いじめられっ子の僕が可愛い人外娘と行く冒険旅〜但し人外娘へと変える方法が独特で〜

揚惇命

文字の大きさ
161 / 210
1部 デモンズフロンティアの世界に慣れよう

デンジャラスデンドロ

しおりを挟む
 バナンキーとデンドロのバトルが始まる。
「前と同じでお前みたいなクズはアタイのこれで、一撃さ」
「フン。前と同じと思われては困る。やってみろ。猿に似た武闘家の女よ」
 啖呵を切って、突撃したバナンキーの連続蹴りを受けても顔色ひとつ変えずに受け切った後、片手で掴んで、何度も地面に叩きつけて、放り投げるデンドロ。
「フハハハハ。なんだその貧弱な蹴りは。効かん効かん。まるで蝿に刺されたみたいではないか。この薬は良い。あの怪しい医者は、良い仕事をしてくれた。存分に前の借りを返せるというものだ。俺に逆らえばどうなるかこの街の奴らにたっぷりと見せつけてやろう」
「うぐぐ。かはっ」
「どうだ。首を掴まれて、このまま捩じ切って殺しても良いのだが、それではつまらん。たっぷり痛めつけて、命乞いをさせてやろう」
「だ、れ、が、お、ま、え、な、ん、か、に、い、の、ち、ご、い、な、ん、て、す、る、か」
「その強気がいつまで持つか楽しみだ」
「ガハッ。ふぐっ。ゴフッ。ゴホッゴホッ、、、、かはっ」
 何度も地面に叩きつけられた後、投げ飛ばされ大岩に激突したバナンキーは、その場に突っ伏す。
「どうした。どうした。その程度か。つまらん。つまらんぞ武闘家の女ーーーーーー。野郎ども、宴の時間だーーーーー。女は犯して、男は殺せ。今日からこの街は俺たちデンドロ一家の物だ」
「それでこそ、お頭だぜ。あの怪しい女が取り扱っている薬を俺たちも飲むぞーーーーー」
 デンドロの強さを垣間見て、薬の強さと安全性を証明したことにより、子分たちも勢いよく飲み干すが皆苦しみ出す。
「なんだ。なんだ。体の奥が熱い熱い熱すぎる。喉が喉が乾く。水、水、水、飲ませろーーーーー」
 子分たちの身体は、爛れて真っ赤となり、目は虚。口を開けばみぃずぅ、みぃずぅと言いながら。街の人たちの首筋に噛みついて、潤うことがない喉を潤すため血を啜り続ける。
「うがぁ。みぃずぅ。うまうま」
 まるで知性を失ったその姿は魔物といって、差し支えないだろう。それを見ながらデンドロは笑っていた。
「これこそが、力だ。お前たち、もっともっとやれ」
 しかし、知性を失った子分たちにデンドロの声が届くわけもない。全員デンドロに向かっていく。永遠と乾かない喉を潤すため、今度はデンドロを狙うのだ。
「フン。所詮、出来損ないの部下どもだったか。天に選ばれなかったようだな。不甲斐ない馬鹿どもを俺が地獄へと返してやろう」
「あつぃぃぃぃぃぃ。あつぃぃぃぃぃぃぃ。のどがぁぁぁぁぁぁ」
「アイツゥ。オオキィ。みぃずぅ。たぁっぷりぃぃぃぃぃぃぃぃ」
「あがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
 かろうじて聞き取れるが知性を無くした力の暴走は、無作為に。そしてかつてのボスであるデンドロへと向かう。
「クハハハハハハ。あの女の言った通りだ。選ばれたものにしか使いこなせない圧倒的な力。俺こそが天に認められし、最強の男なのだ。確か、失敗した奴らを取り込めばさらに力を得られると言っていたな。元子分共を取り込んで、更なる力を得ようぞ」
「こ、れ、い、じ、ょ、う、の、ば、け、も、の、に、そ、れ、だ、け、は、ぜ、っ、た、い、に、そ、し、し、な、い、と。う、ご、け、よ。ア、タ、イ、の、か、ら、だ」
「もう少しそこで大人しく見ているが良い。その後は、貴様を陵辱してやろう。子分どもが全員蒸発してしまったのでな。強い女との間に子を成せば、その子はより強くなろう。それを喰らえば、さらに強くなれるだろう。クハハハハハハ」
 向かってくる、ゾンビのようになってしまった子分たちを掴んでは、引きちぎり、バリボリと貪り喰らい、骨も噛み砕いて、全ての子分を食い尽くした。
「腐った肉は不味いな。だが、これも更なる力を得るためだ。骨は上手いじゃないか。タンパク質も豊富そうだ。馬鹿な子分共でも役に立てて嬉しかろう。ガハッ。なんだ。これは。体の奥が熱い」
 これを遠くから見ている白い服を着た怪しい女。
「ツカーザに飲ませた時より、改良して、圧倒的な力を得る代わりに魔物に変わる薬になっちゃった。まぁこの改良型の薬を飲ませて、自我の失ったツカーザを小学生のクソガキがペットにしてんだけどね。これもお父様の愛を得るためよ。さぁ、私の手で踊り狂いなさいデンドロ」
 デンドロは子分たちを喰らったことで、薬を過剰摂取してしまったのだ。痙攣を起こして、熱い熱いと悶え苦しみ。みるみるうちに身体が数倍にも膨れ上がっていく。
「ア、タ、イ、が、ひ、と、り、で、む、り、し、た、せ、い、で、マ、ス、タ、ー、ご、め、ん、な、さ、い」
 ダメージの大きかったバナンキーは、この言葉を最後に気を失ってしまった。デンドロの方は、身体が数倍にも膨れているにも関わらず未だ、熱い熱いとのたうち回っていた。
「あのクソ女め。この俺を騙しやがったなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。うがぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」
 街よりも大きくなったその姿は、一つ目の大きな魔物サイクロプスと相違なかった。このままでは、サイクロプスにキシャンテの街は踏み潰されてしまう。どうなってしまうのだろうか。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

底辺動画主、配信を切り忘れてスライムを育成していたらバズった

椎名 富比路
ファンタジー
ダンジョンが世界じゅうに存在する世界。ダンジョン配信業が世間でさかんに行われている。 底辺冒険者であり配信者のツヨシは、あるとき弱っていたスライムを持ち帰る。 ワラビと名付けられたスライムは、元気に成長した。 だがツヨシは、うっかり配信を切り忘れて眠りについてしまう。 翌朝目覚めると、めっちゃバズっていた。

巻き込まれ召喚・途中下車~幼女神の加護でチート?

サクラ近衛将監
ファンタジー
商社勤務の社会人一年生リューマが、偶然、勇者候補のヤンキーな連中の近くに居たことから、一緒に巻き込まれて異世界へ強制的に召喚された。万が一そのまま召喚されれば勇者候補ではないために何の力も与えられず悲惨な結末を迎える恐れが多分にあったのだが、その召喚に気づいた被召喚側世界(地球)の神様と召喚側世界(異世界)の神様である幼女神のお陰で助けられて、一旦狭間の世界に留め置かれ、改めて幼女神の加護等を貰ってから、異世界ではあるものの召喚場所とは異なる場所に無事に転移を果たすことができた。リューマは、幼女神の加護と付与された能力のおかげでチートな成長が促され、紆余曲折はありながらも異世界生活を満喫するために生きて行くことになる。 *この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。 **週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**

鑑定持ちの荷物番。英雄たちの「弱点」をこっそり塞いでいたら、彼女たちが俺から離れなくなった

仙道
ファンタジー
異世界の冒険者パーティで荷物番を務める俺は、名前もないようなMOBとして生きている。だが、俺には他者には扱えない「鑑定」スキルがあった。俺は自分の平穏な雇用を守るため、雇い主である女性冒険者たちの装備の致命的な欠陥や、本人すら気づかない体調の異変を「鑑定」で見抜き、誰にもバレずに密かに対処し続けていた。英雄になるつもりも、感謝されるつもりもない。あくまで業務の一環だ。しかし、致命的な危機を未然に回避され続けた彼女たちは、俺の完璧な管理なしでは生きていけないほどに依存し始めていた。剣聖、魔術師、聖女、ギルド職員。気付けば俺は、最強の美女たちに囲まれて逃げ場を失っていた。

S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります

内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品] 冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた! 物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。 職人ギルドから追放された美少女ソフィア。 逃亡中の魔法使いノエル。 騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。 彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。 カクヨムにて完結済み。 ( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )

【完結】テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~

永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。 転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。 こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり 授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。 ◇ ◇ ◇ 本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。 序盤は1話あたりの文字数が少なめですが 全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。

異世界と地球がダンジョンで繋がった ー異世界転移者の私ー

白木夏
ファンタジー
2040年の初春、突如として地球上の主要都市に謎のダンジョンが出現した。 その特異性は明らかで、人口密集地を中心に出現し、未開の地には一切現れないという法則性を帯びていた。 人々は恐怖に震えつつも、未知なる存在に対する好奇心を抑えきれなかった。 異世界転移した最強の主人公のほのぼのライフ 主人公はあまり戦ったりはしません。

元万能技術者の冒険者にして釣り人な日々

於田縫紀
ファンタジー
俺は神殿技術者だったが過労死して転生。そして冒険者となった日の夜に記憶や技能・魔法を取り戻した。しかしかつて持っていた能力や魔法の他に、釣りに必要だと神が判断した様々な技能や魔法がおまけされていた。 今世はこれらを利用してのんびり釣り、最小限に仕事をしようと思ったのだが…… (タイトルは異なりますが、カクヨム投稿中の『何でも作れる元神殿技術者の冒険者にして釣り人な日々』と同じお話です。更新が追いつくまでは毎日更新、追いついた後は隔日更新となります)

学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します

名無し
ファンタジー
 毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。

処理中です...