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第2部.アドニア〜リムウル 第1章
8.魔力
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アイリーンもまた、その異様な気配を感じ取っていた。
「エリアード! 逃げて……」
剣でどうにかなる相手ではないと、魔力の知覚が告げていた。
“どうしよう、エリアードも……エディス姉様みたいに、殺されてしまう……!”
そう思う必死な心とは裏腹に、恐ろしさで身がすくみ、アイリーンは木の上から動けなかった。
けれどぐずぐずしてはいられない。
震える手足を奮い立たせて降りようとすると、枝につかまっていた手がすべった。
「きゃっ……!!」
落下するアイリーンの体がふわりと宙に浮いた。
「えっ……?! えっ?!」
自分の力ではない。
肌で感じる他者の魔力に、アイリーンは目を見張った。
その力は、彼女をそっと地面に降ろした。
「エリアード、あなた、魔法が使えるの?!」
驚いて彼を見上げると、気配が押し寄せてくる方向に顔を向けたままだった彼が、アイリーンをチラリと一瞥した。
「あなたの魔力はさらなる敵を招き寄せる恐れがある。私にお任せ下さい」
「エリアード?!」
“どういう、こと……? エンドルーアの王家に伝わる魔力を、どうしてエリアードが……?”
深く考えている暇はなかった。薄闇の中に、真の闇がこごる。
怪物が近づいてきた。
城でアイリーンを襲い、エディスを殺したあの巨大な黒い化け物と同じものだ。
しかも一匹ではなかった。
“……二、三、四、……五匹もいる……!!”
アイリーンはそのおぞましい姿を見ただけで震え上がった。
悲鳴を上げそうになるのを必死にこらえる。
“思ったより早く、数を集めてきたな…… ”
先ほど盗賊たちを迎え撃った時とは違い、エリアードの表情にもわずかだが緊迫感が漂う。
アイリーンの体の回りがポウッと金色に輝きだした。
「その結界をご自分で維持して下さい。あなたには出来るはずです」
「結界?」
「敵は幻獣とその主だけではない。おそらくエンドルーアの……」
バッ!!と眩しい閃光がひらめいた。
エリアードの回りの空気が一瞬、雷光のように光ったのだ。
「やはりそうです、エンドルーアの剣士も数人。とにかく、あなたは自分の身を守ることに専念して下さい」
“自分の身を守るって……結界を維持するってこと? どうやって?”
聞きたくても、もうそんな状況ではない。
エリアードが口の中で不思議な言葉を唱えだした。
彼の両手が白く光り出し、闇の中に浮かび上がる。
怪物は意外に早いスピードですうっと近づいてきた。
あっという間に二人を取り囲む。
一匹が、その恐ろしい口を開いて襲いかかってきた。
「……!!」
「エリアード! 逃げて……」
剣でどうにかなる相手ではないと、魔力の知覚が告げていた。
“どうしよう、エリアードも……エディス姉様みたいに、殺されてしまう……!”
そう思う必死な心とは裏腹に、恐ろしさで身がすくみ、アイリーンは木の上から動けなかった。
けれどぐずぐずしてはいられない。
震える手足を奮い立たせて降りようとすると、枝につかまっていた手がすべった。
「きゃっ……!!」
落下するアイリーンの体がふわりと宙に浮いた。
「えっ……?! えっ?!」
自分の力ではない。
肌で感じる他者の魔力に、アイリーンは目を見張った。
その力は、彼女をそっと地面に降ろした。
「エリアード、あなた、魔法が使えるの?!」
驚いて彼を見上げると、気配が押し寄せてくる方向に顔を向けたままだった彼が、アイリーンをチラリと一瞥した。
「あなたの魔力はさらなる敵を招き寄せる恐れがある。私にお任せ下さい」
「エリアード?!」
“どういう、こと……? エンドルーアの王家に伝わる魔力を、どうしてエリアードが……?”
深く考えている暇はなかった。薄闇の中に、真の闇がこごる。
怪物が近づいてきた。
城でアイリーンを襲い、エディスを殺したあの巨大な黒い化け物と同じものだ。
しかも一匹ではなかった。
“……二、三、四、……五匹もいる……!!”
アイリーンはそのおぞましい姿を見ただけで震え上がった。
悲鳴を上げそうになるのを必死にこらえる。
“思ったより早く、数を集めてきたな…… ”
先ほど盗賊たちを迎え撃った時とは違い、エリアードの表情にもわずかだが緊迫感が漂う。
アイリーンの体の回りがポウッと金色に輝きだした。
「その結界をご自分で維持して下さい。あなたには出来るはずです」
「結界?」
「敵は幻獣とその主だけではない。おそらくエンドルーアの……」
バッ!!と眩しい閃光がひらめいた。
エリアードの回りの空気が一瞬、雷光のように光ったのだ。
「やはりそうです、エンドルーアの剣士も数人。とにかく、あなたは自分の身を守ることに専念して下さい」
“自分の身を守るって……結界を維持するってこと? どうやって?”
聞きたくても、もうそんな状況ではない。
エリアードが口の中で不思議な言葉を唱えだした。
彼の両手が白く光り出し、闇の中に浮かび上がる。
怪物は意外に早いスピードですうっと近づいてきた。
あっという間に二人を取り囲む。
一匹が、その恐ろしい口を開いて襲いかかってきた。
「……!!」
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皆様ありがとうございます😘
読んでくださる方や応援してくださる全てに
めっちゃ感謝を込めて💕
ありがとうございます💞
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