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それぞれの夜
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とあるコンサート会場。
5千人以上の女性達の歓声が、会場内の熱気を高めていく。
「きゃ~っ、旬~っ!」
10代後半。長身の引き締まった身体に端正な顔立ち。
ダークブラウンの肩につくかつかないかの長めの癖のある髪が、男性的なセクシャルな雰囲気で、その整った顔立ちをより引き立たせている。
旬、こと相澤旬は、彼女達の熱い眼差しに応える事はなく、ただただステージへの花道を気だるそうに歩くだけ。
アイドルらしからぬ素振りだが、そんな所が彼の魅力の1つでもあった。
「叶多~っ!こっち向いて~っ!!」
こちらも10代後半。中性的な綺麗な顔に、細身だが程よく鍛えられた身体。
さらりと長めの金に近い明るい髪色が、彼が放つ独特な色気と相まって、見る者の目を奪っていく。
叶多、こと神谷叶多もまた、彼女達の熱烈な声援に薄い笑みを浮かべはするものの、アイドルの王道満面の笑顔で手を振る様な仕草は1片も見せる事はなかった。
しかしながら彼女達は至極ご満悦。
「やばい~っ、超格好いい~っ!」
「格好良すぎる~っ!」
日本を代表するアイドル事務所、オリバーエンターテインメントに所属する彼らLuster(ラスター)は、まだデビューする前だというのに多大な女性達の注目を集めている。
「盛り上がってるかぁ~っ?!」
掠れたハスキーボイスで叶多が問いかければ…。
「「きゃ~っ!!」」
甲高い声が会場全体に響き渡る。
「よっしゃっ!でもまだまだこれからっ、もっともっと盛り上がってくぞぉっ!」
低く甘い声で旬が彼女達を煽ると…。
「「きゃ~っっ!!」」
歓喜と狂気が入り交じり、女性達のボルテージは最高潮に達していった。
そんな映像が部屋の中央、壁掛けられたテレビから流れる薄いグレーを基調とした部屋。
線の細い身体つきの男は、テレビ前に置かれたゆったりと座り心地の良さそうな3人がけソファーに身をゆだね、画面を見つめていた。
「んな昔の自分のDVDなんて観て面白い?」
男の隣。
どかりと腰を下ろしたのはよく鍛えられた体躯の男で。
眉を下げ、苦笑いを浮かべながらそんな質問をした。
「全然。むしろ見るに堪えない」
眉間にシワをうっすら浮かべそう言いながらも、男はやはり画面から目を逸らそうとはしなかった。
今から10年前。
血気盛んなこの時期の言動は今見ると本当に見るに堪えないなと、そう心中で納得しながら、当時と変わらない端正な顔立ち、歳を重ね渋みが増し、より一層男らしい色気を放つ旬は、DVDケースを手に取ってぼんやりと眺めた。
「なら何で観てんの?」
旬は少し短くなったが、相変わらずの癖毛を無造作にかき揚げながら、思ったままそう聞いた。
「別に。ただ」
10年前より柔和になった顔立ちと、華奢だがしっかりとした体つきで、当時より男性的な魅力が増した叶多は、ただ、に続くその先の言葉を繋げるのを躊躇った。
「ただ?なに?」
旬はDVDのケースをサイドテーブルに置きながら、叶多を促すように目配せた。
金ではないが明るい色の髪を1つに束ねた叶多は、無表情でやはりぼんやりと目線は画面に向けたまま、小さな吐息のようなため息を吐いた。
「こん時からやりなおしてぇなって」
ぽつりと言った叶多の言葉に、旬は暫く間を置いてそして、そうだなと、一言返した。
あの頃が幸せだったなんて、はっきり言える程満たされた日々を送っていた訳ではない。
だけどあの頃確かに、今より自然に自分たちは笑ってたなと、そう思いながら旬はそっと叶多の肩を抱き寄せた。
同時刻。都内某所のスタジオ。
旬と叶多と同じオリバーエンターテインメントに所属する彼らの先輩にあたる男は、撮影を一段落させ待機所のパイプ椅子に座っていた。
「お疲れ、斗真」
斗真と呼ばれた20代後半、甘いマスクの長身、薄茶色の艶のある短めの髪の男、こと矢口斗真は、彼のマネージャーの呼びかけに軽い溜息を漏らした。
「はぁ~、お疲れ~っす…」
オリバーエンターテインメントでMiracle(ミラクル)の顔。
10年程前にデビューして以来、人気は下がることなく確固たる地位を確立した斗真の日々は忙しい。
早朝より仕事が何本も続き、最後のこの撮影が予定より1時間近くオーバーとなれば、疲労と不満が溜まり、普段愛想のいい彼の眉間にも少しばかり皺がよる。
「こら、溜め息なんかつくなよ。もうちょっとで終わるからさ。はい、飲むだろ?」
そんな彼の態度を咎めつつ、しかし労る事も忘れないマネージャーの気遣いに、斗真も渋々態度を改めた。
「どうも…」
肌寒さを感じるスタジオ内で、暖かく甘いカフェオレが疲れた身体と心に染み渡り、斗真の気分が幾ばくか和らいできた時。
「あ、ってかさ、俺さっき超やばいニュース聞いちゃったんだけどさ~」
思い出した様に何やらドヤ顔でそう口にするマネージャーに、斗真の視線がやっと彼に向いた。
この男の物言いにこの表情、斗真は聞き覚えがあり怪訝な顔で彼を見やった。
「何それ。また大型新人でも入るの?」
10年前、彼はそう言って加藤未来という天才子役の入所を自分に知らせてきた。
斗真はそれを思い出し、その時の事を含んだ台詞で彼に返したのだ。
「違うよ、その逆。なんとさ…」
神妙な面持ちで辺りを見渡し、そして声をひそめたマネージャー。
彼のいうやばいこのニュースに、斗真は虚をつかれてしばらく呆然と固まってしまった。
だってまさか、ありえない。
誰よりも貪欲で、誰よりも着実に夢への道を切り開いていた。
ずっとずっと、彼は爆進してきた。
それなのに、彼がそんな決断をするとは思えなかったから。
斗真はマネージャーにトイレに行くと伝えるやいなや、小走りにそこへ向かい個室に入った。
そして忙しなくスマホの画面に指を這わせながら彼は思い出す。
それは10年前に加藤未来の入所を知った時。
確かあの時も斗真はこうやって、トイレでスマホを弄っていた。
そして今もそう。
電話の相手もあの時と同じだった。
5千人以上の女性達の歓声が、会場内の熱気を高めていく。
「きゃ~っ、旬~っ!」
10代後半。長身の引き締まった身体に端正な顔立ち。
ダークブラウンの肩につくかつかないかの長めの癖のある髪が、男性的なセクシャルな雰囲気で、その整った顔立ちをより引き立たせている。
旬、こと相澤旬は、彼女達の熱い眼差しに応える事はなく、ただただステージへの花道を気だるそうに歩くだけ。
アイドルらしからぬ素振りだが、そんな所が彼の魅力の1つでもあった。
「叶多~っ!こっち向いて~っ!!」
こちらも10代後半。中性的な綺麗な顔に、細身だが程よく鍛えられた身体。
さらりと長めの金に近い明るい髪色が、彼が放つ独特な色気と相まって、見る者の目を奪っていく。
叶多、こと神谷叶多もまた、彼女達の熱烈な声援に薄い笑みを浮かべはするものの、アイドルの王道満面の笑顔で手を振る様な仕草は1片も見せる事はなかった。
しかしながら彼女達は至極ご満悦。
「やばい~っ、超格好いい~っ!」
「格好良すぎる~っ!」
日本を代表するアイドル事務所、オリバーエンターテインメントに所属する彼らLuster(ラスター)は、まだデビューする前だというのに多大な女性達の注目を集めている。
「盛り上がってるかぁ~っ?!」
掠れたハスキーボイスで叶多が問いかければ…。
「「きゃ~っ!!」」
甲高い声が会場全体に響き渡る。
「よっしゃっ!でもまだまだこれからっ、もっともっと盛り上がってくぞぉっ!」
低く甘い声で旬が彼女達を煽ると…。
「「きゃ~っっ!!」」
歓喜と狂気が入り交じり、女性達のボルテージは最高潮に達していった。
そんな映像が部屋の中央、壁掛けられたテレビから流れる薄いグレーを基調とした部屋。
線の細い身体つきの男は、テレビ前に置かれたゆったりと座り心地の良さそうな3人がけソファーに身をゆだね、画面を見つめていた。
「んな昔の自分のDVDなんて観て面白い?」
男の隣。
どかりと腰を下ろしたのはよく鍛えられた体躯の男で。
眉を下げ、苦笑いを浮かべながらそんな質問をした。
「全然。むしろ見るに堪えない」
眉間にシワをうっすら浮かべそう言いながらも、男はやはり画面から目を逸らそうとはしなかった。
今から10年前。
血気盛んなこの時期の言動は今見ると本当に見るに堪えないなと、そう心中で納得しながら、当時と変わらない端正な顔立ち、歳を重ね渋みが増し、より一層男らしい色気を放つ旬は、DVDケースを手に取ってぼんやりと眺めた。
「なら何で観てんの?」
旬は少し短くなったが、相変わらずの癖毛を無造作にかき揚げながら、思ったままそう聞いた。
「別に。ただ」
10年前より柔和になった顔立ちと、華奢だがしっかりとした体つきで、当時より男性的な魅力が増した叶多は、ただ、に続くその先の言葉を繋げるのを躊躇った。
「ただ?なに?」
旬はDVDのケースをサイドテーブルに置きながら、叶多を促すように目配せた。
金ではないが明るい色の髪を1つに束ねた叶多は、無表情でやはりぼんやりと目線は画面に向けたまま、小さな吐息のようなため息を吐いた。
「こん時からやりなおしてぇなって」
ぽつりと言った叶多の言葉に、旬は暫く間を置いてそして、そうだなと、一言返した。
あの頃が幸せだったなんて、はっきり言える程満たされた日々を送っていた訳ではない。
だけどあの頃確かに、今より自然に自分たちは笑ってたなと、そう思いながら旬はそっと叶多の肩を抱き寄せた。
同時刻。都内某所のスタジオ。
旬と叶多と同じオリバーエンターテインメントに所属する彼らの先輩にあたる男は、撮影を一段落させ待機所のパイプ椅子に座っていた。
「お疲れ、斗真」
斗真と呼ばれた20代後半、甘いマスクの長身、薄茶色の艶のある短めの髪の男、こと矢口斗真は、彼のマネージャーの呼びかけに軽い溜息を漏らした。
「はぁ~、お疲れ~っす…」
オリバーエンターテインメントでMiracle(ミラクル)の顔。
10年程前にデビューして以来、人気は下がることなく確固たる地位を確立した斗真の日々は忙しい。
早朝より仕事が何本も続き、最後のこの撮影が予定より1時間近くオーバーとなれば、疲労と不満が溜まり、普段愛想のいい彼の眉間にも少しばかり皺がよる。
「こら、溜め息なんかつくなよ。もうちょっとで終わるからさ。はい、飲むだろ?」
そんな彼の態度を咎めつつ、しかし労る事も忘れないマネージャーの気遣いに、斗真も渋々態度を改めた。
「どうも…」
肌寒さを感じるスタジオ内で、暖かく甘いカフェオレが疲れた身体と心に染み渡り、斗真の気分が幾ばくか和らいできた時。
「あ、ってかさ、俺さっき超やばいニュース聞いちゃったんだけどさ~」
思い出した様に何やらドヤ顔でそう口にするマネージャーに、斗真の視線がやっと彼に向いた。
この男の物言いにこの表情、斗真は聞き覚えがあり怪訝な顔で彼を見やった。
「何それ。また大型新人でも入るの?」
10年前、彼はそう言って加藤未来という天才子役の入所を自分に知らせてきた。
斗真はそれを思い出し、その時の事を含んだ台詞で彼に返したのだ。
「違うよ、その逆。なんとさ…」
神妙な面持ちで辺りを見渡し、そして声をひそめたマネージャー。
彼のいうやばいこのニュースに、斗真は虚をつかれてしばらく呆然と固まってしまった。
だってまさか、ありえない。
誰よりも貪欲で、誰よりも着実に夢への道を切り開いていた。
ずっとずっと、彼は爆進してきた。
それなのに、彼がそんな決断をするとは思えなかったから。
斗真はマネージャーにトイレに行くと伝えるやいなや、小走りにそこへ向かい個室に入った。
そして忙しなくスマホの画面に指を這わせながら彼は思い出す。
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