60 / 169
ラジトバウム編
42
しおりを挟む
外は暗く、もう日が落ちて夜になっていた。
フォッシャの姿を見失った。だが行きそうなところはわかる。
たぶん街の外にでて、飛龍をどうにかできないか試しにいくんだろう。それならルートも予想がつく。
俺は先回りして、フォッシャを待った。
やがてとぼとぼと道の向こうから彼女がやってくるのが見えた。
いつもの姿ではなく、人の少女に変身しており暗い表情がよくわかる。
なにも言葉が出てこず、先に口を開いたのはフォッシャだった。
「本来フォッシャが召喚したら、カードはフォッシャに逆らわないはずなんだけど、どうもあの災厄カードにはオドのコントロールは効いてないみたい」
……最初にあの遺跡をおとずれたとき、フォッシャの力の影響で封印がすこし解けたのかもな。そして魔法をつかってフォッシャをさらい、完全に復活した。
「……エイトを巻き込むわけにはいかないワヌ。……フォッシャがなんとかするワヌ」
そう言って、俺の横を通り過ぎていった。
俺がなんとかしてやるって、言いたい。なのに喉が締め付けられるようで、そのセリフが出せない。
本当は怖いんだ。毎日、だましだましがんばってきたけど、もう限界だ。
このカードの魔法の力に触れてから、ずっと思っていたことがある。
カードゲームには真剣な戦いもあるけど、まずは『楽しい』ってことが大事だった。
だが……この世界のルールはどうだ。
カードの使い方次第で命に関わるってどういうことだよ。
そんなの、カードゲームって言えるのか。
俺が愛したカードゲームは……こんなに必死なものじゃない。
ときには楽しく、ときには笑える、そんな娯楽でもあったんだ。あの研究室での幸せな毎日がそうだったように。
俺は……戦えるのか?
カードの力を信じきることができるのか?
命をかけて……!
うなだれていると、自分の胸の内ポケットからぽろっと1枚のカードが落ちた。
拾って、にじむ目でそれを見る。
自分の写真がうつった、冒険士のカードだった。
このラジトバウムにきたとき、途方にくれていたけどどうにかがんばろうと思って冒険士になった。『暁の冒険者』のような、逆境での強さにあこがれて。
あのカードは、水難事故で死んだ兄貴の形見だ。
原因は俺にある。もともと俺がおぼれたのを、兄が助けてくれたのだ。俺は助かったが、兄は代わりに命を落とした。
兄貴は確実にプロになると言われたほどの天才プレイヤーだった。ただ強いだけじゃない、どんな逆境でも覆してしまうような強さがあった。だけど彼は世界の頂点に立つ夢を果たせなかった。
俺は彼の背中に、彼の強さにあこがれていた。
事故のあとはなにもできないほど落ち込んだが、形見である『暁の冒険者』が兄貴のように俺を励ましてくれた。
兄貴のような、すごいプレーヤーになってやろう。俺はそう思って、プロへの道を歩き始めたんだ。
月にカードをかざし、あの気持ちを思い出した。
「フ……フハハハ!!」
逆境だ……まさに逆境だ!!
「え、エイト!? ついにどうにかなっちゃったの…!?」
「……逆に考えるんだ、フォッシャ」
「ぎゃ……逆に!?」
「これはチャンスだ。俺たちが勝てば……あのカードが手に入る!」
「ええええ!?」
「……真面目な話、たしかにフォッシャの力は厄介かもな。だけど今、あいつを倒せるのもフォッシャだけだ」
「……どういうこと?」
「このカードをさわってみてくれ」
フォッシャは不思議そうな顔で、言われたとおり俺から差し出されたカードに触れる。
「……テネレモ」
思ったとおりだった。俺が呼ぶとカードは光を放ち、テネレモが召喚される。
イメージどおりおっとりしているテネレモだが、落ち着かなさそうになにかきょろきょろとあたりを見回していた。
「テネレモがどうかしたワヌ?」
「よく考えてみろ。ここはエンシェントのスポットじゃない。なのにテネレモは召喚できている……」
「……あっ。そっか!」
「目には目を。カードにはカードを、だ。気が狂って挑むわけじゃない。たぶんフォッシャ……お前の力じゃないと、あいつを止められない。だけど逆に言えば……俺たちが力を合わせれば、止められるかもしれない」
ゼルクフギアがどれくらいの強さかは正確にはわからないが、ローグで抑えられなかったのなら他のやつがいくらやっても無駄だ。
氷の魔女ですら普通じゃないほどの脅威になっていた。あの飛龍をほうっておけば、想像もつかない規模の被害を出すだろう。
逆に考えたら選択肢はこれしかない。俺たちしか止められないなら、俺たちが止めるしかない。
フォッシャはあっ気にとられて、言葉をうしなっているようだった。
冒険士カードが鳴る。メッセージを受信したらしい。
ハイロからだ。『きっとかてます!』と表示されている。
「ハイロが何枚かカードを送ってくれたみたいだ。……ありがたい」
なかなか使えそうだ。
フォッシャが不安そうに、顔をのぞきこんでくる。
「ほ、本気であのカードにいどむつもり……?」
「……カードゲーマーだからな。カードでだれかが悲しむところなんて、見たくない」
フォッシャは俺のことを最高のカードゲーマーだと言ってくれた。
お世辞だとしても、うれしかった。
「カードゲームっていうのは……どんなに分が悪くても1%くらいは勝つ可能性があったりする。なぜなら、どんなカードにも意味があるから……弱いカードが、強いカードを倒すこともある。……俺たちにも逆境を乗り越える力がある。そう信じたいんだ」
俺はフォッシャの前に、トリックカード『逆襲<ファイトバック>』を差し出す。
「カードを引こうぜ、フォッシャ。……みんなを守るためのカードを」
そう言うと、少女は観念したという風にふっと微笑み、俺の持つカードに手を伸ばした。
「……やれやれ。めんどーな相棒を持ったもんワヌね」
「よく言うよ」
元はといえばお前の責任だろうが。
フォッシャの姿を見失った。だが行きそうなところはわかる。
たぶん街の外にでて、飛龍をどうにかできないか試しにいくんだろう。それならルートも予想がつく。
俺は先回りして、フォッシャを待った。
やがてとぼとぼと道の向こうから彼女がやってくるのが見えた。
いつもの姿ではなく、人の少女に変身しており暗い表情がよくわかる。
なにも言葉が出てこず、先に口を開いたのはフォッシャだった。
「本来フォッシャが召喚したら、カードはフォッシャに逆らわないはずなんだけど、どうもあの災厄カードにはオドのコントロールは効いてないみたい」
……最初にあの遺跡をおとずれたとき、フォッシャの力の影響で封印がすこし解けたのかもな。そして魔法をつかってフォッシャをさらい、完全に復活した。
「……エイトを巻き込むわけにはいかないワヌ。……フォッシャがなんとかするワヌ」
そう言って、俺の横を通り過ぎていった。
俺がなんとかしてやるって、言いたい。なのに喉が締め付けられるようで、そのセリフが出せない。
本当は怖いんだ。毎日、だましだましがんばってきたけど、もう限界だ。
このカードの魔法の力に触れてから、ずっと思っていたことがある。
カードゲームには真剣な戦いもあるけど、まずは『楽しい』ってことが大事だった。
だが……この世界のルールはどうだ。
カードの使い方次第で命に関わるってどういうことだよ。
そんなの、カードゲームって言えるのか。
俺が愛したカードゲームは……こんなに必死なものじゃない。
ときには楽しく、ときには笑える、そんな娯楽でもあったんだ。あの研究室での幸せな毎日がそうだったように。
俺は……戦えるのか?
カードの力を信じきることができるのか?
命をかけて……!
うなだれていると、自分の胸の内ポケットからぽろっと1枚のカードが落ちた。
拾って、にじむ目でそれを見る。
自分の写真がうつった、冒険士のカードだった。
このラジトバウムにきたとき、途方にくれていたけどどうにかがんばろうと思って冒険士になった。『暁の冒険者』のような、逆境での強さにあこがれて。
あのカードは、水難事故で死んだ兄貴の形見だ。
原因は俺にある。もともと俺がおぼれたのを、兄が助けてくれたのだ。俺は助かったが、兄は代わりに命を落とした。
兄貴は確実にプロになると言われたほどの天才プレイヤーだった。ただ強いだけじゃない、どんな逆境でも覆してしまうような強さがあった。だけど彼は世界の頂点に立つ夢を果たせなかった。
俺は彼の背中に、彼の強さにあこがれていた。
事故のあとはなにもできないほど落ち込んだが、形見である『暁の冒険者』が兄貴のように俺を励ましてくれた。
兄貴のような、すごいプレーヤーになってやろう。俺はそう思って、プロへの道を歩き始めたんだ。
月にカードをかざし、あの気持ちを思い出した。
「フ……フハハハ!!」
逆境だ……まさに逆境だ!!
「え、エイト!? ついにどうにかなっちゃったの…!?」
「……逆に考えるんだ、フォッシャ」
「ぎゃ……逆に!?」
「これはチャンスだ。俺たちが勝てば……あのカードが手に入る!」
「ええええ!?」
「……真面目な話、たしかにフォッシャの力は厄介かもな。だけど今、あいつを倒せるのもフォッシャだけだ」
「……どういうこと?」
「このカードをさわってみてくれ」
フォッシャは不思議そうな顔で、言われたとおり俺から差し出されたカードに触れる。
「……テネレモ」
思ったとおりだった。俺が呼ぶとカードは光を放ち、テネレモが召喚される。
イメージどおりおっとりしているテネレモだが、落ち着かなさそうになにかきょろきょろとあたりを見回していた。
「テネレモがどうかしたワヌ?」
「よく考えてみろ。ここはエンシェントのスポットじゃない。なのにテネレモは召喚できている……」
「……あっ。そっか!」
「目には目を。カードにはカードを、だ。気が狂って挑むわけじゃない。たぶんフォッシャ……お前の力じゃないと、あいつを止められない。だけど逆に言えば……俺たちが力を合わせれば、止められるかもしれない」
ゼルクフギアがどれくらいの強さかは正確にはわからないが、ローグで抑えられなかったのなら他のやつがいくらやっても無駄だ。
氷の魔女ですら普通じゃないほどの脅威になっていた。あの飛龍をほうっておけば、想像もつかない規模の被害を出すだろう。
逆に考えたら選択肢はこれしかない。俺たちしか止められないなら、俺たちが止めるしかない。
フォッシャはあっ気にとられて、言葉をうしなっているようだった。
冒険士カードが鳴る。メッセージを受信したらしい。
ハイロからだ。『きっとかてます!』と表示されている。
「ハイロが何枚かカードを送ってくれたみたいだ。……ありがたい」
なかなか使えそうだ。
フォッシャが不安そうに、顔をのぞきこんでくる。
「ほ、本気であのカードにいどむつもり……?」
「……カードゲーマーだからな。カードでだれかが悲しむところなんて、見たくない」
フォッシャは俺のことを最高のカードゲーマーだと言ってくれた。
お世辞だとしても、うれしかった。
「カードゲームっていうのは……どんなに分が悪くても1%くらいは勝つ可能性があったりする。なぜなら、どんなカードにも意味があるから……弱いカードが、強いカードを倒すこともある。……俺たちにも逆境を乗り越える力がある。そう信じたいんだ」
俺はフォッシャの前に、トリックカード『逆襲<ファイトバック>』を差し出す。
「カードを引こうぜ、フォッシャ。……みんなを守るためのカードを」
そう言うと、少女は観念したという風にふっと微笑み、俺の持つカードに手を伸ばした。
「……やれやれ。めんどーな相棒を持ったもんワヌね」
「よく言うよ」
元はといえばお前の責任だろうが。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
チート魔力はお金のために使うもの~守銭奴転移を果たした俺にはチートな仲間が集まるらしい~
桜桃-サクランボ-
ファンタジー
金さえあれば人生はどうにでもなる――そう信じている二十八歳の守銭奴、鏡谷知里。
交通事故で意識が朦朧とする中、目を覚ますと見知らぬ異世界で、目の前には見たことがないドラゴン。
そして、なぜか“チート魔力持ち”になっていた。
その莫大な魔力は、もともと自分が持っていた付与魔力に、封印されていた冒険者の魔力が重なってしまった結果らしい。
だが、それが不幸の始まりだった。
世界を恐怖で支配する集団――「世界を束ねる管理者」。
彼らに目をつけられてしまった知里は、巻き込まれたくないのに狙われる羽目になってしまう。
さらに、人を疑うことを知らない純粋すぎる二人と行動を共にすることになり、望んでもいないのに“冒険者”として動くことになってしまった。
金を稼ごうとすれば邪魔が入り、巻き込まれたくないのに事件に引きずられる。
面倒ごとから逃げたい守銭奴と、世界の頂点に立つ管理者。
本来交わらないはずの二つが、過去の冒険者の残した魔力によってぶつかり合う、異世界ファンタジー。
※小説家になろう・カクヨムでも更新中
※表紙:あニキさん
※ ※がタイトルにある話に挿絵アリ
※月、水、金、更新予定!
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
【超速爆速レベルアップ】~俺だけ入れるダンジョンはゴールドメタルスライムの狩り場でした~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
ダンジョンが出現し20年。
木崎賢吾、22歳は子どもの頃からダンジョンに憧れていた。
しかし、ダンジョンは最初に足を踏み入れた者の所有物となるため、もうこの世界にはどこを探しても未発見のダンジョンなどないと思われていた。
そんな矢先、バイト帰りに彼が目にしたものは――。
【自分だけのダンジョンを夢見ていた青年のレベリング冒険譚が今幕を開ける!】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる