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1部 デモンズフロンティアの世界に慣れよう
デンドロに薬を渡した女の容姿
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デンドロことアレッサンドロに有る事無い事を吹き込んで操っていたのもまた御離羅貞朝だった。そんなアレッサンドロに一つ聞き忘れたことがあり、質問するフグオ。
「もう一つ聞きたいことがあるんだけど良いかな?」
「何でしょうか作智様」
「一つ目の化け物、確かサイクロプスだっけ?あれになってた記憶はあるんだよな?」
「人間の姿を保てていた時は、意識がありましたが、もうその化け物の時は、意識はほとんどなかったかと。ただ、大事な人を助けるためという本能のままに暴れていました」
「じゃあ、君をそんな風にした相手については何もわからずじまいだよな。はぁ、きっと現実世界で僕にテトロドトキシンを盛ったやつと同じ人だと思うんだけど」
「作智様が現実世界で殺されかけた!?なんということを!許せん。そいつの特徴を詳しく。俺がこの手で葬ってくれる」
「良いんだ。なんかテトロドトキシンに抗体があったみたいで、効かなかったし、むしろ暴行を受けて死にそうだった体力が回復したし」
「はっ!?テトロドトキシンに抗体?解毒剤がないことで有名な致死性の毒、いやフグはテトロドトキシンを持つバクテリアを探して好んで食べると聞いた事が。しかし、人間がテトロドトキシンの抗体を?いや、今は感謝するべきですな。命が失われずに済んだのですから。ですが聞いた事のない事例で、困惑してしまいますな」
「母さんも言ってたな。貴方もフグと同じ体質なのかもしれないわねと」
「母さんって?未智様が見つかったのですか?」
「あっ、いや僕の言う母さんは育ての母さんで、寧ろ本当の母とは産まれてすぐ離されたわけだからなんというか実感すらないんだよね。羽陽音に言われて、急に従兄だと言われても。うーん、だったしなぁ。育ての母さんは、その未智さんって人と親友だったらしいんだけど」
「そうでしたか。では、未智様は、未だ行方知れずなのですな?御離羅貞朝め。俺の桶階社長に対する忠誠心を利用して、俺が桶階社長を見つけたらまとめて葬り去る腹積りだったのだな。許せん」
「どうして御離羅貞朝は、学生時代は親友同士だと父様からお聞きした作斗叔父様を執拗に殺そうとするのでしょうか?」
「親友同士?桶階社長と御離羅貞朝が?俺が入った時には既に社長派と専務派みたいな感じで、毎日のように派閥がバチバチやり合っていたが。本当にあの2人は親友同士なのか?俄かにはしんじられん」
「その話も重要なんだけど。考えても仕方ないことだよ。真相は2人にしかわからないんだから。でも困ったなぁ。アレッサンドロさんなら、あの状態になった原因がわかるかと思ったんだけど」
「うーん。あの女武闘家に殴られた後のことですか?よく思い出せんが、何かあったか?うーん」
「思い出せねぇならアタイが何倍にして返してやろうか?この腐れ外道!」
化け物になっていたアレッサンドロにボコボコにされて今まで気を失っていたバナンキーが勝手に入ってくる。
「あの時は気付かなかったがその姿は魔物か?いや、しかしどこからどう見ても人間にしか見えん。俺の目がおかしくなったのか?」
「ジロジロみんじゃねぇ!アタイのことを好きにして良いのは、マスターだけなんだからな!人の死を何とも思わねぇ外道が!」
「悪かった。あの時はあれが正しい行いだと信じていたのだ。そうしなければ、大事な人を助けられないと。俺に生きる意味と居場所をくれた大事な人を」
「そんな、顔したってアタイは騙されないんだからな!マスターに何しようってんだ!この外道が!」
「やめろバナンキー!アレッサンドロさん、ゴホン。デンドロさんは、もう味方だ。悪いことをしたと心から反省している。やり直す機会を与えることも大事なんだ!」
「うっ。マスターがそう言うならわかったよ。でもアタイはずっと目を光らせてるからな!マスターに何かしようとしたらアタイがアンタを殺してやる」
「宜しく頼む。俺も恩人の息子に手をかけるようなことがあれば、そうしてもらえると幾分か心が軽くなるのでな」
「もう。次から次、話を脱線させてさ!今、重要なのは、アレッサンドロさんに誰があの危険な薬を渡したか。それを知ることなんだよ。まぁ、犯人はわかってるよ。十中八九、薬師先生だろう。でもね、相手のこちらでの姿がわからない以上、こうやって被害にあった人間に聞くしかないんだ。真相に迫るために必要なことを聞こうとしている最中なんだから、バナンキー、少し黙っててもらっても良いかな?」
「マスター、悪かったよ。アタイは、マスターが心配だっただけなんだ」
「わかってる。ありがと心配してくれて」
「マスター、後でバナテインくれよな!」
「そこー!」
「ん?薬?薬なら何か貰ったな?この薬を飲めば、あの女武闘家に勝てますよって、ただの強化薬だと思っていたが?あれなのか?」
「それだ!!!!」
「うおっ。それなら確か。ウェディングドレスのような真っ白な服とヴェールを頭から被っていた女だ」
「貴重な情報をありがとう。次にどんな手を考えているのかわからないけど、姿がわかったことは一歩先に進めたと思える」
「いえ、お役に立てたのなら幸いです」
こうして、薬師先生のこちらでの姿を聞くことのできたフグオは、一歩進むことができたのだった。
「もう一つ聞きたいことがあるんだけど良いかな?」
「何でしょうか作智様」
「一つ目の化け物、確かサイクロプスだっけ?あれになってた記憶はあるんだよな?」
「人間の姿を保てていた時は、意識がありましたが、もうその化け物の時は、意識はほとんどなかったかと。ただ、大事な人を助けるためという本能のままに暴れていました」
「じゃあ、君をそんな風にした相手については何もわからずじまいだよな。はぁ、きっと現実世界で僕にテトロドトキシンを盛ったやつと同じ人だと思うんだけど」
「作智様が現実世界で殺されかけた!?なんということを!許せん。そいつの特徴を詳しく。俺がこの手で葬ってくれる」
「良いんだ。なんかテトロドトキシンに抗体があったみたいで、効かなかったし、むしろ暴行を受けて死にそうだった体力が回復したし」
「はっ!?テトロドトキシンに抗体?解毒剤がないことで有名な致死性の毒、いやフグはテトロドトキシンを持つバクテリアを探して好んで食べると聞いた事が。しかし、人間がテトロドトキシンの抗体を?いや、今は感謝するべきですな。命が失われずに済んだのですから。ですが聞いた事のない事例で、困惑してしまいますな」
「母さんも言ってたな。貴方もフグと同じ体質なのかもしれないわねと」
「母さんって?未智様が見つかったのですか?」
「あっ、いや僕の言う母さんは育ての母さんで、寧ろ本当の母とは産まれてすぐ離されたわけだからなんというか実感すらないんだよね。羽陽音に言われて、急に従兄だと言われても。うーん、だったしなぁ。育ての母さんは、その未智さんって人と親友だったらしいんだけど」
「そうでしたか。では、未智様は、未だ行方知れずなのですな?御離羅貞朝め。俺の桶階社長に対する忠誠心を利用して、俺が桶階社長を見つけたらまとめて葬り去る腹積りだったのだな。許せん」
「どうして御離羅貞朝は、学生時代は親友同士だと父様からお聞きした作斗叔父様を執拗に殺そうとするのでしょうか?」
「親友同士?桶階社長と御離羅貞朝が?俺が入った時には既に社長派と専務派みたいな感じで、毎日のように派閥がバチバチやり合っていたが。本当にあの2人は親友同士なのか?俄かにはしんじられん」
「その話も重要なんだけど。考えても仕方ないことだよ。真相は2人にしかわからないんだから。でも困ったなぁ。アレッサンドロさんなら、あの状態になった原因がわかるかと思ったんだけど」
「うーん。あの女武闘家に殴られた後のことですか?よく思い出せんが、何かあったか?うーん」
「思い出せねぇならアタイが何倍にして返してやろうか?この腐れ外道!」
化け物になっていたアレッサンドロにボコボコにされて今まで気を失っていたバナンキーが勝手に入ってくる。
「あの時は気付かなかったがその姿は魔物か?いや、しかしどこからどう見ても人間にしか見えん。俺の目がおかしくなったのか?」
「ジロジロみんじゃねぇ!アタイのことを好きにして良いのは、マスターだけなんだからな!人の死を何とも思わねぇ外道が!」
「悪かった。あの時はあれが正しい行いだと信じていたのだ。そうしなければ、大事な人を助けられないと。俺に生きる意味と居場所をくれた大事な人を」
「そんな、顔したってアタイは騙されないんだからな!マスターに何しようってんだ!この外道が!」
「やめろバナンキー!アレッサンドロさん、ゴホン。デンドロさんは、もう味方だ。悪いことをしたと心から反省している。やり直す機会を与えることも大事なんだ!」
「うっ。マスターがそう言うならわかったよ。でもアタイはずっと目を光らせてるからな!マスターに何かしようとしたらアタイがアンタを殺してやる」
「宜しく頼む。俺も恩人の息子に手をかけるようなことがあれば、そうしてもらえると幾分か心が軽くなるのでな」
「もう。次から次、話を脱線させてさ!今、重要なのは、アレッサンドロさんに誰があの危険な薬を渡したか。それを知ることなんだよ。まぁ、犯人はわかってるよ。十中八九、薬師先生だろう。でもね、相手のこちらでの姿がわからない以上、こうやって被害にあった人間に聞くしかないんだ。真相に迫るために必要なことを聞こうとしている最中なんだから、バナンキー、少し黙っててもらっても良いかな?」
「マスター、悪かったよ。アタイは、マスターが心配だっただけなんだ」
「わかってる。ありがと心配してくれて」
「マスター、後でバナテインくれよな!」
「そこー!」
「ん?薬?薬なら何か貰ったな?この薬を飲めば、あの女武闘家に勝てますよって、ただの強化薬だと思っていたが?あれなのか?」
「それだ!!!!」
「うおっ。それなら確か。ウェディングドレスのような真っ白な服とヴェールを頭から被っていた女だ」
「貴重な情報をありがとう。次にどんな手を考えているのかわからないけど、姿がわかったことは一歩先に進めたと思える」
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