いじめられっ子の僕が可愛い人外娘と行く冒険旅〜但し人外娘へと変える方法が独特で〜

揚惇命

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1部 デモンズフロンティアの世界に慣れよう

違和感

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 リビングスターチュのヴィーナスは、俺に全然打ち解けてくれないどころか変態マスターと呼ばれてしまった。今までと何が違うのかわからないが取り敢えず疲れたので帰って寝ることにする。その時にふと思った。現実世界からこっちに来た時にピグミィが言っていた夜伽当番という言葉についてだ。そのようなことを俺は命じていない。俺の知らない誰かが夜から朝にかけての俺がログアウトしている時間に入り込んでるってことだろうか?そんなことあり得るのか?あり得るとしたら誰が?もう1人の俺?いやいや、あり得ないだろう。だが、違和感を感じていたのは間違いないのだ。ならばこっそりと確かめれば良い。現実世界に戻った俺は、再ログインを試みたが。今の俺は、そうだった。このリストバンドで向こうの世界と行き来してるんだった。その方法は寝ること。ゲームからログインしようとするとそのキャラクターは存在しませんってなる。そりゃそうだ。自分自身で滅しちゃったし。アハハ。うーん、起きてすぐ寝られない。そうなると確認できない。どうやら現実世界が夜になって、眠るとデモンズフロンティアの世界は朝。デモンズフロンティアの世界が夜になり、眠ると現実世界が朝といった感じとなっている。今回も例外なく、現実世界は朝を迎えていた。やれやれ、これは困った。不思議なことなのだがデモンズフロンティアの世界で眠るとスッキリしているのだ。そうすぐに眠れはしない。だが、確認するのならこのタイミングでもう一度眠るしかない。ダメ元で布団に転がってみるか。すると音声アナウンスが聞こえてきた。
「対象の睡眠を確認。デモンズフロンティアの世界へ御案内します」
 はっ?こんなの初めて聞いたんだけど。いつも疲れてすぐ眠りについていたから流れていたとしても聞こえてなかったってことか?いやいやいや、こんな大音量で流れてるのに?どんだけいつも俺は疲れてんだよ!でも、なんとかなりそうでよかった。やはり身体に何か別のものがある違和感がある。
「お前は誰だ!」
「貴様、眠っていたはずであろう。夜は、俺の時間だ!邪魔をするな!」
「何を言っている?俺はお前が誰だと聞いている!」
「俺はもう1人のお前だ。お前の欲望と言えばわかりやすいか?」
「俺の欲望だと!?」
「あぁ、目を凝らして見てみろ」
 目の前には、一糸纏わぬ姿のヴィーナスが汚い物でも見るかのように俺のことを睨んでいた。
「ヴィーナスに何をさせている?」
「何をさせているかだと。ククク。お前も本当はこうしたかったであろう。御主人様である俺に生意気な口を聞く女を屈服させるのは、なんとも愉快だと」
「そんなことはない!俺はそんなことを思ったことなど」
「ククク。嘘を言うでない。天谷麻弥・今宮春香がお前にしたことを忘れたのか?」
「!?」
「そうだ思い出せ。元々女子校だった才媛高校の俺のクラスは、男は俺だけだったよな。そんな俺にアイツらは何をした?」
「うっやめろ。俺に思い出させないでくれ」
「そんなに思い出したくないなら俺が話してやろう。クラス中の女の前で下半身を露出されたことや。みんなの目の前で踏まれて惨めにお漏らししたこと。あっこんなのもあったな。先生の目の前で下半身を露出させられて、掴まれて惨めにぶっかけたこと」
「やめろ。もうやめてくれ」
「なのに、お前はあんな奴らを救った。それは何故か?都合の良い奴隷にするためであろう。事実、今の2人はお前にメロメロだ。お前のためなら何でもするだろうよ」
「俺は、あの2人にも事情があったことを知って、助けてやりたいとそう思っただけだ!」
「本当にそうか?一度でも考えたことはなかったか?助けてやれば俺の奴隷にできる。もういじめられることはない。寧ろ虐める側になれると」
「それは、、、、」
「ククク。無いと断言できないであろう。俺は、お前のそういう暗い欲望の化身だ。だからこうして、生意気な口を聞くヴィーナスとやらにきつい仕置きをしてやろうというのだ。それを邪魔しおって、わかったらとっとと帰るが良い」
「それはダメだ。確かにヴィーナスの態度には戸惑ったさ。でも、これが普通の反応なんだ。マリンたちのがおかしかったんだよ。よくわからない男に突っ込まれて、男の汁を出されて、何も感じずマスターと慕うなんて」
「ククク。せっかく貴様の欲望を満たしてやるために夜伽なんて制度も作ってやったというのに、お陰で毎朝、スッキリと起きれるであろう。当然だ。VRとはいえ、今のお前はどちらも本物なのだからな。今回はお前の顔を立てて俺が消えてやることにしよう。暫く、考えるのだな。ヴィーナスという生意気な女は嫌がっていたが、他の女どもは夜伽を喜んでいたぞ。特にピグミィは、全てにおいて貪欲だ。流石、性に関しては、一流のオークだな」
「待て!」
 もう1人の俺を名乗る男は消えた。そして、次の瞬間、俺はヴィーナスに抱きしめられていた。一瞬戸惑ったが『もう大丈夫だ』という言葉を聞いて、ヴィーナスに対して、一つわかったことがある。どうやら、俺の二面性を垣間見て、俺が過度のストレスを抱えて、もう1人の自分を作ってしまった。どうやらヴィーナスは、そういう人をほっとけないのだろう。少し、ヴィーナスのことも知ることができた。これはこれでよかったのだろう。俺はヴィーナスに抱きしめられながら再び眠るのだった。
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