家の猫がポーションとってきた。

熊ごろう

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「100話」

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記者会見のあった翌朝。

昨日の内容がどう言う風に報道されるのか気になった俺は、早朝からコンビニ行き各社の新聞を買いあさっていた。

「記事の半分が総理の体についてなのがまじうける」

どの新聞も機能の記者会見について1面を使って報じている。

内容は半分が総理が語った内容についてで、管理者とコンタクトが取れた事、モンスターが溢れる事はないと確認出来た事を評価するのがちょいちょいあって。
残りは急にこんな大それた物を出現させた相手を信用して良いのかとか、モンスターが溢れないと言うが、もし溢れて国民に被害が出たら首相はどう責任を取るのとか、そんなんだった。

んで、残り半分は首相の体が明らかに変わっている事についてだった。

先月行った会見の写真と比較する記事があったり、ダンジョンに潜る為に体を鍛えたのか、だとしても短期間で変わりすぎて居るので、服の中に詰め物をしているんじゃないかとか。
首相はダンジョンに潜って負傷し、会見したのは影武者だとか。
実は既に首相は亡くなっていて、モンスターが化けているとか。

おいおいって感じの記事もあったけど、事情を知っている身としては、見ている分には面白かったりする。

まあ、出ている情報が少ないしこんな物だろうか。
もっと情報が……それこそポーションについて情報が出たりしたら、もっとすごいニュースになるんだろうなー。
楽しみだね。


ま、情報出るのはまだ先だろうし。
それよりも今はキャンプの事が重要だ。

「おっし、キャンプの用意しよーと」

まあ、用意と言ってもほとんどやる事ないんだけどね。
とりあえず荷物チェックはするけど、忘れ物あったらすぐ取りに戻れるし。

「肉はマーシーに頼めば良いでしょ。ご飯は炊事場で炊こう。……あ、ホットドッグ食いたいからパン買っておこ」

牛さんに鹿と羊。そのへんのお肉は事前にマーシーに渡してある。
あとは食べる時にお肉を受け取るか、調理してもらえばOKだ。

マーシーが準備できない物って事で、ご飯は炊事場で隊員さんに炊いて貰おう。
……俺が用意するのほぼ無いな。調味料だってマーシーに言えば出てくるだろうし、ホットドック食べたいからコッペパン買っておくぐらいだろうか。

「道具は借りればいいでしょ。食器とかもあるし本当に持っていくの無いな。……ゲーム機は電源ないし、トランプか?」

キャンプ用品も北上さんが用意するそうだし、足らないのは現地で借りちゃう。
食器類もそうだ。

なので俺が持っていくものは……着替え一式に、歯ブラシとか、あとタオルとかに……コッペパンと遊び道具ぐらい?ゲーム機はさすがにあれかもだけど、トランプぐらいは持って行っても良いと思うんだ。
やるかどうかは分からないけどね。

さって、荷物確認したし、パン買ってきたら行きますかね。
もしかすると早い人はもう来ているかも知れない。



パンをささっと購入し、BBQ広場へと向かうが、そこには既に先客がいた。早いなあ。

「あ、おはようございまーす」

「おはよー」

よって感じで手をあげたのは北上さんであった。
その恰好は勿論普段の迷彩服ではなく、いかにもキャンプ女子と言った格好である。

……ちょっとその恰好と自分の恰好を見比べると、軽装過ぎたかなーと思わなくもない。ぶっちゃけ半そでにジーパンと言う普段着な状態である。

幸いなのは北上さんが俺の恰好を大した気にした様子は見られないってとこかな。

「ほかの人もそろそろ来るから、先にキャンプ道具借りちゃおっか」

そう言うと北上さんはマーシの元へと向かって行く。
もしかして俺が来るの待ってたのかな?だとしたら申し訳ない事をした。

「ある程度持ってきたけど、足らないからねー」

そう言ってマーシーから受け取ったカタログを眺め始める北上さん。
後ろをちらっと見れば、北上さんが持ってきたであろう荷物がでんっと置いてあった。
結構な量に見えるけども……。

「そういえば結局何人参加になったんです?」

結局誰が参加するのか聞いてなかった。

「私とー、大野さんと、太田さん、あと隊長」

お、意外と多いね。
あと4人はダメだったかー。

「ほかの人は奥さんの許可貰えなかったり、イベントあって出れないとかー」

「ありゃ、残念」

イベントは吉田さんかな。
急な話なのに半分ぐらい来れたんだから十分十分。

「タイミングとか、色々むずかしいよねー」

色々予定詰まってたりとかあるからねー。
特に今回の場合は話が出たの直前だったし。

さて……俺もカタログ見てみるかな。見てもあんま分からんけど。


マーシーの用意してくれたカタログだけど、相当な種類のキャンプ用品が乗っていた。
これ眺めているだけで数時間は潰せるんじゃないかってぐらい、種類が多い。

「テントって色々あるんですね……北上さん?」

これどうやって選ぶんかなーと思い、北上さんに声を掛けてみるが、北上さんはカタログをすっごい真剣に眺めていて、俺の声が聞こえてなさそうだった。

「あ、ごめんごめん。いやー品揃いすごくってついつい……ほら、これとか普通に買ったら20万ぐらいするよー」

「たかっ!?」

そう言って北上さんが見せてくれた……見た目が格好いいテントだったけど、20万もするのかこれ。
貸し出しは全部無料だし……すごいなこれ。

「テントだけじゃなくて他にも色々揃ってるねー。こりゃ私の道具持ってこなくても大丈夫だったなー」

そう言うと北上さんはカタログをぽちぽちと操作し……あ、カタログだけどね実は紙じゃないんだ。タブレットっぽい奴ね。だから欲しいの見つけたらぽちっと操作するだけでレンタルも出来ちゃうのだ。めっちゃ便利。

「おっし、まず設営しちゃおー。こっち運んでもらえるー?」

「はいっ」

北上さんがレンタルしたのはテントが二つ。
どちらも4~5人が入れそうなぐらい広い奴だ。

テントの設営は俺も手伝ったけど……正直あまり役に立ってない気がする。やったの初めてだったんでそこは勘弁してくだせえ。

設営は30分程で終わったよ。

その後はまたカタログを操作して、コンロとか証明とか、寝袋やら食器やらぽんぽんレンタルして並べていった。まじで一式揃ってるなこれ。

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