そんなに婚約破棄したけりゃさせてやるよ!

droit

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2話

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 行動の遅すぎるあのアホがぐだっているころからわたしは行動していたのだ。

まず目を付けたのはこの国の拘置所である。拘置所にはずっと拘留されたままの人間がいる。すなわち死刑囚だ。

死刑囚というからには放火や大量殺人、猟奇殺人などを行ってきた国が更生の余地なしと認め極刑に処せられる

ことが確定するほどの重大な犯罪を行ってきたことのあるものたちである。国が捨てる予定のいわば害虫として

扱われている連中だが、はたしてやつら全員が倫理観などを抜きにしてみれば本当の意味で生産性がなく、国家の

足を引っ張るだけの無能と言えるのだろうか? 


わたしはそうは思わない、すくなくとも今まで見てきた中で勝手な都合で婚約破棄してきたあのボケナスに比べ

ればはるかにマシだろう……あんな役立たずは今まで生きてきた中で一度も見たことはない、そしてこれからも

見ることはないだろう。だからこそこのゴミの山にこそわたしを救ってくれる宝は眠っている!!

そう考えたのである。
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