心を読みたい悪魔たち

藤森馨髏 (ふじもりけいろ)

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神を裏切ることになっても

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 庭に向かって大きく開放されたベランダ続きの部屋。金色の柱に金色の蔦が絡む。どっしりと暗い色彩の垂れ布にも金の蔦葛の刺繍が艶めく。鳥が鳴いた。ふかふかの長椅子の上で軽装の少年が目覚め、キョロキョロ辺りを見渡す。

マシャール
「夢を見てるのかな……」

 柱の影から白い少女が現れる。髪の毛も衣服も白い。

リルリーナ
「マシャール、起きたの」

 マシャール、振り返る。

マシャール
「リーナ……え、此処って何処……リーナ、元気だったかい」

  マシャール、立ち上がるが、ふらついて斜めに腰をおろす。リルリーナ走り寄る。

リルリーナ
「無理をしないで、マシャール。あなたは空を移動してきたのよ。魔王は空を移動する乗り物を持っているの。それであなたを拐ったのよ」

 リルリーナ、マシャールの横に腰かける。

マシャール
「何故……」

リルリーナ
「私がお願いしたの。神を裏切ることになってもマシャールに会いたいって。私たち、婚約したでしょ」

 二人手を取り合う。

マシャール
「リーナ。もう会えないかと思っていたよ。嬉しい」


 タヅナの手から鉛筆が転がる。

「ああ、再会にしてはつまらない場面設定。もっとドラマチックなのがいいよね」



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