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「81話」
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お腹一杯になったし、隊員さん達は帰ったし、こっちの用事済ませてしまおう。
「おっしゃ、じいちゃんばあちゃんとこ行こう」
肥料の件を話しておきたいからね。
自衛隊……と言うか大塚さんには後で話しておこう。
話してなかったよね? 最近色々あって記憶がちょっとやばい。
まあいい、とりあえず行こう。
クロはお留守番を……と思ったら、玄関に向かおうとする俺の足を、かりかりと引っ掻いてくる。
「クロも行く? お散歩したいのね」
両手で持ち上げるとにゃーと鳴くクロ。
その視線と鳴き声から、一緒につれてけ、外を歩きたいと訴えている様である。
たまにはクロを連れて行くのも良いだろう。
頭の良くなった今なら、迷子になる事もないだろうしね。
そうして俺とクロは車に乗り込み、祖父母宅へと向かうのであった。
数十分も車を走らせれば祖父宅に到着する。
事前に連絡はしていないが、家か畑にはいるだろう。
そう考え俺は家のチャイムを鳴らす。
「居るかなー?」
「はいはい、お待たせ……あら?康平?」
程なくして、家の中からばあちゃんが出てきた。
俺はばあちゃんに挨拶し、手土産のお肉を渡すと部屋に招かれる。
部屋の中にはじいちゃんも居たが、俺が急に訪ねてきたので少々驚いた様子である。
「康平か? どうした、何かあったんか?」
「あ、自衛隊の方は大丈夫だよ。 ちょっとダンジョンの事で伝え忘れていたのがあってねー」
驚いた、と言うか心配させてしまったようだ。
俺は自衛隊の方は問題ない事を伝え、本題へと入る。
「この前渡した肥料あるでしょ? あれって実は」
「それでかっ!」
……びっくりした。
じいちゃんが急に食い気味で声を上げた。
肥料で何かあったのだろうか……?
「おおう……な、何か問題おきたの?」
「問題って訳じゃないんだが……見た方が早いか」
そう言うとじいちゃんは俺とクロ、それにばあちゃんを引き連れて畑へと向かう。
一体何が起きたのか……まあ、たぶん成長速度がすごいとかそう言う話だとは思うけど……静養しすぎて無ければいいけど。
トラックの中で、畑を横目にじいちゃんが話しかけてくる。
「康平は秋まきと春まきの違い分かるか?」
「何となくは。 秋にまいたほうが一杯採れるんだっけ」
微妙にしか知らないのよな。
秋にまいた方がなんかいっぱい採れる……だと思った。
じいちゃんは俺の答えにふむ、と顎をさするとトラックを降りた。もう例の肥料をまいた畑に着いていたのである。
俺とクロ、それにばあちゃんも後に続く。
「まあ普通はな……これ、どっちが秋まきだと思う?」
じいちゃんは畑へと近づき、二つの畑を順に指さしてから俺に問いかけた。
えっと、秋のほうが成長しているはずだよな?
「ん、こっちじゃ……え、もしかして?」
そう思い、成長の早い方を選ぶが……いや、まてよ。 秋まきの方が成長しているのは普通のはず、ってことは俺が選んだのは春の方?
「そう、そっちが春まきだ。 いやぁー……やたらと育つでな、こらすごい肥料だと思っとったが……ダンジョン産なら納得だわ」
ほえー。
ちゃんと効果あるんだ。
ふむふむ。
よく見ると成長早いだけじゃなくて、何かこう密になって生えてる感じがするぞ? ってことは成長早いにプラスして収穫量も多くなるのかな?
収獲するのが楽しみだねえ。
そういや収獲するのって何時になるんだろ?8月なのは確かだけど。
「そういや麦の収穫ってそろそろ?」
「そろそろだなあ……天気次第だが再来週辺り……おぉ、そうだ康平、コンバイン運転できるか?」
「出来ないよっ!?」
再来週かー……ってそんなの運転できる訳ないじゃん!
じいちゃんが運転してるの見たことぐらいはあるけど、見たことがあったって運転は出来ないからねっ。
「そんなら週末でも教えちゃる。 中型のが余っとるで、あれなら運転できるべ」
「お、おぉぅ」
まさかのコンバインを運転する事になりそうだ。
練習すれば出来るとは思うけど……いや、そもそも何か特殊な免許いるんじゃないの?
ば、ばれなきゃセーフだからっ。
何か私道だと免許要らないらしーです。
あとでかい奴じゃ無ければ普通の免許でも大丈夫らしい。
そんな訳で週末はコンバインの操縦練習をする事になったのであった。
翌日。
水曜なので今日はお休みである。
昨日、一昨日と結構頑張ったので、今日は攻略も休んでダラダラ過ごすことにしたよ。
攻略進めるとなると、結構大変だからねー。
で、そんな休みの日な訳だけど。
俺は朝っぱらからダンジョンに行く準備をしていたりする。
「クロー、ちょっとダンジョン潜ってくるね」
そうクロに話し掛けるが、クロは言うとお前何言いだしてんの?見たいな目でこっちを見ていたりする。
「ん? ちょっと欲しいカードあってさ、1時間ぐらいタイムアタックしてこようかと思ってね」
ゴブリン(盾)のカードが欲しいんだよね。
あれってレベル2のカードだからあと2枚セットできるはず。
そしたら衝撃を3割カットになるんで、相当強くなる。
ただ単体では出て来ないから、集めるのが大変そうなんだよなあ。
今後、自衛隊が入手したカードを買い取り……って手もあるけど、しばらくは無理だろう。入手してすぐ手放すとかないだろうし。
ま、さくっと狩ってきますかね。クロもカード集めと分かって、丸くなっちゃったし。
1時間あれば全部屋回れると思うんだよね。
リアルタイムアタックはっじまーるよー。
「おっしゃ、じいちゃんばあちゃんとこ行こう」
肥料の件を話しておきたいからね。
自衛隊……と言うか大塚さんには後で話しておこう。
話してなかったよね? 最近色々あって記憶がちょっとやばい。
まあいい、とりあえず行こう。
クロはお留守番を……と思ったら、玄関に向かおうとする俺の足を、かりかりと引っ掻いてくる。
「クロも行く? お散歩したいのね」
両手で持ち上げるとにゃーと鳴くクロ。
その視線と鳴き声から、一緒につれてけ、外を歩きたいと訴えている様である。
たまにはクロを連れて行くのも良いだろう。
頭の良くなった今なら、迷子になる事もないだろうしね。
そうして俺とクロは車に乗り込み、祖父母宅へと向かうのであった。
数十分も車を走らせれば祖父宅に到着する。
事前に連絡はしていないが、家か畑にはいるだろう。
そう考え俺は家のチャイムを鳴らす。
「居るかなー?」
「はいはい、お待たせ……あら?康平?」
程なくして、家の中からばあちゃんが出てきた。
俺はばあちゃんに挨拶し、手土産のお肉を渡すと部屋に招かれる。
部屋の中にはじいちゃんも居たが、俺が急に訪ねてきたので少々驚いた様子である。
「康平か? どうした、何かあったんか?」
「あ、自衛隊の方は大丈夫だよ。 ちょっとダンジョンの事で伝え忘れていたのがあってねー」
驚いた、と言うか心配させてしまったようだ。
俺は自衛隊の方は問題ない事を伝え、本題へと入る。
「この前渡した肥料あるでしょ? あれって実は」
「それでかっ!」
……びっくりした。
じいちゃんが急に食い気味で声を上げた。
肥料で何かあったのだろうか……?
「おおう……な、何か問題おきたの?」
「問題って訳じゃないんだが……見た方が早いか」
そう言うとじいちゃんは俺とクロ、それにばあちゃんを引き連れて畑へと向かう。
一体何が起きたのか……まあ、たぶん成長速度がすごいとかそう言う話だとは思うけど……静養しすぎて無ければいいけど。
トラックの中で、畑を横目にじいちゃんが話しかけてくる。
「康平は秋まきと春まきの違い分かるか?」
「何となくは。 秋にまいたほうが一杯採れるんだっけ」
微妙にしか知らないのよな。
秋にまいた方がなんかいっぱい採れる……だと思った。
じいちゃんは俺の答えにふむ、と顎をさするとトラックを降りた。もう例の肥料をまいた畑に着いていたのである。
俺とクロ、それにばあちゃんも後に続く。
「まあ普通はな……これ、どっちが秋まきだと思う?」
じいちゃんは畑へと近づき、二つの畑を順に指さしてから俺に問いかけた。
えっと、秋のほうが成長しているはずだよな?
「ん、こっちじゃ……え、もしかして?」
そう思い、成長の早い方を選ぶが……いや、まてよ。 秋まきの方が成長しているのは普通のはず、ってことは俺が選んだのは春の方?
「そう、そっちが春まきだ。 いやぁー……やたらと育つでな、こらすごい肥料だと思っとったが……ダンジョン産なら納得だわ」
ほえー。
ちゃんと効果あるんだ。
ふむふむ。
よく見ると成長早いだけじゃなくて、何かこう密になって生えてる感じがするぞ? ってことは成長早いにプラスして収穫量も多くなるのかな?
収獲するのが楽しみだねえ。
そういや収獲するのって何時になるんだろ?8月なのは確かだけど。
「そういや麦の収穫ってそろそろ?」
「そろそろだなあ……天気次第だが再来週辺り……おぉ、そうだ康平、コンバイン運転できるか?」
「出来ないよっ!?」
再来週かー……ってそんなの運転できる訳ないじゃん!
じいちゃんが運転してるの見たことぐらいはあるけど、見たことがあったって運転は出来ないからねっ。
「そんなら週末でも教えちゃる。 中型のが余っとるで、あれなら運転できるべ」
「お、おぉぅ」
まさかのコンバインを運転する事になりそうだ。
練習すれば出来るとは思うけど……いや、そもそも何か特殊な免許いるんじゃないの?
ば、ばれなきゃセーフだからっ。
何か私道だと免許要らないらしーです。
あとでかい奴じゃ無ければ普通の免許でも大丈夫らしい。
そんな訳で週末はコンバインの操縦練習をする事になったのであった。
翌日。
水曜なので今日はお休みである。
昨日、一昨日と結構頑張ったので、今日は攻略も休んでダラダラ過ごすことにしたよ。
攻略進めるとなると、結構大変だからねー。
で、そんな休みの日な訳だけど。
俺は朝っぱらからダンジョンに行く準備をしていたりする。
「クロー、ちょっとダンジョン潜ってくるね」
そうクロに話し掛けるが、クロは言うとお前何言いだしてんの?見たいな目でこっちを見ていたりする。
「ん? ちょっと欲しいカードあってさ、1時間ぐらいタイムアタックしてこようかと思ってね」
ゴブリン(盾)のカードが欲しいんだよね。
あれってレベル2のカードだからあと2枚セットできるはず。
そしたら衝撃を3割カットになるんで、相当強くなる。
ただ単体では出て来ないから、集めるのが大変そうなんだよなあ。
今後、自衛隊が入手したカードを買い取り……って手もあるけど、しばらくは無理だろう。入手してすぐ手放すとかないだろうし。
ま、さくっと狩ってきますかね。クロもカード集めと分かって、丸くなっちゃったし。
1時間あれば全部屋回れると思うんだよね。
リアルタイムアタックはっじまーるよー。
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