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第一章 生態及び撃退方法について
武器について
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さて、武器である。(これは日本の一般人を想定して、考えるものとする)
『銃』は『論外』だ。
まず日本の家庭には存在しない。
『改造モデルガン』、『狩猟用の銃』はあるにはあるが、ゾンビの頭部を、確実に吹き飛ばし続けるには火力、及び弾丸不足である。
刃物等の『刀剣類』も『論外』。
包丁、鉈、日本刀等は、最初の一時間は使えるかもしれないが、時間経過と共に加速度的に『なまくら』になる。切るのではなく、突くのであれば刀剣でないほうが効果がある。また、重量が意外にあるので、肉体の疲労も溜まりやすく、それによって起きる事故の被害も深刻である。
『鈍器』、は『ややお薦め』だ。
工具や、金属でできたスポーツ用具は、長時間の使用にも耐えられるようになっており、子供でも簡単に扱えるようになっている。威力もそこそこで、ゾンビの頭部も、うまくやれば三回から四回で破砕できる。数時間使い続ければ折れ曲がってしまったりもするが、刀剣類と違って、それでも十分威力は出せる。
ただし、これまた重いので疲労が溜まりやすい。
最後に『スコップ』。
先の尖ったスコップ、通称『剣スコ』は、創作物等において最強であると表現されるが、実際には『中々使える』といった程度の物だった。
叩く、刺す、抉る、跳ね飛ばす、を一つの道具で全てこなせる点は素晴らしい。
だが、やはり重量がある。だからこそ威力に優れるが、長時間の使用には辛すぎる。また、振り回した際の事故も刀剣同様深刻である。
とはいえ、その優位性により、作者の地域では六月二十日に、警察官全員が常備する事になり、ネットにある動画で有名な『声掛け』からの『処理』の際に大活躍する事になった。(ちなみに園芸用の片手で持てるスコップは、強度は申し分が無いのだが、如何せん小さいために、ゾンビを攻撃した際に、刺さったまま『すっぽ抜けてしまう』ことが多く、使えないという話を聞いた)
以上のことから、ゾンビ対策として『確実に有効で長時間使える』手持ちの武器は『日本には皆無』であると言ってしまってよい。
基本は『逃走』もしくは『籠城』で、その際の補助として、先にあげた武器を適時使っていく、というのが正しいと思われる。フィクションの世界のように、疲労が座っていたり、薬草で回復したりすればいいのだが、人間の体は、ゾンビ同様脆いのである。
また、現時点では一切報告されていないのだが――前述からの繋がりで、武器による攻撃は『飛沫感染』の危険を孕んでいる事も述べておく。
細菌にしろ寄生虫にしろ、ゾンビにとって『頭へ攻撃される』ということは、『活動停止』と同時に、『繁殖行為』になる可能性を秘めているのだ。(これが、噛み痕が無いゾンビの答えだとすると、辻褄が合うのではないだろうか)
とするならば、この『ゾンビの素』は『実に凶悪かつ、合理的にできている』といえるだろう。
……果たして、自然界にここまで合理的な生物が、『突然出現する』ものなのだろうか?
ちなみに車両等を使っての攻撃であるが、これまた『論外』である。
人一人と接触事故を起こしただけで、大体の車は凹み、歪み、たわむのだ。
例え相手が『熟成ゾンビ』でも、当たり所が悪ければ、一回でべこべこになってしまうだろう。(というか、なった車を何台も見たし、動画サイトで検証をしている人も多数いるので、参考にされたし)
また、ゾンビの体を巻き込んで事故を起こした場合、自分及び周囲に与える被害が甚大であることも忘れてはならない。(ゾンビを巻き込んだ事故の場合、警察同伴でなければ、ロードサービスが来ない事も忘れてはならない)
更には――震災等の経験と合わせて、読者諸君も承知だと思うが――給油施設に人が殺到するので、給油自体が中々できないのである。それはつまり、下手をうてば、ゾンビの群れのただなかで、ガス欠になる可能性を指している。(しかも日本には、銃という完全無欠の自決手段が無い)
そして、ネットで一時期取り上げられたから読者諸君は御存じだと思うが――
大手の保険会社達は、618事件の後、『ゾンビによる車両損壊』に関し、補償をしないということで一致したのだ。
これは約款等に、分散して載っている。気がついていない人がいる場合を考え、簡単に書くと(詳細は自分で調べていただきたい)
『わざとゾンビにぶつけて、襲われた、と申告する人間が後を絶たなかったので、補償はしないです』
というものである。
逆当たり屋、とでもいうべき奇妙な事例だが、結構な数にのぼったと聞く。(残念な事に、作者の地元にも結構存在した)
モンド映画風に言うなら『一体どっちが怪物なのか』であるが……ちょっと、たくましい、とも思ってしまう。
『銃』は『論外』だ。
まず日本の家庭には存在しない。
『改造モデルガン』、『狩猟用の銃』はあるにはあるが、ゾンビの頭部を、確実に吹き飛ばし続けるには火力、及び弾丸不足である。
刃物等の『刀剣類』も『論外』。
包丁、鉈、日本刀等は、最初の一時間は使えるかもしれないが、時間経過と共に加速度的に『なまくら』になる。切るのではなく、突くのであれば刀剣でないほうが効果がある。また、重量が意外にあるので、肉体の疲労も溜まりやすく、それによって起きる事故の被害も深刻である。
『鈍器』、は『ややお薦め』だ。
工具や、金属でできたスポーツ用具は、長時間の使用にも耐えられるようになっており、子供でも簡単に扱えるようになっている。威力もそこそこで、ゾンビの頭部も、うまくやれば三回から四回で破砕できる。数時間使い続ければ折れ曲がってしまったりもするが、刀剣類と違って、それでも十分威力は出せる。
ただし、これまた重いので疲労が溜まりやすい。
最後に『スコップ』。
先の尖ったスコップ、通称『剣スコ』は、創作物等において最強であると表現されるが、実際には『中々使える』といった程度の物だった。
叩く、刺す、抉る、跳ね飛ばす、を一つの道具で全てこなせる点は素晴らしい。
だが、やはり重量がある。だからこそ威力に優れるが、長時間の使用には辛すぎる。また、振り回した際の事故も刀剣同様深刻である。
とはいえ、その優位性により、作者の地域では六月二十日に、警察官全員が常備する事になり、ネットにある動画で有名な『声掛け』からの『処理』の際に大活躍する事になった。(ちなみに園芸用の片手で持てるスコップは、強度は申し分が無いのだが、如何せん小さいために、ゾンビを攻撃した際に、刺さったまま『すっぽ抜けてしまう』ことが多く、使えないという話を聞いた)
以上のことから、ゾンビ対策として『確実に有効で長時間使える』手持ちの武器は『日本には皆無』であると言ってしまってよい。
基本は『逃走』もしくは『籠城』で、その際の補助として、先にあげた武器を適時使っていく、というのが正しいと思われる。フィクションの世界のように、疲労が座っていたり、薬草で回復したりすればいいのだが、人間の体は、ゾンビ同様脆いのである。
また、現時点では一切報告されていないのだが――前述からの繋がりで、武器による攻撃は『飛沫感染』の危険を孕んでいる事も述べておく。
細菌にしろ寄生虫にしろ、ゾンビにとって『頭へ攻撃される』ということは、『活動停止』と同時に、『繁殖行為』になる可能性を秘めているのだ。(これが、噛み痕が無いゾンビの答えだとすると、辻褄が合うのではないだろうか)
とするならば、この『ゾンビの素』は『実に凶悪かつ、合理的にできている』といえるだろう。
……果たして、自然界にここまで合理的な生物が、『突然出現する』ものなのだろうか?
ちなみに車両等を使っての攻撃であるが、これまた『論外』である。
人一人と接触事故を起こしただけで、大体の車は凹み、歪み、たわむのだ。
例え相手が『熟成ゾンビ』でも、当たり所が悪ければ、一回でべこべこになってしまうだろう。(というか、なった車を何台も見たし、動画サイトで検証をしている人も多数いるので、参考にされたし)
また、ゾンビの体を巻き込んで事故を起こした場合、自分及び周囲に与える被害が甚大であることも忘れてはならない。(ゾンビを巻き込んだ事故の場合、警察同伴でなければ、ロードサービスが来ない事も忘れてはならない)
更には――震災等の経験と合わせて、読者諸君も承知だと思うが――給油施設に人が殺到するので、給油自体が中々できないのである。それはつまり、下手をうてば、ゾンビの群れのただなかで、ガス欠になる可能性を指している。(しかも日本には、銃という完全無欠の自決手段が無い)
そして、ネットで一時期取り上げられたから読者諸君は御存じだと思うが――
大手の保険会社達は、618事件の後、『ゾンビによる車両損壊』に関し、補償をしないということで一致したのだ。
これは約款等に、分散して載っている。気がついていない人がいる場合を考え、簡単に書くと(詳細は自分で調べていただきたい)
『わざとゾンビにぶつけて、襲われた、と申告する人間が後を絶たなかったので、補償はしないです』
というものである。
逆当たり屋、とでもいうべき奇妙な事例だが、結構な数にのぼったと聞く。(残念な事に、作者の地元にも結構存在した)
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