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3章

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          §


――「あの、すみません」
「はい?」




『なんだ?』
       『JKだ』
『JKだ』




――「私達と写真を撮っていただけませんか‼」




『⁉』
           『ファンだ‼』
『羨ましいぃぃい‼』
           『カオナシ露骨に喜んでるな』
『バレバレだな』




――「す、すみません。でもやっぱり、ちょっと怖くて」




『そりゃそうだ』
           『こんなのそこら辺歩いてたら即通報だもんな』

『よく声かけたよ』
           『凄い子だ』




――「カオナシっち筋肉凄いよね。身体触らせてー」
「存分に触るがいい」




『ちょっとくっつきすぎだと思うんですよ』
                     『不純異性交遊だと思うんですよ』

『性の乱れなんですよ』
              『羨ましいだけだろ』

『ああそうさ!』
          『俺だってシックスパック触りたいのにっ』

『そっちかよ』




――「ノエルちゃんのもち肌の方がヤバいし!」




『ぺたぺた』
        『ぺたぺた』
『ぺたぺた』
            『……よし、こいつ等つれてけ』

『悪鬼滅殺、悪鬼滅殺』
              『人の肌をそんなに触るもんじゃない』

『お、解析班。その通りだな』
              『それもJKが、こんなにっ』

『ん?』
              『私のお腹もぷにぷにだぞ!』

『なんだ、只の変態か』
              『触ってくれ!私を触ってくグフぅっ』




――「カオナシさーん。ノエルちゃーん。一緒に食べよー」




『朝飯豪華じゃね?』
                 『破格だな。大災害の現地でこれは考えられない』

『あの三人、めっちゃ頑張ってんだな』
                  『三人だけじゃないだろ』

『ここの戦闘員は優秀だな』
                『イケメンだけど認めるしかないな』

『だな』



「ノエルちゃんとカオナシさんってどういう関係なの?」




『それは気になる』
             『親子じゃないんだ』

『親子っぽさはないだろ』




「――だって勝手に荷物の中にエロ本詰めるのやめてほしい。捨てるの面倒」

「それここで言う⁉あと毎度毎度そっと捨てんのやめろよ!親に見つかったみたいで気まずいんだよ!」



『親子やん』
        『親子だ』
『辛いやつだ』
        『勝手に部屋掃除された後、ベッドの上にそっと置いてあるやつな』

『気まずいやつや~』




「お楽しみ中失礼。随分大きな声だったからね、注意しにきたよ」




『なんだ?』
              『おっさんおばさんだ』

『……言いたい放題だな』
              『気分悪いのはこっちだってんだよ』

『言い返さないのかな』
              『カオナシさんいい意味で優しいからな』

『普通に謝って治めそうだな』




――「ちッ、カオナシっち、このおっさん戦ってくれてる人に感謝もしない老害だから、無視していいよ」




『あーなるほどね』
           『そんな感じするわ』



――「今は大人同士で話してるんだ、黙っててくれないか?」

「はっ、自分の事しか考えられない奴が大人なんて笑わせる。子宮からやり直せ」




『うひゃ~』
            『女の子がそんな事言っちゃいけません!』

『俺こういうギャル好き』
            『安心しろ。俺も好きだ』

『罵倒されたい』
            『踏まれたい』
『分かるわ~』
            『分からねぇよ』




――「時間がもったいない。単刀直入に言う。我々を安全な場所まで送ってくれ」




『は?』
      『おいおい』




――「……ここは充分安全だと思うけど?」

「安全なもんか!俺達は特区から出たいんだっ、さっさとこんなところ出たいんだよ!」




『何様だこいつ』
         『ムカついてきたな』




「無理だね。俺達もこう見えて、冒険するのに忙しいんだ」

「人命よりそんなものが大事だって言うのか!」


「……当然だろ」


「――っ」




『っ』
    『ひっ』
『ひっ』
               『切れたな』
『一番嫌いそうだよな』




――「俺達は冒険に命を懸けてる。つまり冒険には俺達の命と同じ価値がある。それがあんたらの命と等価値なわけがないだろ」




『……カッコよすぎんだろ』
              『鳥肌』
『自己中の極み』
                  『言ってる事は中々だけどな』

『それがカッコイイってスゲーよな』

『マジで惚れたわ』





――「ピラニアみたいだな」

「名前はピラーニャ。そこら中にいる」


『今回は日常編短かったな』
               『バトル二個上がってるし、こっちがメインだろ』

『てか何でピラニアがいんだ?』
               『ピラニアじゃない。身体や顎の構造が違う』

『ほぇ~』




――「……何だ?」




『何だ?』
      『何の音だ?』
『……あれ』




――「はははっ、すげっ」
「おもしろ」




『⁉』 
『ヤベェってなんだあれ⁉』
『デっカ』
『逃げろ逃げろ‼』
『うおっ跳んだ』
        『ワニ、か?』
『顎ほっそ』
      『脚ふっと』




――「俺が殺っていいよな!最近動いてねぇし」

「ん。黒いの出しといて」

「あいよっ」




『何でウキウキしてんだこの人』
                『戦闘狂なんだよ』

『――っ』
      『デケェくせに動きはっや!』
『⁉』
       『⁉』
『これは……』
            『デスロール』
『ヤバいんじゃね?これ』
            『建物倒壊してるぞ』
『無事でいてくー』




――「いや~ビシャビシャになるとこだった」




『だろうな』
      『だろうな』

『逆にどうやったら傷つくんだこの人』
                  『あの黒いの無敵すぎるだろ』

『⁉』
          『⁉』
『持ち上がっ、た?』




――「今度はぁ、俺の番ッ‼」




『っ』
   『っ』
『涙』
   『……笑ってやがる』

『ゲーセンにこんな感じのなかったっけ?』
                    『ワニワニパニックな』

『俺もよくやったよ』
               『懐かしいな~』

『こらこら、現実から逃げるな』
               『……あぁ……ビルが……』

『ピースしてるよ』
           『いい笑顔だ』




――「バララァアッッ‼」




『⁉』
      『最後の足掻き!』
『行けェ‼』
      『お前の力を見せてみ』



――「ふんッ‼」



『ああぁ』
      『えっぐい音したぞ』
『首が』
      『こりゃR18だわ』
『南無』


          §


――「うぉっ」


『うっわ』
      『やっば』
『キっモ』
      『ザリガニ?』

『形はテナガエビに近い。だが大一脚が鋏になってることから、ザリガニの仲間ではないかと推測』
     『何でも知ってんなお前』
『(くいっ)』




――「どうする?今なら気付かれてないぜ?」
「やだ。あの子達助ける」




『ん?何だ?』
        『何か奥にいるな』
『蜥蜴?』
            『ちょっと可愛い』
『リュック漁り出したぞ』
            『何を使うってんだ?』

『ワクワク!』
        『ワクワク!』
『ワクワ⁉』
      『⁉』
『⁉』




「ヒュ~」

「汚ねー花火だ」




『ベ〇ータ⁉』
                『ロケットランチャー……』

『どっから持ってきたそんなもん⁉』
                『カオナシのは、ライフル?デカくね?』

『……アンチマテリアルライフル。戦車の装甲すら突き破る、化物銃だよ』




――「んぎもぢぃぃぃぃいいいいいいいッ‼」
「あはははははははっ‼」




『キマっちまってるよw』
            『この絵面はいけないw』

『過去一で荒ぶってんな』
            『流石に取り締まられる気がするw』

『こんな世界になってもまだ、魔法なんかより現代兵器の方が断然危険意識あるからな。国とかメディアが黙ってなさそうだわ』

『まぁ俺らが考えることじゃねぇけどな』
                     
『それな』

『好きにやってもらうのが見てて一番楽しい』
                     
『それでは皆さん』

『ご唱和下さい』
        『よーお』

『んぎもぢぃぃぃぃいいいいいいいッ‼』
『んぎもぢぃぃぃぃいいいいいいいッ‼』
『んぎ、んぎもぢぃぃぃぃいいいいいいいッ‼』
『んんんんぎもぢぃぃぃぃいいいいいいいッ‼』
『ぎぎぎ、んぎもぢぃぃぃぃいいいいいいいッ‼‼』


          §

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