明日はない~手柄~

夏の地蔵

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最後の砦

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仕事でミス
顧客に怒られる

ヘラヘラしている態度を注意され逆切れ態度な楠本を

誰もが嫌っていた助ける価値もないと周りの人達は

媚売りマーン笑と言われる

よっと媚本!と馬鹿にされる


そして残業1人だけ

あの資料室で必要な資料を探していると

鍵を閉められた


楠本は度重なる失敗にずっと続く悪夢にもう疲弊していた

自分が何をしたんだよと

棚に当たると

お前が最後に仕事押しつけた日

親友がしんだんだよ事故ですぐに行きたかった

お前は許さない

絶対に許さない


恐ろしい女性の声と冷たい風が

窓は開いていない


うわあああ
棚が崩れて楠本は足を挟まれる

硝子ドアの棚は割れ

楠本の顔を傷をつける

少しずつ近づいていく女性

お前はゆっくり殺してあげると言われた瞬間

一番重い棚が背中に落ちてくる

鈍い痛みと

もうダメだと思った先に


「先輩もうやめてください。その人は古尾ではありません。」
先日楠本に質問した女性社員だった

「似ていますが、古尾は事故で死んだんです。この記事をー」

新聞紙の切り抜きを殺そうとした女性に見せる

「・・・あんなクズ死ぬわけない。殺さないとおお」

「先輩あなたの周りの酷い人達は全員死んだんです。私は本当のことしか言わなかったじゃないですか!」

「本当のことを言ったのにもみ消されました。あいつらに」

「困っていてもあなたしか助けてくれなかった。
お礼にクッキーを渡したらありがとうって言ってくれたじゃないですか・・・」

「もうクズはいません。やめましょう?あなたが救われない」

あああああああああ

その後取り乱した女性の悪霊が

質問してきた女性にしか聞こえない声で

「・・・がとう・・・・。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。」

穏やかな顔で消えていった


全く人違いも迷惑だと思いながら楠本は意識が薄れていき気を失う


「先輩・・・ごめんなさい助けれなくて。」
涙で泣きじゃくる女性社員が静かに床に座っていた。

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