中学生溺愛王子はお化粧男子 777文字小説

藤森馨髏 (ふじもりけいろ)

文字の大きさ
98 / 119

99 窓辺の席

しおりを挟む

窓辺のテーブルにスックと立ったスタンド型のアイスクリームとソフトクリームのパフェは、夏を感じさせる。


「わお。有り難う、波流くん。美味しそう」


イチゴをチョコちゃんのパフェに乗せた。僕は金持ちになりたい。


「イチゴだけ貢ぐ」

「あははは、溺愛体質。でも、いいの、本当に」

「何が」

「イチゴ、貰っても」

「イチゴでそんなに喜ぶんだ」

「ふふふ、だって滅多に食べられないって言ったさ。コンビニで良く見るけどさ、高いよね、イチゴのやつは。イチゴ農家に嫁に行くかぁってくらい、イチゴ屋さんは儲かるはずよ」

「チョコちゃん、イチゴ農家に憧れている訳」


イチゴだけでも会話が弾む。

夢も膨らむ。

帰りがけに近くのスーパーでイチゴを買ってあげようかと思うくらい、チョコちゃんを喜ばせたい。

将来は旅行にも行こう。
海外が良いな。
国内から始めるかな。
頑張って働いて貯金して、それで二人で遊ぼう。

溺愛王子って、貢ぐ体質ってことか……


「ふふ、美味しい。あまぁい」


確かに甘い。僕もチョコちゃんに甘いけど、チョコちゃんはもっと甘い。意味が違うけど。


「チョコちゃんがイチゴ農家の嫁になりたいのなら、僕たち婚約はどうするの」

「えっ、忘れていた」

「ははは、忘れるくらい軽いことなんだ。やっぱり婚約破棄が前提だな」

「ち、違う、違う。チョコは目の前のことに直ぐに興奮してもうラリパッパだよ」


なに、ラリパッパって……


「何も考えられないよ。波流君と一緒にいるだけで良いよ。あ、違う。やっぱり婚約するぅ」

「婚約破棄に憧れているからだろ」

「違うよ。誰かに奪われないようにだよ。大切な人をさ」


うわあ、萌えっ……

チョコちゃん、そのフレーズは『オトコゴロシ』だ。

僕はメロメロだ。

鼻血は出ないまでも……

僕は席を立ってチョコちゃんの側に移った。驚くチョコちゃんを一瞬ハグする。

軽くのつもりだったけど、思わずぎゅっとした。

窓辺の席だ。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

(完)百合短編集 

南條 綾
恋愛
ジャンルは沢山の百合小説の短編集を沢山入れました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

同じアパートに住む年上未亡人美女は甘すぎる。

ピコサイクス
青春
大学生の翔太は、一人暮らしを始めたばかり。 真下の階に住むのは、落ち着いた色気と優しさを併せ持つ大人の女性・水無瀬紗夜。 引っ越しの挨拶で出会った瞬間、翔太は心を奪われてしまう。 偶然にもアルバイト先のスーパーで再会した彼女は、翔太をすぐに採用し、温かく仕事を教えてくれる存在だった。 ある日の仕事帰り、ふたりで過ごす時間が増えていき――そして気づけば紗夜の部屋でご飯をご馳走になるほど親密に。 優しくて穏やかで――その色気に触れるたび、翔太の心は揺れていく。 大人の女性と大学生、甘くちょっぴり刺激的な同居生活(?)がはじまる。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

還暦妻と若い彼 継承される情熱

MisakiNonagase
恋愛
61歳の睦美と、20歳の悠人。ライブ会場で出会った二人の「推し活」は、いつしか世代を超えた秘め事へと変わっていった。合鍵を使い、悠人の部屋で彼を待つ睦美の幸福。 しかし、その幸せの裏側で、娘の愛美もまた、同じ男の体温に触れ始めていた。 母譲りの仕草を見せる娘に、母の面影を重ねる青年。 同じ男を共有しているとは知らぬまま、母娘は「女」としての業(さが)を露呈していく。甘いお土産が繋ぐ、美しくも醜い三角関係の幕が上がる。

処理中です...