「神に見捨てられた無能の職業は追放!」隣国で“優秀な女性”だと溺愛される

佐藤 美奈

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第35話 愛を叫ぶ結婚1

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「アンナ! 今から愛を宣言する!」

ルークは突然アンナに愛を宣言すると叫ぶように言った。坑道中に響き渡るような大声を出した。ここは坑道の広くひらけた場所で、二人の周りには大量の宝石に結晶質の石が転がっている。それが反射して無数の輝きを放って豪華絢爛ごうかけんらんの限りがない。今この場所は完全に二人だけの世界が出来上がっていた。

「ルークさん?」

アンナは予想外という気持ちで不思議な顔をしていた。不意打ちのように言葉を耳の中に投げ込まれて驚きもある。ルークは愛を宣言すると言ったが、この人は突然何を言い出すのだろうとアンナは頭に謎の花が咲く。

「アンナ! 僕は初めて会った時にこんなに美しい女性は生まれて初めて見たと思っていた」

ルークは最初にアンナに出会った時のことを思い出して口にした。アンナを見た瞬間に思わず惚れ惚れしたと感想を言う。

「そうなんですか?」

アンナは少しとぼけた感じで言う。アンナの方もルークを見た瞬間にかっこいいと思っていたけど言わなかった。

「アンナ! 僕はアンナの職業が『家事』だと聞いて怒ってしまったことを改めて謝る! アンナ悪かった。許してくれ!」
「それはもう、気にしてないですよ」

ルークはアンナの職業が不遇職の家事と教えられた時、頭ごなしに怒鳴って暴言を吐いたことを謝罪する。思いきり声を張り上げて言った。

ルークは頭を下げて謝罪の言葉を口にすると、アンナは平気な顔で気にしてないと言う。アンナは本当に蚊が止まったほどにも気にしてなかった。空を移動中に謝ってくれたし、アンナからしたらそれでもう許していた。

「アンナ、許してくれてありがとう!」

ルークはアンナに許すと言われて、柔らかい安心感に心が満たされて肩の荷が下りたように吐息を漏らす。

「どういたしまして……」

アンナは嬉しいけど複雑な気持ちが強く、素直にありがとうと返すのも戸惑った。なのでアンナの方はそのような言葉を返した。

「アンナ僕は鉱山に着いてからも、正直言ってアンナの力を信じていなかった。今は反省している。アンナのことをもう二度と疑わないことを誓う!」

ルークは少し声のトーンを下げた。大声を出し過ぎて喉に痛みを覚えた。ルークはこの場所に到着した時は、アンナのことを信じていないところがあった。

マリンという受付嬢がアンナなら問題ないと押し通したが、ルークには家事だということで疑っていた。それを今は彼は猛省すべきと思っている。ルークは過去の行いを繰り返さないと約束する。

「そうですか。わかりました」

アンナは漠然と理解するような気持ちで、あっさりとしたしゃべり方で返事をする。アンナは自分が不遇職の家事だから、そのように思われるのも仕方ないという思いもあったので、問題ないですよという気持ちだった。

「――そして宝石を見つけてもらったことは本当に感謝している。どうやってアンナが宝石を発見したかは、僕が愛を叫んだ後で教えてくれ」

しばらくルークは嬉し泣きをしていた。アンナに深く感謝していると思わず涙が出てきて激しく泣き出す。絶望的な状況から脱したことで気持ちが楽になったのもあるし、アンナにどんなに救われたことかと感謝で胸がふさがれたようになる。

「僕の命が続く限りアンナを守る! 今ここで宣言する!」

ルークは喉の痛みも気にせず、アンナに向かって叫ぶように言った。自分でも驚くほどの大声が口から出た。アンナには一生かけても返しきれない借りができたと思った。この時、ルークはアンナを何があっても守り抜くと心に誓いを立てた。

「それなら、もっと空を飛ばせてくれますか?」

アンナはここで初めて口元に微笑の兆しが見えた。一生守ってくれるなら好きな時に空が飛べる。アンナは空の移動が楽しかった。うきうきとした気分で腹の底から愉快な心持ちになる。空を飛べるなんてアンナは初めてのことだったし、空を飛べる人間なんてこの世界でも珍しい。

ルークと同じ魔法戦士でも覚える魔法は違ってくる。ルークも浮遊魔法を覚えられたことは偶然の幸運だといっていい。他にもルークは攻撃魔法に召喚魔法なども使えるが披露するのはまたの機会になる。

「もちろんだ! 僕はアンナとの約束を裏切らない!」

(アンナを大切にして裏切らない)

彼は真摯な気持ちでアンナに報いたいと思っている。ルークはそんなことなら、お安い御用という感じで真剣な顔で良心を込めて誓った。そしてルークはアンナを裏切ることはしないと心の中でも自分と約束する。

「やったー!」

アンナは少しはしゃいだ口調で無邪気に喜んだ。純粋で透明な感じの笑顔でラッキーなことが起こったという気持ちだった。

「僕がアンナのことを好きな気持ちを叫ばせてもらう!」

ルークは今までは前座にすぎないという感じで、ここからが本番だと表情を引き締めた。
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