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36話 「とりあえずギルドに行こう」
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翌朝、ドアをノックする音で目を覚ます加賀。
身じろぎをしているとドアの外から声がかかる。
「加賀、そろそろ飯だぞ。俺とバクスさんは先に下いってるからなー」
くあぁ。とあくびをして身を起こす。
バザーを回って疲れていたからだろうか、それともまくらを持ってきたのが良かったのか。
加賀はずいぶんぐっすりと眠れたようである。
(まくら持ってきて正解だった……あれ、でもボクのまくらあんなふかふかしてたかな)
もう少し堅かった気がする。そう思いふとまくらへ目を向け……
もの言いたげなじと目でじっと見つめるうーちゃんと目があう。
「……ごめん」
宿の一階にある食堂にてしゃりしゃりとリンゴをむく音が聞こえてくる。
買ってきたのだろうか、加賀がリンゴを向いているようだ。
なおリンゴは向いたそばからうーちゃんの胃へと収まっている。
「……なあなあ、なんでそんなぷりぷり怒ってん?」
八木の疑問に顔をぽりぽりとかき横を見つつ口を開く加賀。
「や-、またまくらにしちゃってたみたいで……」
「ふーん? 前したときは怒ってなかったのにな」
「……よだれがですね」
「ああ……」
そりゃ怒るわなと苦笑する八木。
よくよくうーちゃんを見ると、毛並みが一部乱れてるようだ。
それを見て八木が何か思いついたように口をひらいた。
「ああ、じゃあうーちゃんつれて水浴びが風呂にでもいくか? まだこの時間だとギルド混みまくってるだろうし」
「んー……いきたいけど」
「やめといたほうがいいぞ」
水浴びか風呂にいくか話す二人に対し、バクスがまったをかける。
バクスは頭に疑問符が浮かんでそうな八木をちらりと見て再び口を開く。
「街中で水浴びやら風呂にはいるってことは、当然ほかにも使ってる人がいるわけだ。八木、お前の紋様もろ見られることになるぞ?」
「あっ」
まったく……といった様子で食後の茶をすするバクス。
次に加賀のほうをちらりと見る。
「加賀も同じだな、紋様がどこにあるかは分からんが……まあ、隠せるにしてもお前はやめといたほうがいいな、いろんな意味で注目あびそうだ」
「注目ですか?」
「お前が男湯にはいったらどうなると思ってんだ。女湯に入るのも論外だが」
「ああ……たしかに」
バクスの言葉に確かにと納得する八木。
加賀は複雑そうな表情であるが一応納得はしているようだ。
とりあえず宿の店員に湯をもらい、それで体だけ服という形で落ち着く事となる。
早朝時をさけ、ギルドへとついた一行。
さっそくギルド員に情報をもらいに向かう。
「……はい、確かに確認しました。……それで本日はどういったご用件でしょうか?」
総合ギルドから案内され、商業ギルド担当を訪ねた一行。
人の好さそうな、笑顔と頭がまぶしいおじさんギルド員にギルドカードを見せ、ほしい情報をたずねる。
「まず香辛料につきましては……港そばのバザーはもう行かれましたかな? そうですか、ではそこから南門に向かって進んで行きますと、香辛料を扱う店の一角が御座います」
まずはそちらに向かうと良いとの言葉に礼をいう加賀。
うーちゃんを抱えつつ席を立ち、八木と交代する。
「それで八木様は宿の多い場所でしたか……やはり各門の近くが多いようです、大抵あるのは大きな通りですので、まず香辛料を見て帰りに大通りを通ると良いかと思います」
もしくはその逆ですね。そういうギルド員に礼を言い、一行はギルドの外へと出る。
「と、いうわけだけど。どっちから行く?」
「そだねー……ちょうどお昼時になりそうだし、香辛料からみてく? たぶん食事できるとこもあると思うよー」
うー(加賀ー加賀ー)
「ん? どったのうーちゃん、りんご食べる?」
ごそごそと荷物をあさりリンゴを取り出そうとする加賀。
昼食にもきっと食べるだろうと持ってきていたのだ。
うー(ちゃうわい。や、もちろん後でたべるが……じゃなくて、どうせならいろいろなの食べてみたいんじゃが)
「ん、たしかに。明日には帰るんだしねー」
予定では明日帰ることになる。
明日の朝食は宿ですませる事になり、香辛料を使った料理をこの街で食べれるのは今日のお昼と夜のみだろう。
確かにいろいろ食べてみたい、そう加賀も思う。
だが何せ加賀もうーちゃんも食べれる量がすくない、どうもこの街は一品のボリュームが多いようで食べれても二品がいいところだろう。
「んー……軽食みたいの売ってるといいんだけど」
「ああ、加賀それならさ」
どうしたものかと悩む加賀に八木が声をかける。
「大皿で何品か頼んで小皿でわけりゃ良いんじゃね? 多少量がおおくても俺とバクスさんで食えるだろうし。……バクスさんもそれでいいです?」
「まあ、俺はかまわんぞ。……それじゃまずはバザーに行ってそこから門のほう目指すとするか」
バクスにはうーちゃんが言っていることは分からないが、それでも話の流れでなんとなく把握したのだろう。八木の話を承諾すると荷物を抱えなおすと港のほうに向かい歩き出す。
身じろぎをしているとドアの外から声がかかる。
「加賀、そろそろ飯だぞ。俺とバクスさんは先に下いってるからなー」
くあぁ。とあくびをして身を起こす。
バザーを回って疲れていたからだろうか、それともまくらを持ってきたのが良かったのか。
加賀はずいぶんぐっすりと眠れたようである。
(まくら持ってきて正解だった……あれ、でもボクのまくらあんなふかふかしてたかな)
もう少し堅かった気がする。そう思いふとまくらへ目を向け……
もの言いたげなじと目でじっと見つめるうーちゃんと目があう。
「……ごめん」
宿の一階にある食堂にてしゃりしゃりとリンゴをむく音が聞こえてくる。
買ってきたのだろうか、加賀がリンゴを向いているようだ。
なおリンゴは向いたそばからうーちゃんの胃へと収まっている。
「……なあなあ、なんでそんなぷりぷり怒ってん?」
八木の疑問に顔をぽりぽりとかき横を見つつ口を開く加賀。
「や-、またまくらにしちゃってたみたいで……」
「ふーん? 前したときは怒ってなかったのにな」
「……よだれがですね」
「ああ……」
そりゃ怒るわなと苦笑する八木。
よくよくうーちゃんを見ると、毛並みが一部乱れてるようだ。
それを見て八木が何か思いついたように口をひらいた。
「ああ、じゃあうーちゃんつれて水浴びが風呂にでもいくか? まだこの時間だとギルド混みまくってるだろうし」
「んー……いきたいけど」
「やめといたほうがいいぞ」
水浴びか風呂にいくか話す二人に対し、バクスがまったをかける。
バクスは頭に疑問符が浮かんでそうな八木をちらりと見て再び口を開く。
「街中で水浴びやら風呂にはいるってことは、当然ほかにも使ってる人がいるわけだ。八木、お前の紋様もろ見られることになるぞ?」
「あっ」
まったく……といった様子で食後の茶をすするバクス。
次に加賀のほうをちらりと見る。
「加賀も同じだな、紋様がどこにあるかは分からんが……まあ、隠せるにしてもお前はやめといたほうがいいな、いろんな意味で注目あびそうだ」
「注目ですか?」
「お前が男湯にはいったらどうなると思ってんだ。女湯に入るのも論外だが」
「ああ……たしかに」
バクスの言葉に確かにと納得する八木。
加賀は複雑そうな表情であるが一応納得はしているようだ。
とりあえず宿の店員に湯をもらい、それで体だけ服という形で落ち着く事となる。
早朝時をさけ、ギルドへとついた一行。
さっそくギルド員に情報をもらいに向かう。
「……はい、確かに確認しました。……それで本日はどういったご用件でしょうか?」
総合ギルドから案内され、商業ギルド担当を訪ねた一行。
人の好さそうな、笑顔と頭がまぶしいおじさんギルド員にギルドカードを見せ、ほしい情報をたずねる。
「まず香辛料につきましては……港そばのバザーはもう行かれましたかな? そうですか、ではそこから南門に向かって進んで行きますと、香辛料を扱う店の一角が御座います」
まずはそちらに向かうと良いとの言葉に礼をいう加賀。
うーちゃんを抱えつつ席を立ち、八木と交代する。
「それで八木様は宿の多い場所でしたか……やはり各門の近くが多いようです、大抵あるのは大きな通りですので、まず香辛料を見て帰りに大通りを通ると良いかと思います」
もしくはその逆ですね。そういうギルド員に礼を言い、一行はギルドの外へと出る。
「と、いうわけだけど。どっちから行く?」
「そだねー……ちょうどお昼時になりそうだし、香辛料からみてく? たぶん食事できるとこもあると思うよー」
うー(加賀ー加賀ー)
「ん? どったのうーちゃん、りんご食べる?」
ごそごそと荷物をあさりリンゴを取り出そうとする加賀。
昼食にもきっと食べるだろうと持ってきていたのだ。
うー(ちゃうわい。や、もちろん後でたべるが……じゃなくて、どうせならいろいろなの食べてみたいんじゃが)
「ん、たしかに。明日には帰るんだしねー」
予定では明日帰ることになる。
明日の朝食は宿ですませる事になり、香辛料を使った料理をこの街で食べれるのは今日のお昼と夜のみだろう。
確かにいろいろ食べてみたい、そう加賀も思う。
だが何せ加賀もうーちゃんも食べれる量がすくない、どうもこの街は一品のボリュームが多いようで食べれても二品がいいところだろう。
「んー……軽食みたいの売ってるといいんだけど」
「ああ、加賀それならさ」
どうしたものかと悩む加賀に八木が声をかける。
「大皿で何品か頼んで小皿でわけりゃ良いんじゃね? 多少量がおおくても俺とバクスさんで食えるだろうし。……バクスさんもそれでいいです?」
「まあ、俺はかまわんぞ。……それじゃまずはバザーに行ってそこから門のほう目指すとするか」
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