駆けてわたくしに剣を振り下ろしてきた。
ほんと、せっかちさんね。
そんな、イケナイ人はね。
半歩、身体をずらし、剣を躱す。そのまま包丁を男の胸に突き刺した。
「ぐふっ」
うふふ、まだまだね。わたくし、剣術には自信がありますのよ。彼これ2000年以上も武術を嗜みましたから。
「ちっ、魔導士隊、やれ!!」
すると、見合わせたかのように木箱の上から魔導士たちが現れて、
「くそっ、『ウィンドカッター』」
「しね!!『ファイアーボール』」
『ウォータボール』
わたくしに向けた魔法の一斉射撃!!
わたくしは咄嗟に刺し殺した男の服の襟を持ち上げてこれらの魔法の盾にした。
ほんと、がっしりした肉付きのイイ男は役に立つわね。惚れ惚れしちゃう。
わたくしに夢中な彼らはある存在を忘れていた。なんと、ミニドラゴンのベアードさんが、パタパタと魔導士たちのもとへと飛んでいき、
「ボォオオオオオ!!」
ダークブレスをはいていた。
「うがああああああ、がらだかぁ」
「ひぃあああああ!! どげるぅ」
ナイスアシストですわ。
ベアードさん🎵
わたくしはベアードさんに向けて、可愛らしくウィンクした。
ベアードさん魔導士たちは任せたわよ。好きなだけ、ガツガツしていいわよ。
「なんだ、こいつは、聞いていた話と違うぞ。本当にミニドラゴンなのか、いや、まて、まさか、こんな事が」
「うそだろう、これはダークブレスだ。ミニドラゴンじゃない、偽装したダークドラゴンだ、がらだぁああがああ!!」
あらあら、わたくしはもういいのかしら、魔導士達はベアードさんに夢中ね。とっても可愛いでしょう。ベアードさんはわたくしが育てたのよ?
「くそっ、アイツらナニやってんだ!! お前ら、一斉に攻撃するぞ、あいつを斬りコロ……」
わたくしは、その一瞬をついて――
「ほんと隙だらけですわ」
チョビ髭おじ様の胸に包丁を刺した。
「ぐふっ、うそだろう、なんで俺が刺されて、他のやつは……」
彼の目の前には剣や槍をかまえている男達がいた。
でもピクリとも動かない。
彼らの身体をよくみると、あら、たいへん!!
首から上がなくなっているわ。
地面に首が転がり落ちていた。
「ごめんなさいね、すでにヤっちゃいましたわ。おやすみなさい、うふふ」
チョビ髭おじ様から包丁を引き抜くと、血が吹き出し、おじ様は白目を向いて絶命した。
この包丁で、10人斬り殺しても、切れ味がまったく落ちませんわ。わたくしの体格にあった、素晴らしい包丁ですわね。
あら、静かになったわね、魔導士たちは?
あら、いないわね。
ベアードさんは、どこにいるのかしら?
「ガツガツがりがり」
彼らはA級のお肉さんだったのね。ベアードさんは彼らに夢中なのね。
ベアードさんが食べ終わったら、次の倉庫に行こうかしら。
「ベアードさん、……うん?」
あら、なにかしら?
足に何かがひっかかりましたわ。
足元を見てみると、鎖がついた赤いペンダントが落ちていた。
それを拾い上げると……
これをどこかで見たことあるような……う~ん、そんな気がしますわね。
「うーん、どこだったかしら」
ペンダントを開くと、可愛らしいメロディーが流れはじめた。
このメロディーは……
まさか、チョビ髭おじ様って……
「あらあら、この人、ケモ耳プレイが大好きな高級娼館の常連さん、大魔導士ヘインズさんじゃないかしら、どうしてこんなところにいるのかしら?」
★★★★
-side 悪役令嬢アリシア LV 20 15歳-
わたくしは暇な時間があれば武術の鍛練に打ち込んだ。特にこれといった悪さをした覚えがなかったのに卒業パーティの席でまたしても断罪され、今回は国外追放処分されてしまった。これまでに20回死んだ、わたくしだった。
最後の時間が近いわたくしは、もう少しでどうせ死ぬのならと、屋敷を抜け出し街へ行こうものなら、暴漢に襲われたあと殺されたり、またギルドを覗いたら強面の男が現れてその日にお持ち帰りされて、彼の愛人と痴情のもつれにあって、その日に刺されてわたくしは死んだ。
抜け出して、安全のはずの大精霊の森を歩いていたら、なぜかそこにゴブリンがいて苗床にされたり。
あとは、そうね。肝心な人がいたわね。レイプ魔お兄様に襲われて、薬漬けにされたり、仕返しに殺してヤったら縛り首になったこともあった。この人のせいで何回、死んだか分からないわね。でも、一番まっしなのよ。快楽のまま死ねるから。あの時のわたくしでは、レイプ魔お兄様を殺したあと、生き残れる保障が全くないのよね。
生き残る条件は、エタニティ王国の騎士団を皆殺しにできるぐらい強くならないといけないことですわね。
こんな事もあったわね。
わたくしの命が、つきるのは1か月後、少しの時間でも強くなろうと誓ったわたくしだったのだけど、道中、盗賊団に襲われ、抵抗できぬまま捕まり、高級娼館にわたくしは売りとばされた。
ここでわたくしが、処女じゃなかった場合、寝たキャラ、アリシアさん、盗賊団肉奴隷ENDになっていたのよね。
たぶん……
わたくしがいた高級娼館の常連様の一人がたしかヘインズさんだったかしら。
「そこの女、まて!!」
ザシュ!!
「ここをどこだと!!」
グサッ!!
とりあえず、わたくしは男達を包丁で料理する。
目の前に見えるのは、大量につまれた木箱。それらが置いてある大部屋だった。どうやら、ここが第一倉庫のようですわね。さきほどから、耳につーんと響く警報のような音が聞こえますわね。侵入者を知らせる警報機、いえ、魔法かしら。
「あらあら、盛大なお出迎えね」
漆黒のローブを身に纏う隊長格のチョビ髭おじさまに、それに続いて剣や槍を構えた男たちがわたくしの前に現れた。
計10人ぐらいかしら。
「貴様、よくも、俺の仲間を!!」
「まて、はやまるな」
チョビ髭おじ様の静止を振り払い、若い男が先駆けてわたくしに剣を振り下ろしてきた。
ほんと、せっかちさんね。
そんな、イケナイ人はね。
半歩、身体をずらし、剣を躱す。そのまま包丁を男の胸に突き刺した。
「ぐふっ」
うふふ、まだまだね。わたくし、剣術には自信がありますのよ。彼これ2000年以上も武術を嗜みましたから。
「ちっ、魔導士隊、やれ!!」
すると、見合わせたかのように木箱の上から魔導士たちが現れて、
「くそっ、『ウィンドカッター』」
「しね!!『ファイアーボール』」
『ウォータボール』
わたくしに向けた魔法の一斉射撃!!
わたくしは咄嗟に刺し殺した男の服の襟を持ち上げてこれらの魔法の盾にした。
ほんと、がっしりした肉付きのイイ男は役に立つわね。惚れ惚れしちゃう。
わたくしに夢中な彼らはある存在を忘れていた。なんと、ミニドラゴンのベアードさんが、パタパタと魔導士たちのもとへと飛んでいき、
「ボォオオオオオ!!」
ダークブレスをはいていた。
「うがああああああ、がらだかぁ」
「ひぃあああああ!! どげるぅ」
ナイスアシストですわ。
ベアードさん🎵
わたくしはベアードさんに向けて、可愛らしくウィンクした。
ベアードさん魔導士たちは任せたわよ。好きなだけ、ガツガツしていいわよ。
「なんだ、こいつは、聞いていた話と違うぞ。本当にミニドラゴンなのか、いや、まて、まさか、こんな事が」
「うそだろう、これはダークブレスだ。ミニドラゴンじゃない、偽装したダークドラゴンだ、がらだぁああがああ!!」
あらあら、わたくしはもういいのかしら、魔導士達はベアードさんに夢中ね。とっても可愛いでしょう。ベアードさんはわたくしが育てたのよ?
「くそっ、アイツらナニやってんだ!! お前ら、一斉に攻撃するぞ、あいつを斬りコロ……」
わたくしは、その一瞬をついて――
「ほんと隙だらけですわ」
チョビ髭おじ様の胸に包丁を刺した。
「ぐふっ、うそだろう、なんで俺が刺されて、他のやつは……」
彼の目の前には剣や槍をかまえている男達がいた。
でもピクリとも動かない。
彼らの身体をよくみると、あら、たいへん!!
首から上がなくなっているわ。
地面に首が転がり落ちていた。
「ごめんなさいね、すでにヤっちゃいましたわ。おやすみなさい、うふふ」
チョビ髭おじ様から包丁を引き抜くと、血が吹き出し、おじ様は白目を向いて絶命した。
この包丁で、10人斬り殺しても、切れ味がまったく落ちませんわ。わたくしの体格にあった、素晴らしい包丁ですわね。
あら、静かになったわね、魔導士たちは?
あら、いないわね。
ベアードさんは、どこにいるのかしら?
「ガツガツがりがり」
彼らはA級のお肉さんだったのね。ベアードさんは彼らに夢中なのね。
ベアードさんが食べ終わったら、次の倉庫に行こうかしら。
「ベアードさん、……うん?」
あら、なにかしら?
足に何かがひっかかりましたわ。
足元を見てみると、鎖がついた赤いペンダントが落ちていた。
それを拾い上げると……
これをどこかで見たことあるような……う~ん、そんな気がしますわね。
「うーん、どこだったかしら」
ペンダントを開くと、可愛らしいメロディーが流れはじめた。
このメロディーは……
まさか、チョビ髭おじ様って……
「あらあら、この人、ケモ耳プレイが大好きな高級娼館の常連さん、大魔導士ヘインズさんじゃないかしら、どうしてこんなところにいるのかしら?」
★★★★
-side 悪役令嬢アリシア LV 20 15歳-
わたくしは暇な時間があれば武術の鍛練に打ち込んだ。特にこれといった悪さをした覚えがなかったのに卒業パーティの席でまたしても断罪され、今回は国外追放処分されてしまった。これまでに20回死んだ、わたくしだった。
最後の時間が近いわたくしは、もう少しでどうせ死ぬのならと、屋敷を抜け出し街へ行こうものなら、暴漢に襲われたあと殺されたり、またギルドを覗いたら強面の男が現れてその日にお持ち帰りされて、彼の愛人と痴情のもつれにあって、その日に刺されてわたくしは死んだ。
抜け出して、安全のはずの大精霊の森を歩いていたら、なぜかそこにゴブリンがいて苗床にされたり。
あとは、そうね。肝心な人がいたわね。レイプ魔お兄様に襲われて、薬漬けにされたり、仕返しに殺してヤったら縛り首になったこともあった。この人のせいで何回、死んだか分からないわね。でも、一番まっしなのよ。快楽のまま死ねるから。あの時のわたくしでは、レイプ魔お兄様を殺したあと、生き残れる保障が全くないのよね。
生き残る条件は、エタニティ王国の騎士団を皆殺しにできるぐらい強くならないといけないことですわね。
こんな事もあったわね。
わたくしの命が、つきるのは1か月後、少しの時間でも強くなろうと誓ったわたくしだったのだけど、道中、盗賊団に襲われ、抵抗できぬまま捕まり、高級娼館にわたくしは売りとばされた。
ここでわたくしが、処女じゃなかった場合、寝たキャラ、アリシアさん、盗賊団肉奴隷ENDになっていたのよね。
たぶん……
わたくしがいた高級娼館の常連様の一人がたしかヘインズさんだったかしら。
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