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「131話」
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分厚いレポートを見て、うげぇって顔をしてたらすっと何やら差し出された。
「概要をまとめた物もあるぞ」
最初から出そうぜっ。
……まあ、とりあえず読もうか。
本当に概要っぽいので、こっちはかなり薄めである。
「おー……トカゲのところだけ多い」
モンスターによって、書かれている内容もボリュームも様々だ。
特にトカゲのところは多いように思える。
逆にネズミからゴブリンまではあまり大した内容は書いてない……利用価値があまり無いってことだろうね。
んで、トカゲについてだけど。やはりと言うかあの冷たい体についての記述がたくさんあった。
「一定の温度を保とうとする……」
トカゲの血液って地面が凍り付くぐらい冷たかった。
それでてっきり冷やす効果があるんだろうなーって思っていたのだけど、どうもちょっと違うらしい。
冷やすには冷やすが、ある一定温度までしか冷やさない。
で、逆に周辺の温度がもっと低い場合は、その一定の温度を保とうと逆に温めようとするらしい。
ほほー。
「皮も同様の性質を持つとな……血の量によって温度が変わる?-60℃から25℃までって結構広いねえ」
一定の温度に保とうとするのは皮も同じそうだ。
血の量云々に関しては、鞣す時に血液を使うとその温度が変わるらしい……通常が25℃で、血液の量を増やしていくと-60℃までいく。って、範囲がかなり広いねこれ。
血は単体だと-80℃で、そこから水とかで薄めていくと徐々に温度が上がり、こっちも25度辺りで止まるそうだ。
「ただしあまり高温にさらすと、性質が変化しそれらの温度を一定に保つ機能は失われると……ふむふむ?」
具体的に何℃とは書いていないが、高温すぎるとダメらしい。
直接じゃなくて何かを介して冷やさないとダメなのかなー。
しかし、凄いなこれ。
「冷暖房は全部これで行けちゃう?」
冷房はエアコン……とかじゃなくて、業務用とか医療用の冷凍庫までいけちゃう?あと25℃ってことは暖房にも使える可能性があるかもだ。
「まあ、いけるだろうな。他にも色々とまあ……行けちまうんだなこれが」
俺の言葉を聞いて、宇佐美さんは少し苦笑しながらそう話す。
何か問題ありそうな感じだね。なんだろ。
「この仕様のままだと不味い部分もあってなあ……まあ、そこらも調整出来るって話だから大丈夫だとは思うがな」
何が不味いかは教えてくれなかった。
でもそのままじゃ不味いのは確からしい……電気代浮くぜ、ひゃっほーとかそんなんしか考えてなかったけど、色々とあるのだろう。
ま、そのへんはお偉いさんとアマツに任せりゃいいか。
その後だけど、とりあえず宇佐美さんは用事があるってんで、すぐに帰ったよ。
俺はとりあえずレポートは後で読むことにして、クロとダンジョン攻略に向かった。
レポートも気になるけど、とりあえず一番気になっているところは見られたからね。あとは寝る前にでも読もうと思う。
レポートを読んでから数日。
俺とクロはダンジョンでトロール狩りを勤しんでいた。
ある程度素材の素性が判明したからか、メーカーからの素材の要求は止まっていた。
また在庫が少なくなれば、研究用として確保して欲しいと要求が来るかも知れないが……しこたま狩っておいたので暫くは大丈夫だろう。
そんな訳でトロール狩りをしていたのだ。
最初はちょいと苦戦したトロールも、今となっては5~6体同時に相手をしてもなんとかなっている。
これはトロールの動きが鈍いのと、あまり連携をしてこないってのが大きいだろうね。
これが逆だったらこの数を相手にするのはまず無理である。
即行で数を減らせば行けると思うが……トロールに関しては安定してそれを行うのは難しい。
本当にあの再生能力は厄介だ。
でも。
「トロールのカードはやっぱ予想通りだったなー」
それが自分達の力となるのであれば話は別だ。
やはりと言うか、トロールのカード効果は再生だった。
「再生かー……腕とか生えるのかなあ」
トロールを見るに腕が生えてもおかしくはない……おかしくはないのだが。
「試す勇気はさすがに無い」
腕を失うような怪我はしたくない……てか、ここでこんなカードが出るってことは、今後再生が必要となるような敵が出て来るってことだろうか……?次の階層が怖いわ。
「でも有用なのは間違いないし、あと一枚ほしいなー。手に入る頃には次の階層いけるようになってそうだし……うん、もうちょい頑張るか」
狩れる数が減ってしまったため出るのに時間が掛かってしまったが、有用なのは間違いないだろう。なので俺とクロの分を確保したいところである。
入手する頃にはレベルも上がっ次の階層に行けると思うし、もう一踏ん張りってところだろうか。
トロールのカードを手に入れて、ほくほくしながら帰ってきた俺とクロは茶の間でテレビを見ながらダラダラと過ごしていた。
「うぅーん……まずくね?」
なんか面白いのないかなーとチャンネルを変えていると、ふと気になるニュースをやっているのが目に付いた。
「ポーションの存在もろバレじゃん」
ニュースの内容はダンジョン内で怪我や病気、さらには寿命を伸ばす薬が見つかった、というものであった。
これが政府が発表したものであれば問題は無いけど、これスクープです!見たい感じのニュースだから……どこから漏れたんだろう。
「概要をまとめた物もあるぞ」
最初から出そうぜっ。
……まあ、とりあえず読もうか。
本当に概要っぽいので、こっちはかなり薄めである。
「おー……トカゲのところだけ多い」
モンスターによって、書かれている内容もボリュームも様々だ。
特にトカゲのところは多いように思える。
逆にネズミからゴブリンまではあまり大した内容は書いてない……利用価値があまり無いってことだろうね。
んで、トカゲについてだけど。やはりと言うかあの冷たい体についての記述がたくさんあった。
「一定の温度を保とうとする……」
トカゲの血液って地面が凍り付くぐらい冷たかった。
それでてっきり冷やす効果があるんだろうなーって思っていたのだけど、どうもちょっと違うらしい。
冷やすには冷やすが、ある一定温度までしか冷やさない。
で、逆に周辺の温度がもっと低い場合は、その一定の温度を保とうと逆に温めようとするらしい。
ほほー。
「皮も同様の性質を持つとな……血の量によって温度が変わる?-60℃から25℃までって結構広いねえ」
一定の温度に保とうとするのは皮も同じそうだ。
血の量云々に関しては、鞣す時に血液を使うとその温度が変わるらしい……通常が25℃で、血液の量を増やしていくと-60℃までいく。って、範囲がかなり広いねこれ。
血は単体だと-80℃で、そこから水とかで薄めていくと徐々に温度が上がり、こっちも25度辺りで止まるそうだ。
「ただしあまり高温にさらすと、性質が変化しそれらの温度を一定に保つ機能は失われると……ふむふむ?」
具体的に何℃とは書いていないが、高温すぎるとダメらしい。
直接じゃなくて何かを介して冷やさないとダメなのかなー。
しかし、凄いなこれ。
「冷暖房は全部これで行けちゃう?」
冷房はエアコン……とかじゃなくて、業務用とか医療用の冷凍庫までいけちゃう?あと25℃ってことは暖房にも使える可能性があるかもだ。
「まあ、いけるだろうな。他にも色々とまあ……行けちまうんだなこれが」
俺の言葉を聞いて、宇佐美さんは少し苦笑しながらそう話す。
何か問題ありそうな感じだね。なんだろ。
「この仕様のままだと不味い部分もあってなあ……まあ、そこらも調整出来るって話だから大丈夫だとは思うがな」
何が不味いかは教えてくれなかった。
でもそのままじゃ不味いのは確からしい……電気代浮くぜ、ひゃっほーとかそんなんしか考えてなかったけど、色々とあるのだろう。
ま、そのへんはお偉いさんとアマツに任せりゃいいか。
その後だけど、とりあえず宇佐美さんは用事があるってんで、すぐに帰ったよ。
俺はとりあえずレポートは後で読むことにして、クロとダンジョン攻略に向かった。
レポートも気になるけど、とりあえず一番気になっているところは見られたからね。あとは寝る前にでも読もうと思う。
レポートを読んでから数日。
俺とクロはダンジョンでトロール狩りを勤しんでいた。
ある程度素材の素性が判明したからか、メーカーからの素材の要求は止まっていた。
また在庫が少なくなれば、研究用として確保して欲しいと要求が来るかも知れないが……しこたま狩っておいたので暫くは大丈夫だろう。
そんな訳でトロール狩りをしていたのだ。
最初はちょいと苦戦したトロールも、今となっては5~6体同時に相手をしてもなんとかなっている。
これはトロールの動きが鈍いのと、あまり連携をしてこないってのが大きいだろうね。
これが逆だったらこの数を相手にするのはまず無理である。
即行で数を減らせば行けると思うが……トロールに関しては安定してそれを行うのは難しい。
本当にあの再生能力は厄介だ。
でも。
「トロールのカードはやっぱ予想通りだったなー」
それが自分達の力となるのであれば話は別だ。
やはりと言うか、トロールのカード効果は再生だった。
「再生かー……腕とか生えるのかなあ」
トロールを見るに腕が生えてもおかしくはない……おかしくはないのだが。
「試す勇気はさすがに無い」
腕を失うような怪我はしたくない……てか、ここでこんなカードが出るってことは、今後再生が必要となるような敵が出て来るってことだろうか……?次の階層が怖いわ。
「でも有用なのは間違いないし、あと一枚ほしいなー。手に入る頃には次の階層いけるようになってそうだし……うん、もうちょい頑張るか」
狩れる数が減ってしまったため出るのに時間が掛かってしまったが、有用なのは間違いないだろう。なので俺とクロの分を確保したいところである。
入手する頃にはレベルも上がっ次の階層に行けると思うし、もう一踏ん張りってところだろうか。
トロールのカードを手に入れて、ほくほくしながら帰ってきた俺とクロは茶の間でテレビを見ながらダラダラと過ごしていた。
「うぅーん……まずくね?」
なんか面白いのないかなーとチャンネルを変えていると、ふと気になるニュースをやっているのが目に付いた。
「ポーションの存在もろバレじゃん」
ニュースの内容はダンジョン内で怪我や病気、さらには寿命を伸ばす薬が見つかった、というものであった。
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