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第3話 緊急遭難信号を発信しろ!
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「どうしたものかな?」
「凄いぞ!、これはお宝の山だな、だってそうだろ?、20世紀の超骨とう品なんだぞ!、最低でも150年前って事だよな、こんなもの、博物館でも扱っていないんじゃないか?、世界大戦の前のものなんて、ジャンク屋でも見ないぜ!、オークションにかければ、俺たち億位万長者じゃねえか!」
ドワイトの喜びようは異常だ。
それは、恐怖に震えるマイケルと、考古学的大発見に震えるロイのそれとは明らかに異なるものだった。
「ドワイト、止めろ、第一どうやってこんな巨大な艦艇を曳航するんだ、それに、この宇宙飛行士は未だ葬儀も報告も未だなんだぞ、お前、呪われても知らないぞ」
「何だよロイ、お前、呪いなんて信じてるのか?、そんな事言っていたら、金儲けなんて出来ないぞ」
ロイは正直、ドワイトの守銭奴的発想に吐き気がしていた。
友人ではあるが、少し度が過ぎる。
この目の前に居る赤色迷彩の遺体は、無酸素状態で保存状態が恐ろしく良く、今にも動き出しそうなレベルだった。
本当に、つい昨日まで普通に生活していたかのようなこの宇宙飛行士に、時代の差はあれど、敬意を払うべきだとロイは考えていた。
それを横目に、金の話しかしない友人の存在が、恥ずかしくも苦々しく感じられた。
「いい加減にしないかドワイト、飛行士学校での教育は何処へ行ったんだ」
「うるせえ!、お前は優秀な学生だったからな、学校学校って、あまり鼻にかけるなよ!、もう俺に構うな、これ以降、俺は単独行動に移る、付いてくんなよ!」
そう言うと、ドワイトは第3指令室を飛び出して、一人で探索に出てしまった。
「まあ、そう恨めしそうな顔するなよ、君たちの時代と違って、俺たちはブルーカラーなんだからさ」
恐らく、極秘に進められた20世紀の火星遠征軍、そのメンバーは極めて優秀な軍人から選抜された事だろう。
頭脳明晰、体力抜群、各種学校も主席、きっと大学も一流の大学。
そんな彼らと、自分たちでは雲泥の差があるのは明白だ。
ブルーカラー、つまり襟の色がブルーという事は、作業服を意味する。
現代の宇宙飛行士なんて、大型免許を持った運送屋に過ぎない。
20世紀の宇宙飛行士は、ホワイトカラーの中でも更に上位職だったことだろうから。
それ故に、ロイは20世紀の宇宙飛行士に対して、強い尊敬の念を持っていた。
こんな、人類史に何も記録されない一大事業に、無名戦士として参加し、家族から遠く離れた火星軌道付近で遭難した宇宙飛行士。
どんなに寂しかった事だろう、どんなに家族と会いたかったことだろう。
そんな孤独と恐怖を解った上で、ここに居る彼は火星軍に志願したのだろう。
この、赤い迷彩服を身に纏い、それを着れる名誉だけを胸に、誰からの称賛を受けることなく、ストイックに火星を目指した名も無き戦士。
ロイは、再び赤色迷彩を着たこの宇宙飛行士に敬礼する。
そんな時だった。
ドワイトからの無線が飛び込んで来た。
何だと言うのだ、単独行動するなんて息巻いていたクセに。
「おい、見ろよ、凄いぞ!、記憶のバックアップがある!、クラウドなんて無い時代に、まさか記憶を扱うテクノロジーがあったなんて、どうなってんだこれは、本当に20世紀の軍艦なのか?」
記憶?、どういう事だ?、それは比較的近代の技術のはず。
今現在では、記憶は法律で全てクラウド上にアップロードしなければならない。
これが「ニュークラウド法」だ。
これにより、個人の意識が何らかの事情で消去したとしても、復元することが出来る、ただし、特別な許可が無ければ、他人の記憶に介入することは違法だ、犯罪捜査以外での個人アクセスは認められていない。
「おい、止めるんだドワイト、さすがに逮捕されるぞ!」
「大丈夫だ、未登録のアップされていない記憶は高値で取引される、ましてや20世紀の記憶なんて、値段の付けようがない!、こんなの、マザーコンピュータのアーカイブにもないぜ!」
「どうする気だ!、危険だ、未登録の記憶にアクセスするなんて、バカなのか?」
「大丈夫だ、バックアップを取るだけだからな!」
バックアップ?、、、まさか、自分の記憶媒体に接続して、記憶をコピーする気か?
あいつはバカなのか?、未登録の記憶にアクセスなんてしたら、未知のバグに冒されるかもしれないんだぞ、、、あいつ、解っているのか?
それでも、、、、20世紀の記憶、、、実に興味深い、本当にそんなものが存在するなら、俺も、、、、いや、それは駄目だ、クラウド法が出来る100年も前の記憶なんて、何が混ざっているか解ったものではない。
ロイは、急いで第3指令室を飛び出し、ドワイトの後を追った。
「ドワイト、いい加減にしないか!」
ロイがそう言い終わる前に、何か高速で自分の顔の近くを過ぎて行くのがはっきりと解った。
「そこを退け、第1指令室に民間人が入るなど、一体何を考えておる」
、、、、なに?、今、何て言った?、
おかしい、なんだか様子が変だ。
「ドワイト、どうした、いま、お前発砲しただろう、こんな狭い艦内で何を考えている」
「貴様、何を言っている、ドワイトとは誰だ?、火星軍にそのような兵士は登録されていないぞ」
、、、火星軍、、、?、今、ドワイトは火星軍と言ったか?
まさか、、、いや、、、しかし、、、
「マイケル!、緊急遭難信号を発信しろ!」
「え?、何?、何だよ急に」
「いいから!、ドワイトがおかしい、これは緊急事態だ!」
ロイは、船長として生命の危機を感じていた。
もし自分の考えが正しければ、この難破船は極めて危険だ。
ロイの考えとは、、、、
ドワイトが、20世紀の軍人の記憶によって、意識を乗っ取られた可能性がある、ということだった。
ドワイトは、一体何を急いでいたんだ?
ロイは、不可解な事象の原因を考えつつ、ドワイトの後を追った。
向こうはライフルで武装している、こちらは丸腰の民間人、でもどうする?、恐らくこの艦艇は、まだ機能が生きている、20世紀の記憶を持った人物が違和感なく操作なんて始めたら、この艦艇に何が起きるか解ったものではない。
そう思っている矢先、それは起こった。
「おい、ロイ!、どうした、一体何が起こったんだ!」
それは火星軍の艦艇が、ロケット噴射を始めたのだった。
艦内には空気が無いため、音はしないものの、凄まじい衝撃波は体に伝わってくる。
宙に浮いているもの全てが、壁に吸い寄せられて行く、勿論ロイ自身も。
インカムのスピーカーからも、ロケット噴射によるノイズがバリバリと音を立てているのが聞こえた。
ロイも、これほど旧世代のロケット噴射を経験するのは初めてである、今現在、地球から衛星軌道までは、宇宙エスカレーターと呼ばれるロープーウェイによって、地球の重力圏を脱出することが出来るため、緊急用以外で、このようなロケットブースターを使用することはない。
そして、マイケルを残したロストワールド号が見る見る小さくなって行く。
「マイケル!、おい、マイケル!」
こんな衛星軌道で、大出力のロケットを噴射すれば、一瞬で加速してしまう、このブースターロケットは、惑星の重力圏を脱する時に使用するものと同等だ、それをこんな所で使うなんて。
艦艇の小さな窓からロストワールド号を見ていたロイは、それがもう完全に見えなくなるのを絶望的な目で見送った。
なんて事だ、この艦艇は、一体どこを目指しているんだ?。
そう思って力なく艦内に目をやるロイ、そこには驚くべき光景が目に入って来た。
「、、、どうしたドワイト、俺だ、ロイだ、ロイ・マッケンリーだよ、、、何だよ!、どうした?」
ドワイトは、何処から持ってきたのか、先ほどの遺体が着ていた物と同じ「赤色迷彩」柄の軍服を宇宙服の上から纏い、ロイに銃口を向けて立っていた。
「何をしておる貴様、さっきから民間人がどうしてこんな所に居るのだ?、これは極秘ミッション、私は幻でも見ているのか?、密航など有り得ん事だ。さあ、答えてもらおう、貴様、どうやってこの艦艇に入って来た!」
ドワイトが発砲する。
その衝撃は凄まじい、だが、ドワイトはまるで良く訓練された兵士のように、ライフルを上手く扱っている。
、、、やはり、ドワイトの意識は乗っ取られているな。
ドワイトは、素早く次弾を装填する。
この方式は、ショットガンか!
大きな薬莢が艦内を漂う。
「解りませんか?、貴方はもう死んでいるのです、貴方が自分だと思っているのはドワイト・セイム2等飛行士という者です、軍人ではありません」
「馬鹿を申すな、この艦に、二人も民間人が居る訳無かろう、貴様、時間稼ぎか?、両手を頭の上に挙げて、そのまま前へ進め」
これは、素直に従うしかない。
言われるがままに、ロイは連行されて行った。
そして、そこは先ほどの「第3指令室」だった。
「今は突入直前なのでな、無事に着陸が完了したならば、貴様を諮問してやる、それまでここに入っておれ」
こうしてロイは、第3指令室に閉じ込められてしまった。
「凄いぞ!、これはお宝の山だな、だってそうだろ?、20世紀の超骨とう品なんだぞ!、最低でも150年前って事だよな、こんなもの、博物館でも扱っていないんじゃないか?、世界大戦の前のものなんて、ジャンク屋でも見ないぜ!、オークションにかければ、俺たち億位万長者じゃねえか!」
ドワイトの喜びようは異常だ。
それは、恐怖に震えるマイケルと、考古学的大発見に震えるロイのそれとは明らかに異なるものだった。
「ドワイト、止めろ、第一どうやってこんな巨大な艦艇を曳航するんだ、それに、この宇宙飛行士は未だ葬儀も報告も未だなんだぞ、お前、呪われても知らないぞ」
「何だよロイ、お前、呪いなんて信じてるのか?、そんな事言っていたら、金儲けなんて出来ないぞ」
ロイは正直、ドワイトの守銭奴的発想に吐き気がしていた。
友人ではあるが、少し度が過ぎる。
この目の前に居る赤色迷彩の遺体は、無酸素状態で保存状態が恐ろしく良く、今にも動き出しそうなレベルだった。
本当に、つい昨日まで普通に生活していたかのようなこの宇宙飛行士に、時代の差はあれど、敬意を払うべきだとロイは考えていた。
それを横目に、金の話しかしない友人の存在が、恥ずかしくも苦々しく感じられた。
「いい加減にしないかドワイト、飛行士学校での教育は何処へ行ったんだ」
「うるせえ!、お前は優秀な学生だったからな、学校学校って、あまり鼻にかけるなよ!、もう俺に構うな、これ以降、俺は単独行動に移る、付いてくんなよ!」
そう言うと、ドワイトは第3指令室を飛び出して、一人で探索に出てしまった。
「まあ、そう恨めしそうな顔するなよ、君たちの時代と違って、俺たちはブルーカラーなんだからさ」
恐らく、極秘に進められた20世紀の火星遠征軍、そのメンバーは極めて優秀な軍人から選抜された事だろう。
頭脳明晰、体力抜群、各種学校も主席、きっと大学も一流の大学。
そんな彼らと、自分たちでは雲泥の差があるのは明白だ。
ブルーカラー、つまり襟の色がブルーという事は、作業服を意味する。
現代の宇宙飛行士なんて、大型免許を持った運送屋に過ぎない。
20世紀の宇宙飛行士は、ホワイトカラーの中でも更に上位職だったことだろうから。
それ故に、ロイは20世紀の宇宙飛行士に対して、強い尊敬の念を持っていた。
こんな、人類史に何も記録されない一大事業に、無名戦士として参加し、家族から遠く離れた火星軌道付近で遭難した宇宙飛行士。
どんなに寂しかった事だろう、どんなに家族と会いたかったことだろう。
そんな孤独と恐怖を解った上で、ここに居る彼は火星軍に志願したのだろう。
この、赤い迷彩服を身に纏い、それを着れる名誉だけを胸に、誰からの称賛を受けることなく、ストイックに火星を目指した名も無き戦士。
ロイは、再び赤色迷彩を着たこの宇宙飛行士に敬礼する。
そんな時だった。
ドワイトからの無線が飛び込んで来た。
何だと言うのだ、単独行動するなんて息巻いていたクセに。
「おい、見ろよ、凄いぞ!、記憶のバックアップがある!、クラウドなんて無い時代に、まさか記憶を扱うテクノロジーがあったなんて、どうなってんだこれは、本当に20世紀の軍艦なのか?」
記憶?、どういう事だ?、それは比較的近代の技術のはず。
今現在では、記憶は法律で全てクラウド上にアップロードしなければならない。
これが「ニュークラウド法」だ。
これにより、個人の意識が何らかの事情で消去したとしても、復元することが出来る、ただし、特別な許可が無ければ、他人の記憶に介入することは違法だ、犯罪捜査以外での個人アクセスは認められていない。
「おい、止めるんだドワイト、さすがに逮捕されるぞ!」
「大丈夫だ、未登録のアップされていない記憶は高値で取引される、ましてや20世紀の記憶なんて、値段の付けようがない!、こんなの、マザーコンピュータのアーカイブにもないぜ!」
「どうする気だ!、危険だ、未登録の記憶にアクセスするなんて、バカなのか?」
「大丈夫だ、バックアップを取るだけだからな!」
バックアップ?、、、まさか、自分の記憶媒体に接続して、記憶をコピーする気か?
あいつはバカなのか?、未登録の記憶にアクセスなんてしたら、未知のバグに冒されるかもしれないんだぞ、、、あいつ、解っているのか?
それでも、、、、20世紀の記憶、、、実に興味深い、本当にそんなものが存在するなら、俺も、、、、いや、それは駄目だ、クラウド法が出来る100年も前の記憶なんて、何が混ざっているか解ったものではない。
ロイは、急いで第3指令室を飛び出し、ドワイトの後を追った。
「ドワイト、いい加減にしないか!」
ロイがそう言い終わる前に、何か高速で自分の顔の近くを過ぎて行くのがはっきりと解った。
「そこを退け、第1指令室に民間人が入るなど、一体何を考えておる」
、、、、なに?、今、何て言った?、
おかしい、なんだか様子が変だ。
「ドワイト、どうした、いま、お前発砲しただろう、こんな狭い艦内で何を考えている」
「貴様、何を言っている、ドワイトとは誰だ?、火星軍にそのような兵士は登録されていないぞ」
、、、火星軍、、、?、今、ドワイトは火星軍と言ったか?
まさか、、、いや、、、しかし、、、
「マイケル!、緊急遭難信号を発信しろ!」
「え?、何?、何だよ急に」
「いいから!、ドワイトがおかしい、これは緊急事態だ!」
ロイは、船長として生命の危機を感じていた。
もし自分の考えが正しければ、この難破船は極めて危険だ。
ロイの考えとは、、、、
ドワイトが、20世紀の軍人の記憶によって、意識を乗っ取られた可能性がある、ということだった。
ドワイトは、一体何を急いでいたんだ?
ロイは、不可解な事象の原因を考えつつ、ドワイトの後を追った。
向こうはライフルで武装している、こちらは丸腰の民間人、でもどうする?、恐らくこの艦艇は、まだ機能が生きている、20世紀の記憶を持った人物が違和感なく操作なんて始めたら、この艦艇に何が起きるか解ったものではない。
そう思っている矢先、それは起こった。
「おい、ロイ!、どうした、一体何が起こったんだ!」
それは火星軍の艦艇が、ロケット噴射を始めたのだった。
艦内には空気が無いため、音はしないものの、凄まじい衝撃波は体に伝わってくる。
宙に浮いているもの全てが、壁に吸い寄せられて行く、勿論ロイ自身も。
インカムのスピーカーからも、ロケット噴射によるノイズがバリバリと音を立てているのが聞こえた。
ロイも、これほど旧世代のロケット噴射を経験するのは初めてである、今現在、地球から衛星軌道までは、宇宙エスカレーターと呼ばれるロープーウェイによって、地球の重力圏を脱出することが出来るため、緊急用以外で、このようなロケットブースターを使用することはない。
そして、マイケルを残したロストワールド号が見る見る小さくなって行く。
「マイケル!、おい、マイケル!」
こんな衛星軌道で、大出力のロケットを噴射すれば、一瞬で加速してしまう、このブースターロケットは、惑星の重力圏を脱する時に使用するものと同等だ、それをこんな所で使うなんて。
艦艇の小さな窓からロストワールド号を見ていたロイは、それがもう完全に見えなくなるのを絶望的な目で見送った。
なんて事だ、この艦艇は、一体どこを目指しているんだ?。
そう思って力なく艦内に目をやるロイ、そこには驚くべき光景が目に入って来た。
「、、、どうしたドワイト、俺だ、ロイだ、ロイ・マッケンリーだよ、、、何だよ!、どうした?」
ドワイトは、何処から持ってきたのか、先ほどの遺体が着ていた物と同じ「赤色迷彩」柄の軍服を宇宙服の上から纏い、ロイに銃口を向けて立っていた。
「何をしておる貴様、さっきから民間人がどうしてこんな所に居るのだ?、これは極秘ミッション、私は幻でも見ているのか?、密航など有り得ん事だ。さあ、答えてもらおう、貴様、どうやってこの艦艇に入って来た!」
ドワイトが発砲する。
その衝撃は凄まじい、だが、ドワイトはまるで良く訓練された兵士のように、ライフルを上手く扱っている。
、、、やはり、ドワイトの意識は乗っ取られているな。
ドワイトは、素早く次弾を装填する。
この方式は、ショットガンか!
大きな薬莢が艦内を漂う。
「解りませんか?、貴方はもう死んでいるのです、貴方が自分だと思っているのはドワイト・セイム2等飛行士という者です、軍人ではありません」
「馬鹿を申すな、この艦に、二人も民間人が居る訳無かろう、貴様、時間稼ぎか?、両手を頭の上に挙げて、そのまま前へ進め」
これは、素直に従うしかない。
言われるがままに、ロイは連行されて行った。
そして、そこは先ほどの「第3指令室」だった。
「今は突入直前なのでな、無事に着陸が完了したならば、貴様を諮問してやる、それまでここに入っておれ」
こうしてロイは、第3指令室に閉じ込められてしまった。
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