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4章

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「まささんtuberなんですか?あ、だからノエルさんカメラ持ってたんだ」

「そうですそうです。皆さんも機会があったら是非見て下さいね?」

「絶対見るっす!!」

 飛びついてくる殴打娘の頭を撫でながら、引き続き皆で身体を寄せ合い筏の上で温まっていると、

「にゃああああああ――」

「お、ご帰還だ」

 上空から急降下してくるノエルを確認する。

「――ぁあああッブふっ」

 彼女は盛大に着水する寸前、巨大な綿花を生み出しそこにダイブした。

 綿毛を身に纏い、服の臭いを嗅ぎながら出てくるノエル。

「……ん。臭いはついてない」

「おかりー」

「ん。ただまー」

 盛大な合流を果たしたノエルを、皆で盛大に迎えた。



 ――ノエルの操作により自律的に歩行する筏に乗り、駄弁りながらゆったりと大学を目指す。

「あのおっきな壁と木も、ノエルさんが出したんですか?」

「ん」

「「「すごーい!」」」

「まささんも魔法使えるんすか?」

「ん?あ、うん。勿論ですよ!ほら!私凄い力持ちでしょ?」

「確かに!それも魔法だったんすね!!」

「そうだともそうだとも」

「……魔法って凄いんですね。あんな奴等のとは比べ物になりません。そう言えばあいつ等どうなったんですか?」

 ノエルが東条とチラリと目を合わせ、口を開く。

「変な魔法使われてモンスターいっぱい集まって来た。自爆的なあれ」

「あ!だから壁造ってくれたんすね!!」

「ん」

「ノエルさん凄いっす!尊敬するっす!!」

「よきかなよきかな」

「本当に何から何まで、有難うございます。本当に、尊敬します」

「ハハハ、やめて下さいって。私達はそんなに殊勝な人間じゃないですよ。でも、有難うございます」

 和気藹々と進む筏の上、東条の膝の上に丸まっていた殴打娘が遠方を見て跳び起きた。

「あれっすか!」

「そうそう。壁の上にいるのは……、あぁ、私に貴女方の助けを依頼した女性ですね。律儀に待ってたみたいです」

「凄い視力ですね……。それは、ちゃんとお礼を言わないといけませんね」

「そうですね。あ、その前に」

 漆黒と洗濯機を回収し、山の様な日用品を筏に移す。漆黒が自分の中に帰ってきた安心感に、東条が身震いした。
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