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「110話」
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じいちゃんばあちゃんと小麦を収穫してからは、暇を見つけてはダンジョンへと潜っていた。
1週間もすればミノタウロスとの闘いも、増援が来たとしても問題なく倒せるぐらいにはなっていた。
やはり数を熟すのが一番だね。
戦闘以外にはたまにダンジョン内で隊員さん達と会うのでBBQしたり、なぜか首相たちとも会ったのでBBQしたりしていた。
BBQしかしてないな!
首相たちが釣りではしゃいでいたのが印象に残っている。
よほど日頃の業務でストレス溜まってるんだろうなあ……まあ、ここは入れる人は限られてるし、ゆっくりすると良いと思うのです。
問題なく倒せてきたので、あとはカードを手に入れるだけなんだけど。
こう、カードが欲しいなって時に出ないのが世の常である。
「あ、でたでた」
ごめん、あっさり出たわ。
まあ、それでも1000体以上は狩ってるしそこまであっさりって程じゃないか……何千と狩って出ないよりずっとましだけど。
カードを持って、ほーって感じで眺めていると、クロが近づいてくる。
見たいのかな?そう思いクロの目の前にカードを差し出してみた。
「ほーら、クロ。カードだよー……噛んじゃダメ」
ふんふん、ふんふんと匂いを嗅いでいたクロであったが……何を思ったのかガブッとカードに噛みついた。
これ食い物じゃないからねっ。
お腹すいたのだろうか……戻ってカードの効果確認してご飯にするか。
……歯形ついてるけど、大丈夫よね?
大丈夫でした。
「お、やっぱスキルが使えるようになるのな」
ミノタウロスカードの効果は、予想通り例のスキルが使えるようになる、だったよ。
衝撃波って書いてあるから、やっぱあれ衝撃波でよかったんね。
とりあえずセットして効果確認しないと……ん?
「……これ、体にセットするのか。てことはもしかすると武器以外でも使えちゃう?」
セットする場所が武器じゃなくて体だ。
てことは武器を用いなくてもスキル使えちゃいそうな気がするね。
……ん?あれ、それまずくないか。
「嫌な予感がする……これ、武器がなくても使えるって事?なら武器以外にも気を付けないとダメってことか……クロも気を付けてね」
自分が使う分にはいいけど、ミノタウロスも武器以外で使ってくるってことだよね。
武器じゃないからって油断していたら、がっつりくらうとこだった。
クロにも気を付けるよう言っておいたので、たぶん大丈夫だろう。
うにゃーんって言ってたし。
じゃあ、実際に試してみよう。
まずは俺が使ってみて、次にクロが使ってみる。
で、実際にどっちが使うかは後で話して決めるとしよう。
2枚あれば俺もクロも使えるんだけどね、さすがにもう一枚手に入るのは先の話である。
「使いたいと思うと使えると、でもってクールタイム?は2秒ぐらいかな……消費MPは少なめだね。使いまくって熟練度上げるとかなり使い勝手よさそう」
さて、実際に使ってみた感想としては、かなり使えそうって感じだ。
試しにミノタウロスの撃ってみたけど、普通に振るっただけじゃ届かない、頭部にもダメージを与えられるのはかなり良かった。
威力も相当あるみたいで、頭にくらったミノタウロスは7つの穴から血を噴き出してお亡くなりになっていた。
その他の場所に当たった場合も、手足であれば使用不可になり、胴体であれば場所によっては10秒ぐらいで倒れる感じである。
と言うわけで威力は中々だ。
それにまだ熟練度低いにも関わらず、結構な回数撃てたので消費MPは少なめなので、通常の戦闘でもちょいちょい使っていけそうである。
あ、ちなみに蹴りとかでもきっちり発動したよ。
威力的には武器で使うよりは劣るけど、頭に当てれば一撃なので悪くないとは思う。
これはクロ分も確保しないといけないだろう。
8月の半ばになると日本ではお盆の時期である。
両親の1周忌でもあるので、親戚一同がじいちゃんばあちゃんの家に集まっていた。
もちろん俺も参加しているよ。
最初はこう……なんて言うか、俺と距離をとっていると言うか、様子見ている感じがあったんだけど、俺が元気そうだとわかると、徐々に声をかけてくる人が増えてきた。
「康平君……?ずいぶん、その、大きくなったわねえ」
「本当な」
もしかして、距離とってた理由はそれなのだろうか。急にごつくなったから……え、だれ?みたいな。
「鍛えたからねー」
嘘じゃない、本当に筋トレしたし。
ポーション使ったけどな!
「……いや、半年かそこら鍛えたぐらいでそうはならんやろ」
なんか首をかしげている親戚も居たけれど、最近のプロテインはすごいんだよ!で押し通しておいた。
……次のお盆までにはダンジョン制覇しておきたいところだね。
お盆も終わり、例の小麦の収穫まで1週間を切った頃、いったい何体目なのかは忘れてしまったが、何気なく倒したミノタウロスがカードをドロップした。
「お?でた……やっぱ1体だとすぐだなあ」
1日に数百体は狩っているが、それでも出ない時は出ない。
これが複数の敵を相手にしていると、目当てのカードが何時出るかは……目のハイライトさんが死亡しそうなので、考えるのはやめておこう。
まあ、1体ならそこそこがんばれば出る。そんなもんである。
「クロもこのスキル慣らしておきたいし、明後日隊員さん達がオークに行くって話だったからー……3日後に次の階層いこうか?」
カードを手に入れたし次の階層に行こう!と言いたいところだが、ミノタウロスのカードはスキルカードだ。次の階層に行く前にある程度使いこなしておいたほうが良いに決まっている。
小麦の収穫が4日後で、隊員さん達のお手伝いが明後日である。
なので行くなら3日後だろうね。
隊員さん達は次の階層でオークと対峙する事になる。
あいつは今までのゴブリンと違って、油断すると……しなくても危ない相手だ。
ぎりぎりまで手を出すつもりは無いけれど、最悪の事態にならないよう気合いれて行こうと思う。
「それじゃ戻ってカードセットして、ご飯にしよー」
ま、今日のところは戻ってご飯だな!
連続で狩りまくってたし、休息も必要なのです。
1週間もすればミノタウロスとの闘いも、増援が来たとしても問題なく倒せるぐらいにはなっていた。
やはり数を熟すのが一番だね。
戦闘以外にはたまにダンジョン内で隊員さん達と会うのでBBQしたり、なぜか首相たちとも会ったのでBBQしたりしていた。
BBQしかしてないな!
首相たちが釣りではしゃいでいたのが印象に残っている。
よほど日頃の業務でストレス溜まってるんだろうなあ……まあ、ここは入れる人は限られてるし、ゆっくりすると良いと思うのです。
問題なく倒せてきたので、あとはカードを手に入れるだけなんだけど。
こう、カードが欲しいなって時に出ないのが世の常である。
「あ、でたでた」
ごめん、あっさり出たわ。
まあ、それでも1000体以上は狩ってるしそこまであっさりって程じゃないか……何千と狩って出ないよりずっとましだけど。
カードを持って、ほーって感じで眺めていると、クロが近づいてくる。
見たいのかな?そう思いクロの目の前にカードを差し出してみた。
「ほーら、クロ。カードだよー……噛んじゃダメ」
ふんふん、ふんふんと匂いを嗅いでいたクロであったが……何を思ったのかガブッとカードに噛みついた。
これ食い物じゃないからねっ。
お腹すいたのだろうか……戻ってカードの効果確認してご飯にするか。
……歯形ついてるけど、大丈夫よね?
大丈夫でした。
「お、やっぱスキルが使えるようになるのな」
ミノタウロスカードの効果は、予想通り例のスキルが使えるようになる、だったよ。
衝撃波って書いてあるから、やっぱあれ衝撃波でよかったんね。
とりあえずセットして効果確認しないと……ん?
「……これ、体にセットするのか。てことはもしかすると武器以外でも使えちゃう?」
セットする場所が武器じゃなくて体だ。
てことは武器を用いなくてもスキル使えちゃいそうな気がするね。
……ん?あれ、それまずくないか。
「嫌な予感がする……これ、武器がなくても使えるって事?なら武器以外にも気を付けないとダメってことか……クロも気を付けてね」
自分が使う分にはいいけど、ミノタウロスも武器以外で使ってくるってことだよね。
武器じゃないからって油断していたら、がっつりくらうとこだった。
クロにも気を付けるよう言っておいたので、たぶん大丈夫だろう。
うにゃーんって言ってたし。
じゃあ、実際に試してみよう。
まずは俺が使ってみて、次にクロが使ってみる。
で、実際にどっちが使うかは後で話して決めるとしよう。
2枚あれば俺もクロも使えるんだけどね、さすがにもう一枚手に入るのは先の話である。
「使いたいと思うと使えると、でもってクールタイム?は2秒ぐらいかな……消費MPは少なめだね。使いまくって熟練度上げるとかなり使い勝手よさそう」
さて、実際に使ってみた感想としては、かなり使えそうって感じだ。
試しにミノタウロスの撃ってみたけど、普通に振るっただけじゃ届かない、頭部にもダメージを与えられるのはかなり良かった。
威力も相当あるみたいで、頭にくらったミノタウロスは7つの穴から血を噴き出してお亡くなりになっていた。
その他の場所に当たった場合も、手足であれば使用不可になり、胴体であれば場所によっては10秒ぐらいで倒れる感じである。
と言うわけで威力は中々だ。
それにまだ熟練度低いにも関わらず、結構な回数撃てたので消費MPは少なめなので、通常の戦闘でもちょいちょい使っていけそうである。
あ、ちなみに蹴りとかでもきっちり発動したよ。
威力的には武器で使うよりは劣るけど、頭に当てれば一撃なので悪くないとは思う。
これはクロ分も確保しないといけないだろう。
8月の半ばになると日本ではお盆の時期である。
両親の1周忌でもあるので、親戚一同がじいちゃんばあちゃんの家に集まっていた。
もちろん俺も参加しているよ。
最初はこう……なんて言うか、俺と距離をとっていると言うか、様子見ている感じがあったんだけど、俺が元気そうだとわかると、徐々に声をかけてくる人が増えてきた。
「康平君……?ずいぶん、その、大きくなったわねえ」
「本当な」
もしかして、距離とってた理由はそれなのだろうか。急にごつくなったから……え、だれ?みたいな。
「鍛えたからねー」
嘘じゃない、本当に筋トレしたし。
ポーション使ったけどな!
「……いや、半年かそこら鍛えたぐらいでそうはならんやろ」
なんか首をかしげている親戚も居たけれど、最近のプロテインはすごいんだよ!で押し通しておいた。
……次のお盆までにはダンジョン制覇しておきたいところだね。
お盆も終わり、例の小麦の収穫まで1週間を切った頃、いったい何体目なのかは忘れてしまったが、何気なく倒したミノタウロスがカードをドロップした。
「お?でた……やっぱ1体だとすぐだなあ」
1日に数百体は狩っているが、それでも出ない時は出ない。
これが複数の敵を相手にしていると、目当てのカードが何時出るかは……目のハイライトさんが死亡しそうなので、考えるのはやめておこう。
まあ、1体ならそこそこがんばれば出る。そんなもんである。
「クロもこのスキル慣らしておきたいし、明後日隊員さん達がオークに行くって話だったからー……3日後に次の階層いこうか?」
カードを手に入れたし次の階層に行こう!と言いたいところだが、ミノタウロスのカードはスキルカードだ。次の階層に行く前にある程度使いこなしておいたほうが良いに決まっている。
小麦の収穫が4日後で、隊員さん達のお手伝いが明後日である。
なので行くなら3日後だろうね。
隊員さん達は次の階層でオークと対峙する事になる。
あいつは今までのゴブリンと違って、油断すると……しなくても危ない相手だ。
ぎりぎりまで手を出すつもりは無いけれど、最悪の事態にならないよう気合いれて行こうと思う。
「それじゃ戻ってカードセットして、ご飯にしよー」
ま、今日のところは戻ってご飯だな!
連続で狩りまくってたし、休息も必要なのです。
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