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4章 三国鼎立
後継者に最も必要な器とは
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今日のテーマに関しては、劉備・荀彧・諸葛亮にも聞いてもらいたいとのことで、交州征伐と荊州防衛に対して、日夜話し合っていた3人もきていた。
劉備「丁よ。子供たちのことで話があるとのことで参ったが本当に有意義な時間となるのであろうな」
義賢「はい兄上。荀彧殿も諸葛亮殿もよくきてくださいました。必ずや後悔はさせないとお約束します」
荀彧「劉丁殿には、驚かされることが大きかったですが議論を切り上げて少し時間を作って欲しいと言われるとは思いませんでしたよ」
諸葛亮「1兵卒が殿を頻繁に呼び出すのはいただけません。それが例え実の弟だとしてもです。こんなことが許されれば軍規が乱れましょう。これで最後にしてください」
義賢「諸葛亮殿の御心中も考えず申し訳ありません。ですが今日の子供たちへの議題は次代へ向けて大事な事なのです。兄上だけでなく荀彧殿と諸葛亮殿にも聞いてもらいたいのです」
諸葛亮「次代に関わる議題とは何でしょうか?」
義賢「兄上の後継者についてです」
諸葛亮「!?殿は、まだ若くそんな先のことを考える必要はありません。それよりも今は交州征伐における最悪の事態への回避に尽力するべきです」
義賢「いえ、元気だからこそ次のことを考えるべきなのです。俺は黝廉や率いた兵たちを失い学びました。人はいつ死ぬかわからないと。なら何か事が起こった時対応できるように、次代を託すことのできる後継者を選ぶことは大変重要なことなのです」
荀彧「臥竜殿、我々の方の話よりも大事なことかと。私たちが呼ばれたのはどうやら見届け人を務めて欲しいということでしょう」
諸葛亮「その必要はありません。殿の跡を継がれるのは嫡男である劉封です。嫡男が家督を継ぎ他の子供達が重臣となり支えるのが世の理。劉丁のやり方は間違いです。1兵卒が口に出して良いことではありません」
義賢「ごもっともです。ですが劉封では、国を治められないでしょう。劉封は野心家です。甘い言葉に惑わされれば雲長や翼徳であっても見捨てて自身の利を取るでしょう」
諸葛亮「まるで見てきたかのような良いようです」
劉備「いや、子供達をずっと見てきてくれていたのは丁である。丁がそういうのならそうなのであろう。そうか劉封に対する丁の意見はそうであったか」
荀彧「では、後継者をこの場で決めると劉丁殿はそうお考えなのですか?」
義賢「はい。ですがそれを決めるのはここにいる子供たち自身です。では、今日の議題を発表します。後継者に相応しいと思う者を紙に書いて投票しなさい」
諸葛亮「投票?」
義賢「では、皆に一分間のアピールタイムを」
阿斗「えー、またあれやるの叔父上」
孫尚香「阿斗ちゃん、しっかりね」
他の子供たちも頷き、それぞれが自分が当主に立った時の公約を発表する。
劉虎龍「まだ漠然としたことしか言えませんが。私が当主になったら兵たちや将たちの死亡手当なるものを作りたいと考えています。旦那や子供が戦場で亡くなって辛い思いをするのはいつも残されたものたちです。だからこそ、それを少しでも軽減する助けとなるために死亡手当というものを作りたいと」
劉范「そうですねぇ。うちの家っても母方の家なんですけど商人なんですよね。で、いつも他国に言ったら物にかかる税が高いって聞くんですよ。正直ここだけなんですよね。そういう関税ってやつが少ないの。だからなんていうかそういうのを取っ払った自由な商売ってのを目指したいなって考えてんですよね」
劉鈴「はいはい。次は私の番ね。叔父上様がね。女だから当主にならないって諦めたらダメって教えてくれたのね。だから私は、女性だからと諦めなくても良い世界を作りたいの」
劉蘭華「叔父上様、このような場を設けていただき感謝致しますわ。私が目指す世界は、娼婦の皆様が差別されない世界ですの。兵士の皆様の疲れを癒して差し上げてくださっているのにそれに対しての慰労っていうのかしらね。少ないわ。それどころかこういう妻にも何も言われずにできるってのは良いなって何ですのそれ?娼婦の皆様だって、家に帰れば愛する夫が居て、子供もいる方が居ますのよ。兵士の皆様は、雑に扱いすぎだと思いますわ」
???「まぁ、そう興奮すんなよ蘭華姉。先ずは私の紹介からよね。父は劉玄徳、母は侯姚。劉桃花とは私のことさ。憧れは前線で敵をバッタバッタと斬り伏せて、返り血に染まった布服を着ているって噂の樊玉鳳様。そんな私は女性でも戦場で活躍できる世界を目指したいって考えてるのさ」
阿斗「最後は僕の番だね。うーんっと。僕はこれだけかな民だけでなく兵や将もずっと笑っていられる争いのない世界。それを別の誰かが作れるっていうなら僕はその人に未来を託してもいい。そのためなら降伏だって辞さない。ただ民の暮らしと笑顔を守りたい。民には兵や将も含まれてるから。皆が僕なんかを守ろうとして傷付き倒れることがあるのなら僕は降伏を決断する。そんな僕に当主は向いてない」
皆のアピールが終わる。
諸葛亮「成程、聞き慣れないアピールタイムという言葉は、一分間で表現する時間ということでしたか。成程、これは想像以上に有意義な時間でした。劉丁殿、先程の失礼な物言い、訂正させていただきます」
義賢「良いのです」
荀彧「成程、殿が子供たちのことは劉丁殿に託している気持ちが少しわかりました。こうまで、各々が自分を表現することができるなんて、我が軍の未来は明るいですね」
劉備「うむ。この場で子供達1人1人の未来に向けての言葉を聞けて、私も喜ばしい限りだ」
孫尚香「阿斗ちゃん、頑張ったわね。偉い偉い」
阿斗「尚香お姉ちゃんの匂い安心する~」
孫堅「このエロガキ、我が娘から離れよ」
阿斗「ヒィ」
孫堅「だがお前の言葉身に染みたぞ。そうか平和な世界を自分以外に作れるものがいるのなら降伏すら辞さないか。ハッハッハ。全く、大馬鹿者よな。だが、俺は気に入ったぞ」
阿斗「あっありがとうございます。でも僕はそういう考えだから当主には向いてません。こうやって自由気ままに民たちと触れ合っていたいんだ」
孫堅「果たして本当にそうかな」
阿斗「???」
義賢「では、今の言葉を聞いて、誰の言葉に心を打たれたか。投票するのは、ここに住む民たちの子供であり、このヨシカタ塾にきてくれている。みんなに任せよう」
こうして、このヨシカタ塾に通っている農民の子・商人の子・兵士の子・自営業の子・奉公人の子、色々な職業の民の子供たちが投票するのであった。
劉備「丁よ。子供たちのことで話があるとのことで参ったが本当に有意義な時間となるのであろうな」
義賢「はい兄上。荀彧殿も諸葛亮殿もよくきてくださいました。必ずや後悔はさせないとお約束します」
荀彧「劉丁殿には、驚かされることが大きかったですが議論を切り上げて少し時間を作って欲しいと言われるとは思いませんでしたよ」
諸葛亮「1兵卒が殿を頻繁に呼び出すのはいただけません。それが例え実の弟だとしてもです。こんなことが許されれば軍規が乱れましょう。これで最後にしてください」
義賢「諸葛亮殿の御心中も考えず申し訳ありません。ですが今日の子供たちへの議題は次代へ向けて大事な事なのです。兄上だけでなく荀彧殿と諸葛亮殿にも聞いてもらいたいのです」
諸葛亮「次代に関わる議題とは何でしょうか?」
義賢「兄上の後継者についてです」
諸葛亮「!?殿は、まだ若くそんな先のことを考える必要はありません。それよりも今は交州征伐における最悪の事態への回避に尽力するべきです」
義賢「いえ、元気だからこそ次のことを考えるべきなのです。俺は黝廉や率いた兵たちを失い学びました。人はいつ死ぬかわからないと。なら何か事が起こった時対応できるように、次代を託すことのできる後継者を選ぶことは大変重要なことなのです」
荀彧「臥竜殿、我々の方の話よりも大事なことかと。私たちが呼ばれたのはどうやら見届け人を務めて欲しいということでしょう」
諸葛亮「その必要はありません。殿の跡を継がれるのは嫡男である劉封です。嫡男が家督を継ぎ他の子供達が重臣となり支えるのが世の理。劉丁のやり方は間違いです。1兵卒が口に出して良いことではありません」
義賢「ごもっともです。ですが劉封では、国を治められないでしょう。劉封は野心家です。甘い言葉に惑わされれば雲長や翼徳であっても見捨てて自身の利を取るでしょう」
諸葛亮「まるで見てきたかのような良いようです」
劉備「いや、子供達をずっと見てきてくれていたのは丁である。丁がそういうのならそうなのであろう。そうか劉封に対する丁の意見はそうであったか」
荀彧「では、後継者をこの場で決めると劉丁殿はそうお考えなのですか?」
義賢「はい。ですがそれを決めるのはここにいる子供たち自身です。では、今日の議題を発表します。後継者に相応しいと思う者を紙に書いて投票しなさい」
諸葛亮「投票?」
義賢「では、皆に一分間のアピールタイムを」
阿斗「えー、またあれやるの叔父上」
孫尚香「阿斗ちゃん、しっかりね」
他の子供たちも頷き、それぞれが自分が当主に立った時の公約を発表する。
劉虎龍「まだ漠然としたことしか言えませんが。私が当主になったら兵たちや将たちの死亡手当なるものを作りたいと考えています。旦那や子供が戦場で亡くなって辛い思いをするのはいつも残されたものたちです。だからこそ、それを少しでも軽減する助けとなるために死亡手当というものを作りたいと」
劉范「そうですねぇ。うちの家っても母方の家なんですけど商人なんですよね。で、いつも他国に言ったら物にかかる税が高いって聞くんですよ。正直ここだけなんですよね。そういう関税ってやつが少ないの。だからなんていうかそういうのを取っ払った自由な商売ってのを目指したいなって考えてんですよね」
劉鈴「はいはい。次は私の番ね。叔父上様がね。女だから当主にならないって諦めたらダメって教えてくれたのね。だから私は、女性だからと諦めなくても良い世界を作りたいの」
劉蘭華「叔父上様、このような場を設けていただき感謝致しますわ。私が目指す世界は、娼婦の皆様が差別されない世界ですの。兵士の皆様の疲れを癒して差し上げてくださっているのにそれに対しての慰労っていうのかしらね。少ないわ。それどころかこういう妻にも何も言われずにできるってのは良いなって何ですのそれ?娼婦の皆様だって、家に帰れば愛する夫が居て、子供もいる方が居ますのよ。兵士の皆様は、雑に扱いすぎだと思いますわ」
???「まぁ、そう興奮すんなよ蘭華姉。先ずは私の紹介からよね。父は劉玄徳、母は侯姚。劉桃花とは私のことさ。憧れは前線で敵をバッタバッタと斬り伏せて、返り血に染まった布服を着ているって噂の樊玉鳳様。そんな私は女性でも戦場で活躍できる世界を目指したいって考えてるのさ」
阿斗「最後は僕の番だね。うーんっと。僕はこれだけかな民だけでなく兵や将もずっと笑っていられる争いのない世界。それを別の誰かが作れるっていうなら僕はその人に未来を託してもいい。そのためなら降伏だって辞さない。ただ民の暮らしと笑顔を守りたい。民には兵や将も含まれてるから。皆が僕なんかを守ろうとして傷付き倒れることがあるのなら僕は降伏を決断する。そんな僕に当主は向いてない」
皆のアピールが終わる。
諸葛亮「成程、聞き慣れないアピールタイムという言葉は、一分間で表現する時間ということでしたか。成程、これは想像以上に有意義な時間でした。劉丁殿、先程の失礼な物言い、訂正させていただきます」
義賢「良いのです」
荀彧「成程、殿が子供たちのことは劉丁殿に託している気持ちが少しわかりました。こうまで、各々が自分を表現することができるなんて、我が軍の未来は明るいですね」
劉備「うむ。この場で子供達1人1人の未来に向けての言葉を聞けて、私も喜ばしい限りだ」
孫尚香「阿斗ちゃん、頑張ったわね。偉い偉い」
阿斗「尚香お姉ちゃんの匂い安心する~」
孫堅「このエロガキ、我が娘から離れよ」
阿斗「ヒィ」
孫堅「だがお前の言葉身に染みたぞ。そうか平和な世界を自分以外に作れるものがいるのなら降伏すら辞さないか。ハッハッハ。全く、大馬鹿者よな。だが、俺は気に入ったぞ」
阿斗「あっありがとうございます。でも僕はそういう考えだから当主には向いてません。こうやって自由気ままに民たちと触れ合っていたいんだ」
孫堅「果たして本当にそうかな」
阿斗「???」
義賢「では、今の言葉を聞いて、誰の言葉に心を打たれたか。投票するのは、ここに住む民たちの子供であり、このヨシカタ塾にきてくれている。みんなに任せよう」
こうして、このヨシカタ塾に通っている農民の子・商人の子・兵士の子・自営業の子・奉公人の子、色々な職業の民の子供たちが投票するのであった。
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