35 / 304
「35話」
しおりを挟む
アマツから海外でダンジョンが見つかったと聞いて少し経った頃、俺はスマホでそれらしい情報が出ていないかチェックをしていた。
「んー……それらしき情報はなし、か」
動画サイトやニュースサイトにSNS、それらを色々見て回るがそれらしき情報は載っていなかった。
「海外だし、すぐネットにあげそうな気もしたんだけどなー」
枕元にスマホを置き、そうつぶやく俺。
個人的なイメージだけど、ダンジョンとか見つけたら即行動画をとってネットにあげそうな気がしてたんだよね。特にアメリカ。
まあ、潜る準備とかしているのかも知れないし、もう少し経ったらまた探してみようかな。
「まあ、そのうち出てくるっしょ。 おやすみクロー」
椅子の上でまるくなるクロに声をかけ、電気を消す。
明日も朝からダンジョン攻略だ、しっかり休んでおかないと。
素材を使い靴を改造してから1週間ほどが経った。
俺とクロは今日も今日とてダンジョンへと潜り続けている。
7階以降、ダンジョンの規模が少し大きくなり探索に時間がかかるようにはなったが、昨日の時点で7階までの全ての部屋と通路は網羅した。
残るは次の階へと続く扉だけであり、今日はその攻略のため扉へと寄り道せずに向かっている。
そしてその道中でのことだった。
「お、カードだ。弓だからこれで3種揃ったね」
寄り道しないとは言っても、いくつか通らないと行けない部屋が存在しており、たまたま倒した弓持ちからカードが出たのである。
ちなみにその他の盾持ち、槍持ちはダンジョンのマップを埋める際に既に取得済みだ。
効果としてはゴブリン(盾)が「盾で防御した際に衝撃を緩和する(10%)」、ゴブリン(槍)が「槍で攻撃した際に相手の防御を無視する(10%)」であった。
おそらくこの弓持ちのカード効果も似たようなものだろう。
ちなみにどれもレベル2のカードだったよ。
盾持ちは俺の盾に使っている。
10%って少ないなとは思ったけれど、実際に使ってみると結構変わるね。
いいカードだと思う。
「一つ前の階層のは出てないんだよなー」
一つ前のちょっと装備の良いゴブリンはなぜかカードが出ていない。
狩った数で言えば相当なもんなんだけどねー。
やっぱドロップ率0.1%ってのがネックだよね。
ただ効果としては恐らく剣で攻撃したら云々になる気がするので、ちょっと欲しいんだよなあ。
クロの武器には効果ないかもだけど、俺の鉈には効果あるだろうし。
ま、暇なときにでもちょいちょい狩ってみるとしよう。
そのうち出るでしょ。
「ゴブリン3連続きたけど、次はなんだろうなあ」
もう少しで扉まで着くので、何がでるのか予想してみる。
今までずっとゴブリンだったのでそろそろ違うのが出てもいいと思うんだ。
ゴブリンときたら次はコボルトかなーとか思ったけれど、ゴブリンが結構強いのも出てきてるもんで、コボルトはないかなーとも思う。 仮に出てくるとしてもかなり装備しっかりしているんじゃないかな。
あとはオークとか? オーガはどうだろう、一気に強くなりすぎな気もするけど。
「またゴブリンだったら笑う……笑えない」
さすがに4連続は笑えない。
信じているよアマツさんっ。
そんなこと考えながら歩いている内に扉に到着しましたよ。
さて、盾を構えて中覗いてみますかねー。
そろーっと。
「んー……ほっ」
盾に衝撃はこない。
遠距離攻撃持ちはいないようだ。
それに切りかかってくるようなのも居ないと。
さらにそろーっと盾を出して覗き窓から中を見ると。
やたらと体格の良いのが部屋の中央にいた。
「わーお」
コボルト飛ばしてオークさんだった。
あ、見た目は豚さんタイプだよ。 背丈は俺と同じぐらい、でも体の太さが圧倒的に違うね、武器はかなりでかい斧で鎧もがっつり着込んでるのでかなり強そうである。
ただ、なぜか足が素足なのでクロなら割と楽にやれそうな気がする。
「よしよし、じゃあまず俺から入るね」
お尻フリフリしているクロを撫で、ついでに腰も撫でそう言って盾を構える俺。
クロなら楽そうといってもやっぱ盾持ちが最初に入らないとねー。
オークは斧を両手で持ち、壁を背にしてこっちをじっとみつめている。
これは入っても待ち構えているパターンかなあ?
そう思い、部屋の中へと足を踏み入れた瞬間、オークはこちらに向け全力で駆け寄ってきた。
雄叫びを上げ、思いっきり斧を振りかぶり、俺へと叩きつけようとする。 俺は咄嗟に盾を構えたが、オークは盾など気にした様子はなくそのまま斧を振り下ろしてきた。 盾ごと俺をやるつもりなんだろう。
「おおっとぉ?」
オークの斧は俺の盾にあたるとへし折れ、どこかに飛んで行ってしまう。
そして俺のほうはと言うと盾に跡が付いたぐらいで無傷である。手が若干しびれているがその程度だ。
レベル差がある上に俺の盾も限界まで改造してあるし、カードもセットしてある。
これが同レベル帯の人間が相手であれば話は違ったのだろうが、そこは運が悪かったと思ってもらおう。
「ほい」
斧を振りぬいたオークの腕が隙だらけだったので切り付けてみる。
「浅いか」
手首を狙ったつもりだったが、オークが反応し手甲部分にあたってしまう。 オークの手甲も金属製であり、かなり強度があるようで骨まで断つことは出来なかった。
傷を負ったことでオークがひるむかなと思ったが、ここでオークが予想外の行動にでた。
「おう?」
オークが鉈を持つ俺の腕を掴んできたのだ。
何をするつもり……と考える前に体が動いた。
俺は盾でオークの顔面を思いっきり殴りつける。 折れた歯が盛大に飛び散り、血がダバダバと垂れるがオークはそれでもひるまなかった。
そして盾を持つ俺の腕も掴んできたのである。
このまま力比べでもするつもりか? そう思ったが、オークの考えは違った。
いきなり俺の顔面に噛みつこうとしてきたのだ。 怖いわっ。
「ふんっ!」
噛まれるとか遠慮したい。
俺は鉈の柄でオークの横っ面を思いっきり叩いた。 もちろん腕は掴まれたままである。
「鍛えておいて正解だったねえ!」
オークに掴まれた腕を無理やり動かし、オークの首へと鉈を向ける。
ここにきて初めてオークがひるんだ。
焦って両手で俺の鉈を止めようとするが……それは叶わなかった。 俺が盾を持つ腕でもってオークの腕をがっしりと止めたからである。
「ふいー……攻撃しても怯まずに殺しにくるかー、やっかいだねえ」
ごろりと転がったオークの頭を見て、ここだけ見ると豚だなーと、どこか暢気なことを思いつつ、そう呟く。
実際に俺の膂力がオークより強かったので楽勝ではあったが、そうじゃなかったら最初に捕まったやつはダメなんじゃないかな。 最初の斧で死ぬか、噛まれて酷いことになるはずだ。
「鎧も堅いし、力もかなりあるし……いや、本当鍛えておくのって大事だわ」
1体だけで待ち構えていた事から分かるように、オーク単体の強さは結構なもんだったと思う。
筋トレを初めてそろそろ2か月近く経つ。 俺の体は服の上からでも明らかに筋肉質であるというのが分かるぐらい鍛えられている。
それはレベルアップの恩恵ほどでは無いにしろ、俺の力を底上げしてくれている事だろう。
鍛えるのって大事。
「鎧でかすぎて入らないがな」
その日はそれで探索は終了とし、拠点に戻ることにした。
何せオークの鎧が大きすぎてバックパックに入らないのだ。 鎧を抱えたまま探索するのはさすがにちょっとねー。
「んー……それらしき情報はなし、か」
動画サイトやニュースサイトにSNS、それらを色々見て回るがそれらしき情報は載っていなかった。
「海外だし、すぐネットにあげそうな気もしたんだけどなー」
枕元にスマホを置き、そうつぶやく俺。
個人的なイメージだけど、ダンジョンとか見つけたら即行動画をとってネットにあげそうな気がしてたんだよね。特にアメリカ。
まあ、潜る準備とかしているのかも知れないし、もう少し経ったらまた探してみようかな。
「まあ、そのうち出てくるっしょ。 おやすみクロー」
椅子の上でまるくなるクロに声をかけ、電気を消す。
明日も朝からダンジョン攻略だ、しっかり休んでおかないと。
素材を使い靴を改造してから1週間ほどが経った。
俺とクロは今日も今日とてダンジョンへと潜り続けている。
7階以降、ダンジョンの規模が少し大きくなり探索に時間がかかるようにはなったが、昨日の時点で7階までの全ての部屋と通路は網羅した。
残るは次の階へと続く扉だけであり、今日はその攻略のため扉へと寄り道せずに向かっている。
そしてその道中でのことだった。
「お、カードだ。弓だからこれで3種揃ったね」
寄り道しないとは言っても、いくつか通らないと行けない部屋が存在しており、たまたま倒した弓持ちからカードが出たのである。
ちなみにその他の盾持ち、槍持ちはダンジョンのマップを埋める際に既に取得済みだ。
効果としてはゴブリン(盾)が「盾で防御した際に衝撃を緩和する(10%)」、ゴブリン(槍)が「槍で攻撃した際に相手の防御を無視する(10%)」であった。
おそらくこの弓持ちのカード効果も似たようなものだろう。
ちなみにどれもレベル2のカードだったよ。
盾持ちは俺の盾に使っている。
10%って少ないなとは思ったけれど、実際に使ってみると結構変わるね。
いいカードだと思う。
「一つ前の階層のは出てないんだよなー」
一つ前のちょっと装備の良いゴブリンはなぜかカードが出ていない。
狩った数で言えば相当なもんなんだけどねー。
やっぱドロップ率0.1%ってのがネックだよね。
ただ効果としては恐らく剣で攻撃したら云々になる気がするので、ちょっと欲しいんだよなあ。
クロの武器には効果ないかもだけど、俺の鉈には効果あるだろうし。
ま、暇なときにでもちょいちょい狩ってみるとしよう。
そのうち出るでしょ。
「ゴブリン3連続きたけど、次はなんだろうなあ」
もう少しで扉まで着くので、何がでるのか予想してみる。
今までずっとゴブリンだったのでそろそろ違うのが出てもいいと思うんだ。
ゴブリンときたら次はコボルトかなーとか思ったけれど、ゴブリンが結構強いのも出てきてるもんで、コボルトはないかなーとも思う。 仮に出てくるとしてもかなり装備しっかりしているんじゃないかな。
あとはオークとか? オーガはどうだろう、一気に強くなりすぎな気もするけど。
「またゴブリンだったら笑う……笑えない」
さすがに4連続は笑えない。
信じているよアマツさんっ。
そんなこと考えながら歩いている内に扉に到着しましたよ。
さて、盾を構えて中覗いてみますかねー。
そろーっと。
「んー……ほっ」
盾に衝撃はこない。
遠距離攻撃持ちはいないようだ。
それに切りかかってくるようなのも居ないと。
さらにそろーっと盾を出して覗き窓から中を見ると。
やたらと体格の良いのが部屋の中央にいた。
「わーお」
コボルト飛ばしてオークさんだった。
あ、見た目は豚さんタイプだよ。 背丈は俺と同じぐらい、でも体の太さが圧倒的に違うね、武器はかなりでかい斧で鎧もがっつり着込んでるのでかなり強そうである。
ただ、なぜか足が素足なのでクロなら割と楽にやれそうな気がする。
「よしよし、じゃあまず俺から入るね」
お尻フリフリしているクロを撫で、ついでに腰も撫でそう言って盾を構える俺。
クロなら楽そうといってもやっぱ盾持ちが最初に入らないとねー。
オークは斧を両手で持ち、壁を背にしてこっちをじっとみつめている。
これは入っても待ち構えているパターンかなあ?
そう思い、部屋の中へと足を踏み入れた瞬間、オークはこちらに向け全力で駆け寄ってきた。
雄叫びを上げ、思いっきり斧を振りかぶり、俺へと叩きつけようとする。 俺は咄嗟に盾を構えたが、オークは盾など気にした様子はなくそのまま斧を振り下ろしてきた。 盾ごと俺をやるつもりなんだろう。
「おおっとぉ?」
オークの斧は俺の盾にあたるとへし折れ、どこかに飛んで行ってしまう。
そして俺のほうはと言うと盾に跡が付いたぐらいで無傷である。手が若干しびれているがその程度だ。
レベル差がある上に俺の盾も限界まで改造してあるし、カードもセットしてある。
これが同レベル帯の人間が相手であれば話は違ったのだろうが、そこは運が悪かったと思ってもらおう。
「ほい」
斧を振りぬいたオークの腕が隙だらけだったので切り付けてみる。
「浅いか」
手首を狙ったつもりだったが、オークが反応し手甲部分にあたってしまう。 オークの手甲も金属製であり、かなり強度があるようで骨まで断つことは出来なかった。
傷を負ったことでオークがひるむかなと思ったが、ここでオークが予想外の行動にでた。
「おう?」
オークが鉈を持つ俺の腕を掴んできたのだ。
何をするつもり……と考える前に体が動いた。
俺は盾でオークの顔面を思いっきり殴りつける。 折れた歯が盛大に飛び散り、血がダバダバと垂れるがオークはそれでもひるまなかった。
そして盾を持つ俺の腕も掴んできたのである。
このまま力比べでもするつもりか? そう思ったが、オークの考えは違った。
いきなり俺の顔面に噛みつこうとしてきたのだ。 怖いわっ。
「ふんっ!」
噛まれるとか遠慮したい。
俺は鉈の柄でオークの横っ面を思いっきり叩いた。 もちろん腕は掴まれたままである。
「鍛えておいて正解だったねえ!」
オークに掴まれた腕を無理やり動かし、オークの首へと鉈を向ける。
ここにきて初めてオークがひるんだ。
焦って両手で俺の鉈を止めようとするが……それは叶わなかった。 俺が盾を持つ腕でもってオークの腕をがっしりと止めたからである。
「ふいー……攻撃しても怯まずに殺しにくるかー、やっかいだねえ」
ごろりと転がったオークの頭を見て、ここだけ見ると豚だなーと、どこか暢気なことを思いつつ、そう呟く。
実際に俺の膂力がオークより強かったので楽勝ではあったが、そうじゃなかったら最初に捕まったやつはダメなんじゃないかな。 最初の斧で死ぬか、噛まれて酷いことになるはずだ。
「鎧も堅いし、力もかなりあるし……いや、本当鍛えておくのって大事だわ」
1体だけで待ち構えていた事から分かるように、オーク単体の強さは結構なもんだったと思う。
筋トレを初めてそろそろ2か月近く経つ。 俺の体は服の上からでも明らかに筋肉質であるというのが分かるぐらい鍛えられている。
それはレベルアップの恩恵ほどでは無いにしろ、俺の力を底上げしてくれている事だろう。
鍛えるのって大事。
「鎧でかすぎて入らないがな」
その日はそれで探索は終了とし、拠点に戻ることにした。
何せオークの鎧が大きすぎてバックパックに入らないのだ。 鎧を抱えたまま探索するのはさすがにちょっとねー。
3
あなたにおすすめの小説
異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!
枕崎 削節
ファンタジー
〔小説家になろうローファンタジーランキング日間ベストテン入り作品〕
タイトルを変更しました。旧タイトル【異世界から帰ったらなぜか魔法学院に入学。この際遠慮なく能力を発揮したろ】
3年間の異世界生活を経て日本に戻ってきた楢崎聡史と桜の兄妹。二人は生活の一部分に組み込まれてしまった冒険が忘れられなくてここ数年日本にも発生したダンジョンアタックを目論むが、年齢制限に壁に撥ね返されて入場を断られてしまう。ガックリと項垂れる二人に救いの手を差し伸べたのは魔法学院の学院長と名乗る人物。喜び勇んで入学したはいいものの、この学院長はとにかく無茶振りが過ぎる。異世界でも経験したことがないとんでもないミッションに次々と駆り出される兄妹。さらに二人を取り巻く周囲にも奇妙な縁で繋がった生徒がどんどん現れては学院での日常と冒険という非日常が繰り返されていく。大勢の学院生との交流の中ではぐくまれていく人間模様とバトルアクションをどうぞお楽しみください!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
底辺動画主、配信を切り忘れてスライムを育成していたらバズった
椎名 富比路
ファンタジー
ダンジョンが世界じゅうに存在する世界。ダンジョン配信業が世間でさかんに行われている。
底辺冒険者であり配信者のツヨシは、あるとき弱っていたスライムを持ち帰る。
ワラビと名付けられたスライムは、元気に成長した。
だがツヨシは、うっかり配信を切り忘れて眠りについてしまう。
翌朝目覚めると、めっちゃバズっていた。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる