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かくれんぼ
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「ノアさん、お帰りなさい。ところで後ろの二人はいったい……?」
「ああ、ただいま。二人ともなんと人間だ。敵ではない。安心してくれ」
「なんと……我々以外にも人間がいたとは……いらっしゃい。ゆっくりしてってくれ」
村人と出会うたびに同じように会話が繰り返されている。
最初は警戒した様子で話しかけてきた村人たちだが、誰かが広めたのだろう、今じゃ群をなして俺たちを見ている。
(……確かに二人とも人間みたいだな………この村以外の人間を見るのははじめてだ……)
(……見ろよあの異形な布を……でも……お嬢ちゃんが着ている布はなんだ……なんか……こみ上げるものがあるよな……)
(……俺もだ……なんか胸の奥が熱くなるというか……)
(……あの子たちがよそから来た人間ね……ほんとだっ……あの布かわいい……)
ほとんどが、アスカの服について話しているような気もするが……
俺もオシャレしていますよ!!
それにしてもノアはみんなから慕われているんだな。
みんなノアに挨拶をしていく。
「ここが、私の家だ、せまいが我慢してくれ」
お世辞にもキレイとはいえない簡易なつくりの家に入る。
「「お姉ちゃん、お帰りーーー!!!!」」
二人の子どもがノアの足に抱きついた。
「ただいま」
ノアの顔が一気にゆるむ。外にいたときとは別人だ。
「今日はね、お客さんがきたのよ。リュカ、エレナ、あいさつしなさい」
二人がこっちを見る。
「こんにちは!!リュカです!!」
「こんにちは!!エレナです!!」
リュカと言った短髪な男の子はクリっとした目で興味津々という感じでこちらの方をじーっと見ている。5歳くらいだろうか。とても小さくかわいらしい。
エレナと言った髪を肩まで伸ばした女の子は背も顔も男の子とそっくりだ。
「なんてかわいいのー! 私はアスカ。アスカおねえちゃんって呼んでね」
そういうなりもう二人を抱きしめている。
「俺の名前はハヤト。よろしく」
「ハヤトおにいちゃん、あそぼー!」
アスカの抱擁から脱出したリュカが俺の足を引っ張りながらお願いしてきた。
なんて人懐っこいんだ
「よし、遊ぼうか。自慢じゃないが俺はゲームの神様と呼ばれていたんだぜ。この俺に挑もうなんて……」
「何一人でぶつぶつ言ってるのよ!もうあの子たち外に出ちゃったわよ」
**********************************
「リュカーーーーー!!エレナーーーーーー!!どこだーーーーーーーー??」
姿をくらましたリュカとエレナを探している。
つまりかくれんぼだ。
アスカは俺たちの死闘をほのぼのと見守っている。
家の周りで隠れるところなんてもう相場が決まっている。
ふっ、かくれんぼの鬼といわれた俺様のテクニック見せてやらぁ!!っておいおい、あそこの木の後ろで布がチラチラ見え隠れしているじゃないか。やはり5歳児…まだまだ修行が足らんな!
「みっけーーーーーー!!」
布切れだけが枝に引っかかっていた……
変わり身とは……この子……恐ろしい子!!
――「こんどはハヤトおにいちゃんがかくれて!ぼくさがすのもとくいなんだ!ねっエレナ!」
「うんっ! リュカはさがすのすごいじょうずなんだよ!!」
「ほう、この東洋のカメレオンことハヤトお兄さまを見つけることができると。いいだろう」
「とーよーのかめれおん?」
リュカとエレナが首をかしげてしまっている。
「じゃあ今からかくれるから、いいよって言うまで目をつむっててね」
さて、どこにかくれようか。まずすぐ目に付く木や家の後ろや下にひそむ、これはナンセンスだ。もっと誰もが驚くかくれ場所は……
そうだ、あの二人はまだ小さい。上だ。木の上に登ってしまえば見つかることはないはず。
意外と登るのって大変だな
よし、完璧だ。
「もういいよー!!」
ふっ。これは苦労するぞ
「みんなご飯よー!!」
ノアの声が聞こえる。
「「はーい!!」」
リュカとエレナはすごい勢いで家に入っていく。
「……」
「さぁ、私たちも行きましょう。ねっ、東洋のカメレオン…………ぷっ」
「……」
*************************
「さぁ、みんなでいただきましょ」
「わぁー!きょうはごちそうだね!! はやくたべよ!!」
リュカが目を輝かせながらたてに揺れている。
出された料理はここらでとれる野草の蒸し焼きと、バナナとリンゴだった。
「こらっ。まだカインが来てないでしょ。」
「そっか。じゃあぼくカインおにいちゃんよんでくるね!!」
「お願いね。きっとまた一人で稽古をしてるわよ」
「わかったー!エレナもいこ!!」
駆け足で外へ出て行った。そんなにごちそうなのか……
「ノア、俺たちの分までご飯を用意してくれてありがとう。でも、大丈夫なのか?」
「本当に少ししか用意できないですまんな。うちではこれが精いっぱいだ……」
申し訳そうにノアが答える。
「ノアありがとう。そういえばお母さんやお父さんは……?」
「父も母も2年前に死んだ」
「そっか……。ごめんね……」
「……ただいま」
一人の少年がリュカとエレナに連れられて家に入ってきた。
「また、稽古?今日はね、お客さんが来ているの。カインもあいさつしなさい」
「……こんにちは」
十歳くらいの少年がぶっきらぼうに答える。髪は無造作に伸びていてえりあしをひもで結んでいる。この村ではめずらしく、体つきがしっかりとしている。口をきつく結んでこちらをにらみつけている。
「さぁ、ではいただきましょう」
「「いただきまーーす!!」」
**************************
みんなが寝静まった夜、俺はアスカと二人で星空を眺めていた。
「この星もきれいだなー」
「……」
「……アスカ、この星を少しいじってもいいか?」
「えっ?」
「俺はこの村を救うぞ」
「救うって、どうするつもりなの?」
「問題点はたくさんある。だがまず改善すべきは食料問題だ。今日の夕食をみたか」
「食料問題って……そんな簡単に解決できるもんじゃないのよ」
俺を誰だと思っている、神様だぞ。救うためなら何でもできるはずだ!!
軽く伸びをしてつぶやく
「さぁ、奇跡をみせてやろう」
「ああ、ただいま。二人ともなんと人間だ。敵ではない。安心してくれ」
「なんと……我々以外にも人間がいたとは……いらっしゃい。ゆっくりしてってくれ」
村人と出会うたびに同じように会話が繰り返されている。
最初は警戒した様子で話しかけてきた村人たちだが、誰かが広めたのだろう、今じゃ群をなして俺たちを見ている。
(……確かに二人とも人間みたいだな………この村以外の人間を見るのははじめてだ……)
(……見ろよあの異形な布を……でも……お嬢ちゃんが着ている布はなんだ……なんか……こみ上げるものがあるよな……)
(……俺もだ……なんか胸の奥が熱くなるというか……)
(……あの子たちがよそから来た人間ね……ほんとだっ……あの布かわいい……)
ほとんどが、アスカの服について話しているような気もするが……
俺もオシャレしていますよ!!
それにしてもノアはみんなから慕われているんだな。
みんなノアに挨拶をしていく。
「ここが、私の家だ、せまいが我慢してくれ」
お世辞にもキレイとはいえない簡易なつくりの家に入る。
「「お姉ちゃん、お帰りーーー!!!!」」
二人の子どもがノアの足に抱きついた。
「ただいま」
ノアの顔が一気にゆるむ。外にいたときとは別人だ。
「今日はね、お客さんがきたのよ。リュカ、エレナ、あいさつしなさい」
二人がこっちを見る。
「こんにちは!!リュカです!!」
「こんにちは!!エレナです!!」
リュカと言った短髪な男の子はクリっとした目で興味津々という感じでこちらの方をじーっと見ている。5歳くらいだろうか。とても小さくかわいらしい。
エレナと言った髪を肩まで伸ばした女の子は背も顔も男の子とそっくりだ。
「なんてかわいいのー! 私はアスカ。アスカおねえちゃんって呼んでね」
そういうなりもう二人を抱きしめている。
「俺の名前はハヤト。よろしく」
「ハヤトおにいちゃん、あそぼー!」
アスカの抱擁から脱出したリュカが俺の足を引っ張りながらお願いしてきた。
なんて人懐っこいんだ
「よし、遊ぼうか。自慢じゃないが俺はゲームの神様と呼ばれていたんだぜ。この俺に挑もうなんて……」
「何一人でぶつぶつ言ってるのよ!もうあの子たち外に出ちゃったわよ」
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「リュカーーーーー!!エレナーーーーーー!!どこだーーーーーーーー??」
姿をくらましたリュカとエレナを探している。
つまりかくれんぼだ。
アスカは俺たちの死闘をほのぼのと見守っている。
家の周りで隠れるところなんてもう相場が決まっている。
ふっ、かくれんぼの鬼といわれた俺様のテクニック見せてやらぁ!!っておいおい、あそこの木の後ろで布がチラチラ見え隠れしているじゃないか。やはり5歳児…まだまだ修行が足らんな!
「みっけーーーーーー!!」
布切れだけが枝に引っかかっていた……
変わり身とは……この子……恐ろしい子!!
――「こんどはハヤトおにいちゃんがかくれて!ぼくさがすのもとくいなんだ!ねっエレナ!」
「うんっ! リュカはさがすのすごいじょうずなんだよ!!」
「ほう、この東洋のカメレオンことハヤトお兄さまを見つけることができると。いいだろう」
「とーよーのかめれおん?」
リュカとエレナが首をかしげてしまっている。
「じゃあ今からかくれるから、いいよって言うまで目をつむっててね」
さて、どこにかくれようか。まずすぐ目に付く木や家の後ろや下にひそむ、これはナンセンスだ。もっと誰もが驚くかくれ場所は……
そうだ、あの二人はまだ小さい。上だ。木の上に登ってしまえば見つかることはないはず。
意外と登るのって大変だな
よし、完璧だ。
「もういいよー!!」
ふっ。これは苦労するぞ
「みんなご飯よー!!」
ノアの声が聞こえる。
「「はーい!!」」
リュカとエレナはすごい勢いで家に入っていく。
「……」
「さぁ、私たちも行きましょう。ねっ、東洋のカメレオン…………ぷっ」
「……」
*************************
「さぁ、みんなでいただきましょ」
「わぁー!きょうはごちそうだね!! はやくたべよ!!」
リュカが目を輝かせながらたてに揺れている。
出された料理はここらでとれる野草の蒸し焼きと、バナナとリンゴだった。
「こらっ。まだカインが来てないでしょ。」
「そっか。じゃあぼくカインおにいちゃんよんでくるね!!」
「お願いね。きっとまた一人で稽古をしてるわよ」
「わかったー!エレナもいこ!!」
駆け足で外へ出て行った。そんなにごちそうなのか……
「ノア、俺たちの分までご飯を用意してくれてありがとう。でも、大丈夫なのか?」
「本当に少ししか用意できないですまんな。うちではこれが精いっぱいだ……」
申し訳そうにノアが答える。
「ノアありがとう。そういえばお母さんやお父さんは……?」
「父も母も2年前に死んだ」
「そっか……。ごめんね……」
「……ただいま」
一人の少年がリュカとエレナに連れられて家に入ってきた。
「また、稽古?今日はね、お客さんが来ているの。カインもあいさつしなさい」
「……こんにちは」
十歳くらいの少年がぶっきらぼうに答える。髪は無造作に伸びていてえりあしをひもで結んでいる。この村ではめずらしく、体つきがしっかりとしている。口をきつく結んでこちらをにらみつけている。
「さぁ、ではいただきましょう」
「「いただきまーーす!!」」
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みんなが寝静まった夜、俺はアスカと二人で星空を眺めていた。
「この星もきれいだなー」
「……」
「……アスカ、この星を少しいじってもいいか?」
「えっ?」
「俺はこの村を救うぞ」
「救うって、どうするつもりなの?」
「問題点はたくさんある。だがまず改善すべきは食料問題だ。今日の夕食をみたか」
「食料問題って……そんな簡単に解決できるもんじゃないのよ」
俺を誰だと思っている、神様だぞ。救うためなら何でもできるはずだ!!
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