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「180話」
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クロをひょいと抱きかかえ、Dパッドをクロと一緒にのぞき込む。
「……えっと何々……商品開発のアドバイザーになって欲しい……え?まじ?」
まさかの猫をアドバイザーに採用したいと言う内容だった。
……前回の打ち合わせの時に何かぶつぶつ言ってたのはこれか。本気だろうか?
「週に一度ちゅーるの味見……あとは他の猫の通訳をお願いしたいとな。拘束時間は2時間ぐらい、都合の合わないときは休んでOK、報酬は年間……猫に5000万てすごいな。以前の中村が聞いたら泣きそう」
週に一度の短時間勤務でこの報酬……俺たちがダンジョンに潜っているあたりも考えているし、こりゃまじだね。
そのうちもっと増えるかも知れないけど、今のところ人と意思の疎通が可能なのはクロだけだ、メーカーさんとしては縁も出来たし、今のうちから協力関係を作っておきたいって感じなのかな。
「あとは可能であればCM撮影へのご協力……報酬は別途だす。さらには売上額増加によりボーナスも支給……とな」
クロがCMデビューしちゃうっ!
やべえ、どんなCMなるんだろ。
人の言葉わかるんだから、どんなCMだって撮れちゃうよな。
……ふと、普段の映像でもCMなるんじゃないかな、と思った。
自分で棚開けてちゅーる食べちゃうところとか、飼い主におすそ分けするところとか。
うん、良いぞ。
俺的にはクロがCMでるのは問題ないし、あとはアドバイザーの件も問題ない。
あとはクロがどうしたいかだ。
「クロはどうしたい?受けたいなら俺も手伝うよ」
俺がそうクロに声をかけると、クロは上をくりっと向いて、うにゃんと鳴く。
「ん、よしよし」
クロとしてもやってみたかったらしい。
よしよしと頭を撫で……ついでに喉も撫で……。
「……それじゃメーカーさんにメール返信しちゃおっか」
このままいくとクロが寝落ちしそうだったので、途中で手を止めメールの返信を促す。
返事は早い方が良いだろうしね。
しかし……ほんと今更だけどメール打てる猫って凄いよな。
人が何言ってるかもわかるし、そりゃメーカーさんが目を付けますわって話だ。
ま、進展を楽しみに待つことにしよう。
メーカーさんからの反応もすぐ来るだろうしね。
そんな事があった数日後。
メーカーさんとメールでちょいちょいやり取りする機会が増えたけれど、基本的にやることは変わらない。
今日も俺とクロはダンジョンに潜り、シーサーペントを狩り続けていた。
狩り事態は順調で、もう1000体は狩っている……ただカードはまだ出ていない。
「……ふと思ったけどさ、こんだけでかいとカード出ても見逃しそうで怖いよね」
シーサーペントはかなりの巨体で、しかも水場で戦う関係上どうしてもカードを見落としてしまいそうで怖いんだよね。
もしかすると凍ってない部分から水中に落ちる可能性だってあるし。
戦いにくいし、そういった不安もあるしで水場フィールドは出来れば早めに抜け出してしまいところだ。
……まあ、カードでないと先に進めないんですけどね。
「やっと一枚でたけれど、2000は狩ったもんなあ……まじで見逃してそうで怖いわ」
んで、さらに数日経ってやっとこさ1枚カードをゲットすることが出来た。
狩った数的に運が悪い方だったって事だろう。見逃してたら……泣くしかない。
アマツに頼んで自動でドロップ回収してくれる何か実装して貰おうかな……それかドロップしたと分かる何か……音とか、エフェクトとか。
同じように考えている人は他にも居そうだし、実装される可能性は高い。
今度話してみようと思う。
ま、それはさておきまずはカードの効果を確認しよう。
なんとなーく予想はつくんだけどね。
「ええと……液体操作か。水流かと思ったけど、まあ大体予想通りだね」
これがあればシーサーペントと同じように、水を攻撃や防御に使えるようになるはずだ。
水があるフィールドならかなり強いだろうね。
水がない場合はー……氷礫と火球で水作れたりしないかな?爆発しそうで怖いけど、試してみる価値はありそう。
カードをセットする場所は体……あまりセットする部位が被ると、枚数制限に引っかかるから困るんだよなー。
次は体以外だと助かるね。
さって、セットしたら実際試しに使ってみよーっと。
って、訳でえ意気揚々と22階に来たんですけどお。
「水面凍ってて使えなーいー!」
凍った水は操作できんのです。
ちくせう。
「がっでむ」
いくら悪態付こうが使えないものは使えない。
しかし深い階層で手に入るカードってことは絶対強力なのは間違いない訳で……と、なると氷童カードを外して使うしかないか。
「水が冷たい……」
靴脱いだった。
カード外しに戻るの面倒だったん。
「攻撃防御共に使える……強い。それに水上、水中と移動出来るのいいな。……でも氷童より良さそうだなあ、併用出来たら最高だったけど」
試した感じはかなーり強いってことが分かった。
盾と障壁と併用すれば、シーサーペントのブレスも普通に防げるし、体当たりなんかも一撃は耐える。
てか、防御すると相手に雷でダメージ入るのがいいね。雷属性付与と相性が良すぎる。
もちろん攻撃に使えば雷が乗るので、これもかなり強力な攻撃手段となるだろう。
あと、水上を滑るように移動できるのが凄く良い。いざとなれば水中を高速で移動なんかも出来てしまう。
欠点を上げるとすれば全身ずぶ濡れになるぐらい……まあ、それも後で操作すればすぐに服は乾くから欠点という程でもないか。
クロも試しに使ったら、問題なく使えていたし、こりゃどちらかしか使えないのであれば、氷童よりシーサーペントカードを使うのが良さそうだ。氷童を使うとしたらー……めちゃくちゃ熱いフィールドとか?そっちだと地面を冷やしてくれるので良い感じになりそうな気がする。
てか、水面を滑るクロの姿がシュールすぎて思わず笑ってしまいそうだった。
ぎりぎり踏み止まった俺、偉い。
「どんなフィールドかで決める感じかなー。シーサーペント狩るのも楽になったし、何枚か確保しとこっか」
シーサーペントを狩るのも、氷童カードを使った時より楽になったので、がんがん狩っていこうと思う。
てかアマツよ。シーサーペントを楽に狩るのにシーサーペントカードが必要ってのはどうかと思うのです。前にもあったなこんなことっ!
まあ、ほかのカード使って狩れない訳じゃないからいいけどさー。
「……えっと何々……商品開発のアドバイザーになって欲しい……え?まじ?」
まさかの猫をアドバイザーに採用したいと言う内容だった。
……前回の打ち合わせの時に何かぶつぶつ言ってたのはこれか。本気だろうか?
「週に一度ちゅーるの味見……あとは他の猫の通訳をお願いしたいとな。拘束時間は2時間ぐらい、都合の合わないときは休んでOK、報酬は年間……猫に5000万てすごいな。以前の中村が聞いたら泣きそう」
週に一度の短時間勤務でこの報酬……俺たちがダンジョンに潜っているあたりも考えているし、こりゃまじだね。
そのうちもっと増えるかも知れないけど、今のところ人と意思の疎通が可能なのはクロだけだ、メーカーさんとしては縁も出来たし、今のうちから協力関係を作っておきたいって感じなのかな。
「あとは可能であればCM撮影へのご協力……報酬は別途だす。さらには売上額増加によりボーナスも支給……とな」
クロがCMデビューしちゃうっ!
やべえ、どんなCMなるんだろ。
人の言葉わかるんだから、どんなCMだって撮れちゃうよな。
……ふと、普段の映像でもCMなるんじゃないかな、と思った。
自分で棚開けてちゅーる食べちゃうところとか、飼い主におすそ分けするところとか。
うん、良いぞ。
俺的にはクロがCMでるのは問題ないし、あとはアドバイザーの件も問題ない。
あとはクロがどうしたいかだ。
「クロはどうしたい?受けたいなら俺も手伝うよ」
俺がそうクロに声をかけると、クロは上をくりっと向いて、うにゃんと鳴く。
「ん、よしよし」
クロとしてもやってみたかったらしい。
よしよしと頭を撫で……ついでに喉も撫で……。
「……それじゃメーカーさんにメール返信しちゃおっか」
このままいくとクロが寝落ちしそうだったので、途中で手を止めメールの返信を促す。
返事は早い方が良いだろうしね。
しかし……ほんと今更だけどメール打てる猫って凄いよな。
人が何言ってるかもわかるし、そりゃメーカーさんが目を付けますわって話だ。
ま、進展を楽しみに待つことにしよう。
メーカーさんからの反応もすぐ来るだろうしね。
そんな事があった数日後。
メーカーさんとメールでちょいちょいやり取りする機会が増えたけれど、基本的にやることは変わらない。
今日も俺とクロはダンジョンに潜り、シーサーペントを狩り続けていた。
狩り事態は順調で、もう1000体は狩っている……ただカードはまだ出ていない。
「……ふと思ったけどさ、こんだけでかいとカード出ても見逃しそうで怖いよね」
シーサーペントはかなりの巨体で、しかも水場で戦う関係上どうしてもカードを見落としてしまいそうで怖いんだよね。
もしかすると凍ってない部分から水中に落ちる可能性だってあるし。
戦いにくいし、そういった不安もあるしで水場フィールドは出来れば早めに抜け出してしまいところだ。
……まあ、カードでないと先に進めないんですけどね。
「やっと一枚でたけれど、2000は狩ったもんなあ……まじで見逃してそうで怖いわ」
んで、さらに数日経ってやっとこさ1枚カードをゲットすることが出来た。
狩った数的に運が悪い方だったって事だろう。見逃してたら……泣くしかない。
アマツに頼んで自動でドロップ回収してくれる何か実装して貰おうかな……それかドロップしたと分かる何か……音とか、エフェクトとか。
同じように考えている人は他にも居そうだし、実装される可能性は高い。
今度話してみようと思う。
ま、それはさておきまずはカードの効果を確認しよう。
なんとなーく予想はつくんだけどね。
「ええと……液体操作か。水流かと思ったけど、まあ大体予想通りだね」
これがあればシーサーペントと同じように、水を攻撃や防御に使えるようになるはずだ。
水があるフィールドならかなり強いだろうね。
水がない場合はー……氷礫と火球で水作れたりしないかな?爆発しそうで怖いけど、試してみる価値はありそう。
カードをセットする場所は体……あまりセットする部位が被ると、枚数制限に引っかかるから困るんだよなー。
次は体以外だと助かるね。
さって、セットしたら実際試しに使ってみよーっと。
って、訳でえ意気揚々と22階に来たんですけどお。
「水面凍ってて使えなーいー!」
凍った水は操作できんのです。
ちくせう。
「がっでむ」
いくら悪態付こうが使えないものは使えない。
しかし深い階層で手に入るカードってことは絶対強力なのは間違いない訳で……と、なると氷童カードを外して使うしかないか。
「水が冷たい……」
靴脱いだった。
カード外しに戻るの面倒だったん。
「攻撃防御共に使える……強い。それに水上、水中と移動出来るのいいな。……でも氷童より良さそうだなあ、併用出来たら最高だったけど」
試した感じはかなーり強いってことが分かった。
盾と障壁と併用すれば、シーサーペントのブレスも普通に防げるし、体当たりなんかも一撃は耐える。
てか、防御すると相手に雷でダメージ入るのがいいね。雷属性付与と相性が良すぎる。
もちろん攻撃に使えば雷が乗るので、これもかなり強力な攻撃手段となるだろう。
あと、水上を滑るように移動できるのが凄く良い。いざとなれば水中を高速で移動なんかも出来てしまう。
欠点を上げるとすれば全身ずぶ濡れになるぐらい……まあ、それも後で操作すればすぐに服は乾くから欠点という程でもないか。
クロも試しに使ったら、問題なく使えていたし、こりゃどちらかしか使えないのであれば、氷童よりシーサーペントカードを使うのが良さそうだ。氷童を使うとしたらー……めちゃくちゃ熱いフィールドとか?そっちだと地面を冷やしてくれるので良い感じになりそうな気がする。
てか、水面を滑るクロの姿がシュールすぎて思わず笑ってしまいそうだった。
ぎりぎり踏み止まった俺、偉い。
「どんなフィールドかで決める感じかなー。シーサーペント狩るのも楽になったし、何枚か確保しとこっか」
シーサーペントを狩るのも、氷童カードを使った時より楽になったので、がんがん狩っていこうと思う。
てかアマツよ。シーサーペントを楽に狩るのにシーサーペントカードが必要ってのはどうかと思うのです。前にもあったなこんなことっ!
まあ、ほかのカード使って狩れない訳じゃないからいいけどさー。
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