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。
本気でわかっていないという事が伝わったのか柿沼さんは一度溜息を吐いて、僕と目を合わせた。
「いいか、俺はお前をペットと思ったことはないしましてや、手のかかる子供だと思ったこともない」
……それじゃあなんのために僕と暮らしていたの?
頭上に?を出す僕。何故か「あー」だとか「うー」だとか言う柿沼さん。
「あのな。よく聞け」
「……」
「俺は、終、お前のことを愛しているんだ」
「……あい……?」
「あの日、お前を救い上げた日。海の中に閉じ込められているようなお前に最初から惹かれていた。本当はお前が消えたがっていたこと、知っていたんだ」
柿沼さんはあの日僕が海に沈んでいる時にたまたま通って救い上げたわけではなく、僕が海に入る前からあの場所にいたらしい。
キラキラと陽の光が海に反射していて、そこに消えていく僕に見惚れていたーーよくわからないけどーーから止めれなかったと言っていた。
まあ、柿沼さんが色々言っていたけど要は一目惚れ、というやつ。
この世にそんな事本当に起こるんだぁと感心していたら、でも俺の前からいなくなったって事は嫌なんだろう?と言われた。
「柿沼さんって、結婚するんですよね?」
「は!?ばっ、なっ」
「な?そう噂されているのを聞きましたよ?だから、柿沼さんは僕のこと追い出せないだろうなぁと思って、出て行きました」
そう伝えれば脱力したように柿沼さんはしゃがみ込んだ。
変なことを言ってしまっただろうか。
すくっと立ち上がった柿沼さんは僕の手を握って言う。
「いいか、俺は結婚しない。もしするのであれば、終、お前とだ」
「はぁ……噂は所詮噂なんですねぇ」
「お前、わざと流してるのか?そうなんだろ?」
「え?……ああ、するなら僕と、でしたっけ。やっぱり柿沼さんって不思議な人ですね」
でも、何故だろう。
柿沼さんとの暮らしはまだ終わらないと思ったら、胸が温かくなった。
しょげたように口を尖らせている柿沼さんの手を握り返し、見つめる。
驚いたように僕を見る柿沼さんが少しだけかわいくて小さく笑みがこぼれてしまった。
「柿沼さん、僕に上手な息の仕方を教えてください」
ーーーーーーー
不完全燃焼。
創作意欲が消失、活力が見出せず更新停止してしまってすみません。
少しだけでも書いてみようかな、と書き出したはいいものの、終着点が見えず仕舞い。
まだしばらく更新は出来なさそうです。
もし待っていて下さる方がいらっしゃったら申し訳ございません。
必ず時間はかかりますが完結はさせたいと思っておりますので、気長にお待ち頂けると嬉しいです。
では。
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