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C1:6/17:栃木県居種宮市『ビルから脱出せよ!』
1:廊下にて
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熱い――
手――いや、体全部が――血が――いや、これは――
熱気か?
どこかで火が燃えている――火事――
火事か!?
大根田は目を開けた。
薄暗い。
目を二度三度瞬き、窮屈な空間から体を起こす。
確か、地震があってエレベーターを飛びだした。そして中里君を庇って、それから――スマホを取り出し、ライトを点けると大根田の小柄な体の下に、中里が倒れているのが判った。
「中里君、無事か?」
肩をゆすって声をかけると、中里は埃まみれの顔でこちらを見上げた。
「お、大根田さぁん……地震は――」
「収まったみたいだ。停電しているようだね。体は大丈夫?」
中里は、ぱっぱっと体の各部に手を当て、最後に顔と頭をぱぱっと触った。
「い、痛い所は――ない! 無いです!」
中里は笑顔になると、大根田さんは? と聞いてきた。
「僕も大丈夫みたいだ」
「それは良かった……あ! 庇ってくれたんですよね!? ありがとうございます! 流石イケオジ大根田さん! 感謝感謝です!」
さっと正座すると、ぴょこんと頭を下げる中里。こういう所が少々ドジだが彼女が好かれる点なのだと、大根田は思った。
「はー、しっかしビックリしましたねー……すっごい揺れましたよね!」
「……ああ。下手すると、東日本の時よりも揺れたかもしれない」
中里は、ぽかんとした顔をしていたが、すぐにしまった! と額を叩いた。
「ああーっ、今度大地震にあったら録画しようと思ってたのになぁ!」
大根田はがくりと脱力し、苦笑した。
「の、呑気だね、君は……」
「いやあ、SNSとかで正当なアレでバズってみたいんですよ、一度でいいから!
あ、でも余震とか来ちゃうかもですよね! そうだ、避難! まずは避難ですよ、大根田さん! あれです、窓からシャーっと滑り落ちるやつ!」
「中里君、シューターはうちのビルには設置してないんだよ。ここは四階だから非常階段で避難するからね」
ええっ、無いんですかぁ! と素っ頓狂な声を上げる中里。ここら辺が、中々昇給しない理由なんだろうと大根田は思った。
しかし、と薄闇に目を凝らす。
この廊下に窓は無い。停電しているなら、いや、どの道、あれだけの揺れの後にエレベーターは使えないだろう。つまり、火事で煙が非常階段から昇って来たら、逃げ道が無いかもしれないのだ。
「……中里さん、何か臭う? きな臭さみたいな……」
「え? か、火事ですか!? …………うーん、別に……そういえば大根田さん、すっごい汗臭いですねえ。外そんなに暑かったですか?」
やはり、煙の類は上がってきていないのか。耳を澄ましてみても、非常ベルの類も聞こえない。しかも冷房が効いていたらしく、周囲はひんやりとしているようだ。
大根田はスマホで辺りをぐるっと照らした。
滅茶苦茶になった廊下がボンヤリと現われる。
壁はひびが入り大きくたわんで鉄骨が飛びだし、天井は配管がむき出しになっていた。床には粉々になった蛍光灯や天井板が散乱している。非常口の誘導灯は落ちてはいないが、消えている。
やはり完全に停電しているようだ。となるとさっきの熱気は、やはり勘違いか?
「……ところで中里さん、一応聞くんだけどさ」
「はい? 何がところでだか、判りませんが良いですよ」
大根田は壁と床をぺたぺたと触った。
「もしかして、このビル傾いてる?」
「……い、いやぁぁああああああああっ!!!」
廊下はわずかだが斜めに傾いでいた。
大根田と中里は斜めになった壁と床のV字の所に倒れていたのだ。
右か、と大根田は眼鏡に付いた埃をハンカチで拭う。
このビルは三年前に建てられたものだ。耐震設計もちゃんとしていると聞いている。
これは――外もとんでもないことになっているな。
大根田は自分の心拍が上がるのを感じた。中里もパニックを起こしているようだった。視線をあちこちへとやり、口をパクパクさせている。
声を出そうかどうか迷っているようだ。
建物の倒壊が叫び声で助長される、なんて話は聞いたことはないが、あれほどまでの凄まじく妙な揺れの後だ。何が起きたっておかしくは無いだろう。
「……首都直下地震ってやつかな」
大根田の言葉に、中里ははっとした顔をする。ついでポケットを探るとスマホを取り出した。
「……ネットは圏外――メール、メールなら繋がるんですよね!」
「震災の時はそうだったね」
大根田も自分のスマホを使って妻にメールを打とうとする。
「駄目だ。サーバーエラーが出る」
「て、停電だからですか?」
「いや、携帯の基地局には災害時に備えてバッテリーが常備してあるはずだ。ということは――最悪丸ごとやられたかもしれない」
必死な形相でスマホをいじっていた中里が、ああもうと毒づく。
「メールもSNSもネットも電話もダメ! ぜーんぶダメダメ!! どうし――」
「しっ! ……聞いて」
大根田は自分の口元に指を当て鋭く中里を制止すると、やや首を傾げた。
どこか遠くから、ばたんばたんと何かが倒れる様な音がした。
「……下の階、ですかね?」
「判らない……だけど――」
耳を澄ませば、ガチャガチャとすぐそこで何かが倒れる音が聞こえた。ついで人の話し声もし始める。
「しゃ、社長―っ! 御無事ですかーっ!? 遠藤さーん! とかちちゃーん!」
中里は傾いでV字型になっている廊下を器用に歩きながら、野崎派遣会社の崩れた壁に向かって叫んだ。すぐに壁の隙間から反応が返ってきた。
「お、おお、中里君! こっちはみんな無事だ! そっちは!? 誰か怪我人は!?」
社長の野崎の声に大根田はホッと息を吐く。
中里は、ぎゃあ、社長! よがっだぁあとべそをかきながら崩れかけた壁に近寄ろうとした。慌てて大根田が肩を掴むと、振り返って、うわ、すいませんと謝る。
「こっちはぁ! 大根田さんもいてぇ! あたしはピンピンですぅ! で、でも、滅茶苦茶ですう!」
ひしゃげたアルミ製のドアが勢いよく吹き飛び、野崎が顔を出した。
「なんだぁ!? 大根田が滅茶苦茶ぁ!?」
「違います違います! ビルが滅茶苦茶! ビルが! 傾いちゃって、ほら、廊下とかめっちゃ大変ですよぉ! スマホも繋がらないです! 社長、テレビはどうですか!?」
「……ったく君は! こんな時も言葉足らずで、ホントにもう! テレビは映らんよ。停電してる! っていうか台から落ちて液晶が割れたわ!」
野崎の呆れた声もなんのその、中里はうひゃあ、大変大変と妙に浮き浮きした声でドアの方に小走りで向かった。
「しゃっちょう! 窓から脱出しましょう! シーツとかで梯子を作って――」
「おい、歩いて来い! 足をくじいたら洒落にならんぞ! ねだっち! 無事か!?」
大根田は中里と野崎のやり取りに微笑みながら片手を挙げ、拳を握った。
「おう! 中里君風に言うとピンピンだよ! ザキは?」
野崎は、そうか、と気の抜けた顔になると、一度社内を振り返り、小さな声で言った。
「……今、俺含めて八人いるが全員、無事だ。傷一つない……」
「…………は?」
野崎は柔道でオリンピック候補にまでなった男であるから、今でも頑強だ。
だから、野崎が傷一つないというのはギリギリ判る。
だが、八人全員が無事?
しかも、傷一つない?
大根田自身も、中里も、天井の板や蛍光灯が降り注いだのに、かすり傷一つ無い。
運が良かった――で済ませていい事なのか?
「中里君、熱は?」
大根田の問いかけに、入口に入ろうとしていた中里は振り返ってぽかんとした顔をした。
「はい? 何のことですか?」
「いや、さっきのあの事なんだけど――」
ああ、と中里は自分の額を手で触り、ついで横にいた野崎の手を自分の額に当て、どうですと問いかけた。
「社長、あたし熱あります?」
「いや、無いと思うが――ねだっち、どういうことだ?」
「……さっき、中里君と一緒にいた時、熱気を感じたんだよ。火事じゃないかと思って飛び起きたんだ」
大根田は少し移動すると壁と床を触ってみる。
やはり、ひんやりとしていた。
「どうだ?」
「いや、冷たいな。勘違いか……」
野崎はふむと辺りを眺め、大根田の後ろに目をやった。
「煙はまわってないように見えるが、ねだっち、後のエレベーター、落ちてるみたいだぞ」
大根田は振り返った。
さっきまで自分が乗っていたエレベーターのドアが半開きになっている。隙間は辺りよりもさらに暗い。確かに中身の箱は無いようだった。
「……下で火事が起きて、熱気が上がってきた、とか?」
「判らん。とりあえずは非常階段を使ってみるしかないな」
大根田は頷くと、野崎の方へ進もうとした。
ぞくり、と背中に何かを感じる。
何だ――
大根田は再び振り返る。
エレベーターの隙間の向こうで何かが動いたように思えた。
何か真っ黒くて、大きな物が。
手――いや、体全部が――血が――いや、これは――
熱気か?
どこかで火が燃えている――火事――
火事か!?
大根田は目を開けた。
薄暗い。
目を二度三度瞬き、窮屈な空間から体を起こす。
確か、地震があってエレベーターを飛びだした。そして中里君を庇って、それから――スマホを取り出し、ライトを点けると大根田の小柄な体の下に、中里が倒れているのが判った。
「中里君、無事か?」
肩をゆすって声をかけると、中里は埃まみれの顔でこちらを見上げた。
「お、大根田さぁん……地震は――」
「収まったみたいだ。停電しているようだね。体は大丈夫?」
中里は、ぱっぱっと体の各部に手を当て、最後に顔と頭をぱぱっと触った。
「い、痛い所は――ない! 無いです!」
中里は笑顔になると、大根田さんは? と聞いてきた。
「僕も大丈夫みたいだ」
「それは良かった……あ! 庇ってくれたんですよね!? ありがとうございます! 流石イケオジ大根田さん! 感謝感謝です!」
さっと正座すると、ぴょこんと頭を下げる中里。こういう所が少々ドジだが彼女が好かれる点なのだと、大根田は思った。
「はー、しっかしビックリしましたねー……すっごい揺れましたよね!」
「……ああ。下手すると、東日本の時よりも揺れたかもしれない」
中里は、ぽかんとした顔をしていたが、すぐにしまった! と額を叩いた。
「ああーっ、今度大地震にあったら録画しようと思ってたのになぁ!」
大根田はがくりと脱力し、苦笑した。
「の、呑気だね、君は……」
「いやあ、SNSとかで正当なアレでバズってみたいんですよ、一度でいいから!
あ、でも余震とか来ちゃうかもですよね! そうだ、避難! まずは避難ですよ、大根田さん! あれです、窓からシャーっと滑り落ちるやつ!」
「中里君、シューターはうちのビルには設置してないんだよ。ここは四階だから非常階段で避難するからね」
ええっ、無いんですかぁ! と素っ頓狂な声を上げる中里。ここら辺が、中々昇給しない理由なんだろうと大根田は思った。
しかし、と薄闇に目を凝らす。
この廊下に窓は無い。停電しているなら、いや、どの道、あれだけの揺れの後にエレベーターは使えないだろう。つまり、火事で煙が非常階段から昇って来たら、逃げ道が無いかもしれないのだ。
「……中里さん、何か臭う? きな臭さみたいな……」
「え? か、火事ですか!? …………うーん、別に……そういえば大根田さん、すっごい汗臭いですねえ。外そんなに暑かったですか?」
やはり、煙の類は上がってきていないのか。耳を澄ましてみても、非常ベルの類も聞こえない。しかも冷房が効いていたらしく、周囲はひんやりとしているようだ。
大根田はスマホで辺りをぐるっと照らした。
滅茶苦茶になった廊下がボンヤリと現われる。
壁はひびが入り大きくたわんで鉄骨が飛びだし、天井は配管がむき出しになっていた。床には粉々になった蛍光灯や天井板が散乱している。非常口の誘導灯は落ちてはいないが、消えている。
やはり完全に停電しているようだ。となるとさっきの熱気は、やはり勘違いか?
「……ところで中里さん、一応聞くんだけどさ」
「はい? 何がところでだか、判りませんが良いですよ」
大根田は壁と床をぺたぺたと触った。
「もしかして、このビル傾いてる?」
「……い、いやぁぁああああああああっ!!!」
廊下はわずかだが斜めに傾いでいた。
大根田と中里は斜めになった壁と床のV字の所に倒れていたのだ。
右か、と大根田は眼鏡に付いた埃をハンカチで拭う。
このビルは三年前に建てられたものだ。耐震設計もちゃんとしていると聞いている。
これは――外もとんでもないことになっているな。
大根田は自分の心拍が上がるのを感じた。中里もパニックを起こしているようだった。視線をあちこちへとやり、口をパクパクさせている。
声を出そうかどうか迷っているようだ。
建物の倒壊が叫び声で助長される、なんて話は聞いたことはないが、あれほどまでの凄まじく妙な揺れの後だ。何が起きたっておかしくは無いだろう。
「……首都直下地震ってやつかな」
大根田の言葉に、中里ははっとした顔をする。ついでポケットを探るとスマホを取り出した。
「……ネットは圏外――メール、メールなら繋がるんですよね!」
「震災の時はそうだったね」
大根田も自分のスマホを使って妻にメールを打とうとする。
「駄目だ。サーバーエラーが出る」
「て、停電だからですか?」
「いや、携帯の基地局には災害時に備えてバッテリーが常備してあるはずだ。ということは――最悪丸ごとやられたかもしれない」
必死な形相でスマホをいじっていた中里が、ああもうと毒づく。
「メールもSNSもネットも電話もダメ! ぜーんぶダメダメ!! どうし――」
「しっ! ……聞いて」
大根田は自分の口元に指を当て鋭く中里を制止すると、やや首を傾げた。
どこか遠くから、ばたんばたんと何かが倒れる様な音がした。
「……下の階、ですかね?」
「判らない……だけど――」
耳を澄ませば、ガチャガチャとすぐそこで何かが倒れる音が聞こえた。ついで人の話し声もし始める。
「しゃ、社長―っ! 御無事ですかーっ!? 遠藤さーん! とかちちゃーん!」
中里は傾いでV字型になっている廊下を器用に歩きながら、野崎派遣会社の崩れた壁に向かって叫んだ。すぐに壁の隙間から反応が返ってきた。
「お、おお、中里君! こっちはみんな無事だ! そっちは!? 誰か怪我人は!?」
社長の野崎の声に大根田はホッと息を吐く。
中里は、ぎゃあ、社長! よがっだぁあとべそをかきながら崩れかけた壁に近寄ろうとした。慌てて大根田が肩を掴むと、振り返って、うわ、すいませんと謝る。
「こっちはぁ! 大根田さんもいてぇ! あたしはピンピンですぅ! で、でも、滅茶苦茶ですう!」
ひしゃげたアルミ製のドアが勢いよく吹き飛び、野崎が顔を出した。
「なんだぁ!? 大根田が滅茶苦茶ぁ!?」
「違います違います! ビルが滅茶苦茶! ビルが! 傾いちゃって、ほら、廊下とかめっちゃ大変ですよぉ! スマホも繋がらないです! 社長、テレビはどうですか!?」
「……ったく君は! こんな時も言葉足らずで、ホントにもう! テレビは映らんよ。停電してる! っていうか台から落ちて液晶が割れたわ!」
野崎の呆れた声もなんのその、中里はうひゃあ、大変大変と妙に浮き浮きした声でドアの方に小走りで向かった。
「しゃっちょう! 窓から脱出しましょう! シーツとかで梯子を作って――」
「おい、歩いて来い! 足をくじいたら洒落にならんぞ! ねだっち! 無事か!?」
大根田は中里と野崎のやり取りに微笑みながら片手を挙げ、拳を握った。
「おう! 中里君風に言うとピンピンだよ! ザキは?」
野崎は、そうか、と気の抜けた顔になると、一度社内を振り返り、小さな声で言った。
「……今、俺含めて八人いるが全員、無事だ。傷一つない……」
「…………は?」
野崎は柔道でオリンピック候補にまでなった男であるから、今でも頑強だ。
だから、野崎が傷一つないというのはギリギリ判る。
だが、八人全員が無事?
しかも、傷一つない?
大根田自身も、中里も、天井の板や蛍光灯が降り注いだのに、かすり傷一つ無い。
運が良かった――で済ませていい事なのか?
「中里君、熱は?」
大根田の問いかけに、入口に入ろうとしていた中里は振り返ってぽかんとした顔をした。
「はい? 何のことですか?」
「いや、さっきのあの事なんだけど――」
ああ、と中里は自分の額を手で触り、ついで横にいた野崎の手を自分の額に当て、どうですと問いかけた。
「社長、あたし熱あります?」
「いや、無いと思うが――ねだっち、どういうことだ?」
「……さっき、中里君と一緒にいた時、熱気を感じたんだよ。火事じゃないかと思って飛び起きたんだ」
大根田は少し移動すると壁と床を触ってみる。
やはり、ひんやりとしていた。
「どうだ?」
「いや、冷たいな。勘違いか……」
野崎はふむと辺りを眺め、大根田の後ろに目をやった。
「煙はまわってないように見えるが、ねだっち、後のエレベーター、落ちてるみたいだぞ」
大根田は振り返った。
さっきまで自分が乗っていたエレベーターのドアが半開きになっている。隙間は辺りよりもさらに暗い。確かに中身の箱は無いようだった。
「……下で火事が起きて、熱気が上がってきた、とか?」
「判らん。とりあえずは非常階段を使ってみるしかないな」
大根田は頷くと、野崎の方へ進もうとした。
ぞくり、と背中に何かを感じる。
何だ――
大根田は再び振り返る。
エレベーターの隙間の向こうで何かが動いたように思えた。
何か真っ黒くて、大きな物が。
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