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5章 天下統一
洛陽攻防戦(序)
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ここは司隷にある蜀漢軍の要所の一つ洛陽。
かつて帝がいたこの地だが董卓軍、いや李傕と郭汜によって焼き払われた地で、曹操の頃は復興支援をしていたのだが曹丕になってからは手付かず。
半ば諦められていた。
そこを田豊と沮授の2人によって、ここまで発行したのだがここに曹操軍の本隊が迫っているという報告が入るところからこの物語は始まる。
伝令「魏軍の動きに変化が!」
田豊「何じゃと!?」
田豊、かつて韓馥に仕え、劉備義勇軍を見極めていた男ももう80を超えるお爺ちゃんである。
沮授「詳しい報告を聞く前から驚くでない」
沮授、かつて韓馥に仕え、公孫瓚に降伏した後、叛逆を疑われた弟が殺され、劉備の元に身を寄せた男も80を超えるお爺ちゃんとなっている。
田豊「そうじゃった。そうじゃった。それで、魏軍の動きに変化とは何じゃ?」
伝令「だ、大丈夫かお爺ちゃん2人にここのの防衛を任せて、すぐにでも趙雲将軍に考えを改めるべきだと伝えるべきでは」
沮授「はよう言わんか。ブツブツブツブツと何言ってるかわからんぞい」
伝令「はっ。魏軍は軍を全て青州に向かわせず、兵を2つへ分けて進軍しています」
田豊「ふむふむ。それの何が変化なのじゃ?」
伝令「はい?あの、全部、青州に向かうはずだとそう言っておられましたよね?」
田豊「ワシがそんなこと言ったかのぉ?」
沮授「ワシも言っとらんのぉ」
伝令「本当に大丈夫なのかこの爺さんたち呆けてるのでは?」
田豊「何じゃお前さん。まだまだワシは現役じゃ。お前さんこそ聞き間違えたのではないかのぉ?」
伝令「いや。俺は確かに全部青州に向かうと」
沮授「知らんのぉ」
田豊「言った覚えはないのぉ」
伝令「ダメだこりゃ。直ぐにここの守りを交代するように趙雲将軍にかけ合わないと」
田豊「で、お前さん。二つに分けた軍の行き先はどうなってるんじゃ?」
伝令「言っても無駄だろうけど言わないとだよな。ゴホン。えーっとですね。片方は30万の軍勢で青州へ。もう片方は100万を超える大群でここに」
田豊「百万とは大きくでたのぉ?」
沮授「お前さん、きちんと数えたのかのぉ?」
伝令「いや。数えてはいませんが。大体の内訳を目で見て」
田豊「なら何もわからんのぉ?」
沮授「そうじゃのぉ」
伝令「いや。でも、ここに向かってるのは確かで。何か対策しないとまずいのも確かで。あの聞こえてます?」
田豊「スピー。スピー」
沮授「んごぉ。んごぉ」
伝令「いや、立ったまま寝てるんかーい!」
???「大丈夫ですお二人に代わって、俺たちがきちんとお聞きしましたので」
伝令が振り返った先には、50代ぐらいの男女と20代ぐらいの若い男女がいた。
伝令「沮鵠様とその妻の田豊麗様に、お二人の双子の」
???「沮武だ」
???「田美よ」
伝令「あの双子なのにどうしてお名前が?」
沮武「お互いの家を残すために妹と決めた」
田美「ちょっといつ私が妹になったのよ武」
沮武「俺の方が先に産まれた」
田美「産まれたのは私が先でしょ!」
沮武「いや俺」
田美「わ・た・し!」
伝令「あの。そんなこと今はどうでも」
田美「どうでも良くなんかない!私たちにとって大事なの!」
沮武「妹よ伝令を困らせるなど」
田美「うっさい!馬鹿弟!」
沮武「馬鹿って言ったな。馬鹿って言った方が馬鹿なんだからな!」
田美「きぃぃぃぃぃ。ムカつく。ムカつく。何でこんなのが私の弟なのよ」
沮武「それはこちらの台詞だ。どうしてお前みたいな乳デカ女が妹なんだよ!」
田美「私が1番気にしてることを言ったわね。もう許さないから!」
沮武「今日こそ俺が勝つ!」
伝令「ちょっと待って!兄妹で殺し合いはやめてくださーい!」
田美「妹じゃないって言ってんでしょうが!」
伝令は田美の豊満な胸で殴られた。
これは身長の大きな田美の胸の辺りにちょうど伝令の顔があったからである。
伝令「何とたわわな。こ、これは。や、役得」
バタリと音がして倒れる伝令。
沮武「お前、何やってんだよ。また凶悪なモノで殴りやがったな」
沮鵠「ホッホッホ。豊麗よ。我らの子は仲が良いなぁ」
田豊麗「えぇ。本当にねぇ。アナタ、私のお家のことまで考えてくださってありがとうねぇ」
沮鵠「何を今更、当然のことじゃよ。欲を言えば2人とも男児であったならなぁ」
田豊麗「私は女の子は可愛いと思いますよぉ」
沮鵠「た、確かに。なら2人とも女の子でも良かったなぁ」
田豊麗「どちらも可愛いですよぉ」
沮鵠「そうじゃなぁ」
沮武「乳デカお化け、そのリーチはずるいぞ!」
田美「殴り合いで私に勝とうなんて100年早いのよ馬鹿弟」
沮武「クッソ。いつもいつもその乳に殴られる。お前の乳は柔らかくない硬いんだよ!」
田美「フッフッフッ。悔しかったら馬鹿弟もって。誰の胸が硬いだって、こんの馬鹿弟め」
沮武「ほべいふ」
田美「フン。これに懲りたら私が姉だとちゃんと認めることね馬鹿弟」
沮武「つ、次こそは俺が絶対にか、勝つ」
田美「で、伝令さん。魏軍は今どの辺りまで迫ってるの?」
伝令「はいお姉様に報告させてもらいます!現在魏軍は、ここ洛陽の千里程手前にて野営をしている模様」
田美「お姉様だなんて。なんていい響きなのかしら。褒めてア・ゲ・ル」
伝令「ズッキューン。あ、有り難き幸せですぅ。あのそのこれからもその乳を使わせてもらっても?」
田美「へっ?」
伝令「す、すいません。その乳で定期的に殴ってほしいんです!お願いしますお姉様!」
田美「お姉様だなんて、嬉しい。良いわ。ほらこっちに来なさい」
伝令「有難き幸せ。こ、これが神秘か。ガクッ」
沮武「新たな変態を生み出しやがったな馬鹿妹」
田美「うっさいわね。可愛げのないアナタよりも何倍も私のことをお姉様と呼んでくれるこの伝令さんの方が可愛いってのよ」
洛陽は今日も平和である。
じゃなくてだな!
こんなことでどうなるんだ洛陽!?
かつて帝がいたこの地だが董卓軍、いや李傕と郭汜によって焼き払われた地で、曹操の頃は復興支援をしていたのだが曹丕になってからは手付かず。
半ば諦められていた。
そこを田豊と沮授の2人によって、ここまで発行したのだがここに曹操軍の本隊が迫っているという報告が入るところからこの物語は始まる。
伝令「魏軍の動きに変化が!」
田豊「何じゃと!?」
田豊、かつて韓馥に仕え、劉備義勇軍を見極めていた男ももう80を超えるお爺ちゃんである。
沮授「詳しい報告を聞く前から驚くでない」
沮授、かつて韓馥に仕え、公孫瓚に降伏した後、叛逆を疑われた弟が殺され、劉備の元に身を寄せた男も80を超えるお爺ちゃんとなっている。
田豊「そうじゃった。そうじゃった。それで、魏軍の動きに変化とは何じゃ?」
伝令「だ、大丈夫かお爺ちゃん2人にここのの防衛を任せて、すぐにでも趙雲将軍に考えを改めるべきだと伝えるべきでは」
沮授「はよう言わんか。ブツブツブツブツと何言ってるかわからんぞい」
伝令「はっ。魏軍は軍を全て青州に向かわせず、兵を2つへ分けて進軍しています」
田豊「ふむふむ。それの何が変化なのじゃ?」
伝令「はい?あの、全部、青州に向かうはずだとそう言っておられましたよね?」
田豊「ワシがそんなこと言ったかのぉ?」
沮授「ワシも言っとらんのぉ」
伝令「本当に大丈夫なのかこの爺さんたち呆けてるのでは?」
田豊「何じゃお前さん。まだまだワシは現役じゃ。お前さんこそ聞き間違えたのではないかのぉ?」
伝令「いや。俺は確かに全部青州に向かうと」
沮授「知らんのぉ」
田豊「言った覚えはないのぉ」
伝令「ダメだこりゃ。直ぐにここの守りを交代するように趙雲将軍にかけ合わないと」
田豊「で、お前さん。二つに分けた軍の行き先はどうなってるんじゃ?」
伝令「言っても無駄だろうけど言わないとだよな。ゴホン。えーっとですね。片方は30万の軍勢で青州へ。もう片方は100万を超える大群でここに」
田豊「百万とは大きくでたのぉ?」
沮授「お前さん、きちんと数えたのかのぉ?」
伝令「いや。数えてはいませんが。大体の内訳を目で見て」
田豊「なら何もわからんのぉ?」
沮授「そうじゃのぉ」
伝令「いや。でも、ここに向かってるのは確かで。何か対策しないとまずいのも確かで。あの聞こえてます?」
田豊「スピー。スピー」
沮授「んごぉ。んごぉ」
伝令「いや、立ったまま寝てるんかーい!」
???「大丈夫ですお二人に代わって、俺たちがきちんとお聞きしましたので」
伝令が振り返った先には、50代ぐらいの男女と20代ぐらいの若い男女がいた。
伝令「沮鵠様とその妻の田豊麗様に、お二人の双子の」
???「沮武だ」
???「田美よ」
伝令「あの双子なのにどうしてお名前が?」
沮武「お互いの家を残すために妹と決めた」
田美「ちょっといつ私が妹になったのよ武」
沮武「俺の方が先に産まれた」
田美「産まれたのは私が先でしょ!」
沮武「いや俺」
田美「わ・た・し!」
伝令「あの。そんなこと今はどうでも」
田美「どうでも良くなんかない!私たちにとって大事なの!」
沮武「妹よ伝令を困らせるなど」
田美「うっさい!馬鹿弟!」
沮武「馬鹿って言ったな。馬鹿って言った方が馬鹿なんだからな!」
田美「きぃぃぃぃぃ。ムカつく。ムカつく。何でこんなのが私の弟なのよ」
沮武「それはこちらの台詞だ。どうしてお前みたいな乳デカ女が妹なんだよ!」
田美「私が1番気にしてることを言ったわね。もう許さないから!」
沮武「今日こそ俺が勝つ!」
伝令「ちょっと待って!兄妹で殺し合いはやめてくださーい!」
田美「妹じゃないって言ってんでしょうが!」
伝令は田美の豊満な胸で殴られた。
これは身長の大きな田美の胸の辺りにちょうど伝令の顔があったからである。
伝令「何とたわわな。こ、これは。や、役得」
バタリと音がして倒れる伝令。
沮武「お前、何やってんだよ。また凶悪なモノで殴りやがったな」
沮鵠「ホッホッホ。豊麗よ。我らの子は仲が良いなぁ」
田豊麗「えぇ。本当にねぇ。アナタ、私のお家のことまで考えてくださってありがとうねぇ」
沮鵠「何を今更、当然のことじゃよ。欲を言えば2人とも男児であったならなぁ」
田豊麗「私は女の子は可愛いと思いますよぉ」
沮鵠「た、確かに。なら2人とも女の子でも良かったなぁ」
田豊麗「どちらも可愛いですよぉ」
沮鵠「そうじゃなぁ」
沮武「乳デカお化け、そのリーチはずるいぞ!」
田美「殴り合いで私に勝とうなんて100年早いのよ馬鹿弟」
沮武「クッソ。いつもいつもその乳に殴られる。お前の乳は柔らかくない硬いんだよ!」
田美「フッフッフッ。悔しかったら馬鹿弟もって。誰の胸が硬いだって、こんの馬鹿弟め」
沮武「ほべいふ」
田美「フン。これに懲りたら私が姉だとちゃんと認めることね馬鹿弟」
沮武「つ、次こそは俺が絶対にか、勝つ」
田美「で、伝令さん。魏軍は今どの辺りまで迫ってるの?」
伝令「はいお姉様に報告させてもらいます!現在魏軍は、ここ洛陽の千里程手前にて野営をしている模様」
田美「お姉様だなんて。なんていい響きなのかしら。褒めてア・ゲ・ル」
伝令「ズッキューン。あ、有り難き幸せですぅ。あのそのこれからもその乳を使わせてもらっても?」
田美「へっ?」
伝令「す、すいません。その乳で定期的に殴ってほしいんです!お願いしますお姉様!」
田美「お姉様だなんて、嬉しい。良いわ。ほらこっちに来なさい」
伝令「有難き幸せ。こ、これが神秘か。ガクッ」
沮武「新たな変態を生み出しやがったな馬鹿妹」
田美「うっさいわね。可愛げのないアナタよりも何倍も私のことをお姉様と呼んでくれるこの伝令さんの方が可愛いってのよ」
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