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第六話
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人格の優れたお二方にルナも清々しい気持ちになりましたが、やはり最後には涙を流して悲しみに満ちていた。
マイロ殿下は始めから終わりまで離婚には反対で受け入れを拒否していました。
とはいえ、ご両親様から一喝されてきつく説教されると観念して、気が進まない様子でしたが聞き入れてくれる。
その時のマイロ殿下は憔悴しきった顔をしていました。
「ルナ愛してる…必ず再び結婚して一緒に最期を迎えよう……」と不幸な自分に酔っているような感じでルナは顔をしかめて気持ち悪く思っていた。
そして離婚から半年後。ルナは出産をして無事に元気な女の子が産まれました。母子ともに健康です。
3年経ちました。
「本当に反省しているから……」
「それはもう分かっています」
「離れて暮らしてルナの大切さがわかった」
「そうですか……」
「子供と3人で暮らしたい」
「まだ無理です」
マイロ殿下は週に一度はルナに会いに行き今も変わらず愛していることを伝えていました。これからも交流して元の関係に戻りたいと期待を膨らませています。
ところがルナには新しい恋人ができていたことをマイロ殿下は知らない。
そんなある日のこと、マイロ殿下は焦った様子でやって来ました。
「交際相手がいると聞いたんだが本当か!」
ルナは一瞬だけ驚いた顔をした。
どこでその事が漏れたのかルナには分かりませんが、口を開くやいなや凄まじい形相で問いかけてきます。
マイロ殿下の体はやつれていて余程急いで来たのか、いつもきっちりして整えられた身なりなのに髪も服装も乱れていました。
「どうなんだ?」
「…その通りです。今付き合っている人がいます」
別に隠すこともないと思い少し考えてルナは正直に答える。
マイロ殿下は始めから終わりまで離婚には反対で受け入れを拒否していました。
とはいえ、ご両親様から一喝されてきつく説教されると観念して、気が進まない様子でしたが聞き入れてくれる。
その時のマイロ殿下は憔悴しきった顔をしていました。
「ルナ愛してる…必ず再び結婚して一緒に最期を迎えよう……」と不幸な自分に酔っているような感じでルナは顔をしかめて気持ち悪く思っていた。
そして離婚から半年後。ルナは出産をして無事に元気な女の子が産まれました。母子ともに健康です。
3年経ちました。
「本当に反省しているから……」
「それはもう分かっています」
「離れて暮らしてルナの大切さがわかった」
「そうですか……」
「子供と3人で暮らしたい」
「まだ無理です」
マイロ殿下は週に一度はルナに会いに行き今も変わらず愛していることを伝えていました。これからも交流して元の関係に戻りたいと期待を膨らませています。
ところがルナには新しい恋人ができていたことをマイロ殿下は知らない。
そんなある日のこと、マイロ殿下は焦った様子でやって来ました。
「交際相手がいると聞いたんだが本当か!」
ルナは一瞬だけ驚いた顔をした。
どこでその事が漏れたのかルナには分かりませんが、口を開くやいなや凄まじい形相で問いかけてきます。
マイロ殿下の体はやつれていて余程急いで来たのか、いつもきっちりして整えられた身なりなのに髪も服装も乱れていました。
「どうなんだ?」
「…その通りです。今付き合っている人がいます」
別に隠すこともないと思い少し考えてルナは正直に答える。
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