親不知を抜いた体験

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「そろそろ効いてきましたかね、麻酔?」

20分ほどすると歯科医がこちらへやってきた。何やら自動車の整備にでも使いそうなゴツイレンチのようなものを

はじめとしたおどろおどろしい金属類がたくさん置かれたお盆を手にして……

「たぶん効いてるとは思います……」

おびえながら答えると

「まず最初に麻酔がちゃんと聞いてから確かめるのでリラックスしてくださいね~」

そう言ってでかいレンチのようなもので軽く歯を叩いた。

コンコンコン!

「これ痛いですか?」

「いいえ……」

「そうですか」

ゴソゴソゴソ……

「ハイもう抜けました~!」
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