240 / 304
「240話」
しおりを挟む
とまあ、色々あった翌日。
俺たちは無事、空港へと降り立っていた。
道中は特に何もなかったよ。
ドラゴンに襲われるとか、乗ってた飛行機が落ちるとか、ハイジャックとかそんなのは起きなかった。
ダンジョンの外にモンスターはいないし、飛行機も俺が操縦している訳じゃないし、ハイジャックとか自衛隊関係の人しかおらんし、起こる訳もないわな。
「それじゃ、みなさんお気をつけてー」
「そっちもな」
駅でみんなとは別れた。
しばらく日本を離れていたし、みんな自宅に戻るんだそうな。
北上さんもダンジョンの個室ではなく、一度実家に戻るそうだ。なんかニマニマしていたけど何かあったんかな。
ま、俺たちも帰るとしますか。
ちょっと中村からの連絡が再び途絶えているのが気になるけど……いちおう帰ったぞーとメッセージはいれておこう。
「久しぶりの我が家だねー?」
クロを先頭に歩きながら、そう声を掛ける。
すると『にゃっにゃっ』と期限良さそうな答えが返ってきた。
やはりクロも長い期間、自宅を離れると我が家が恋しくなるものなのだろう。
もちろん、俺もです。
と、クロの後をついて夜道を歩いていると……ふと、クロがその歩みを止める。
視線の先にあるのは我が家であるが……。
「なんか電気ついてるねー?」
電気がついてるんだなこれが。
中村がつけっぱで帰った? まあ、生首が勝手につけた線が濃厚だと思うけど。
あとはー。
「まさか中村のやつまだ捕まってんのか?」
まだ中村が生首とゲームしている可能性がちょっとある。
今日は日曜だしね。休日を生首に潰されるとか……お土産いっぱい用意してよかった。
あとで労ってやらねば。
「中村おるんかー?」
玄関をあけ、中に入ると……靴あるな。
居間からはゲームの音がするし、こりゃ確定かな。
……ただ、声を掛けたのに反応がないのが気になる。
うーん……?
何かが気になる。
俺はそっと、今に入り中を覗き込む。
「……中村!?」
その直後、俺の目に飛び込んできたのは変わり果てたの中村の姿であった。
「二徹とかするからだよ。別にこんなやつに付き合わなくても良いのに」
「こんなやつとはなんだい、こんなやつとは」
額に冷えピ〇つけてまでやるとかどういうことなの。
よくみたら、飲んでるドリンクあれだし、カフェインたっぷりでいっぱい飲んだらヤバい奴。
生首は何故か元気そうだけどな。
目をギラギラさせてさっきから文句言いながら、視線は画面に釘付けだ。
てか、髪の毛でコントローラー操作するとか器用だなこいつ。
「いや、まあ……そうなんだけどさ」
俺の言葉に中村はすっと視線をそらし、口ごもる。
そしてチラチラと生首のほうへと視線を向けている。
……これはまさか?
「……いいか中村」
中村のその様子をみてひどく嫌な予感のした俺は、両手で中村の肩をつかみ、真面目な顔でそう切り出した。
「あん?」
「いくら女っけ無いからって、生首を相手にするのは人としてどうかと思うぞ」
顔だけみりゃ美人だけどさ、節操なさすぎない?
一応友人としては止めなければならんだろう。
それを聞いた中村は思いっきり顔をしかめる。あれ?
「なんでそうなる!? ちげえよ! 俺だって選ぶ権利はあんぞこら!??」
「ほんと失礼だな、君たちは」
俺の勘違いだったらしい。
中村をなだめて話を聞いてみると、単にご飯もなく一人で留守番しているのを可哀そうに思った……とのことだ。
こいつ妙なとこで優しかったりするよな。
……まあ、ご飯については俺もちょっと反省はしている。
一応飯を食うかぐらいは聞いておくべきだった。
さて、とりあえず誤解であることは分かったし……生首に聞きたいことがあったんだよな。
中村も落ち着いたし、今なら聞けるだろう。
「……それで、どのゲームを参考にするつもり?」
「そうだねえ……これは絶対かな。あとはこいつとこいつ」
気になっていたのは、この生首がどのゲームを選ぶかだ。
難易度インフェルノなゲームとか選ばれたらたまったもんじゃない。
俺が行かなければ済むってだけじゃなくて、ダンジョンへのイメージとかそのへんに影響でそう。つまり風評被害。
「それ、あんま難易度高いと人集まらんぞ? アマツさんが作ったダンジョンだって、痛みとか殺すのに耐えきれずに脱落者続出してるってーのに」
なんでその辺り気にしているかというとだ。
アマツのダンジョンですら耐えきれない人が続出しているのだ。
それはニュースでもちょいちょいやっていて、ダンジョンはかなり厳しい場所だという認識が広まりつつある。もっともそれ以上にメリットがあるから、相変わらず参加したい人は大勢いるようだけどね。
そこに難易度インフェルノなダンジョンぶちこまれちゃ困るのだ。
そんな俺の話を聞いた生首は……『ふふん』と鼻で笑うと話はじめる。
ひっぱたくぞこんにゃろー。
「もちろん考慮するとも。仮に痛みがなかったらどうだい? それに倒した敵も消えてアイテムだけになるとしたら?」
「まんまゲームだなそれ」
「それなら……下手すりゃ、いや下手しなくてもそっちに人流れるな」
生首の話を聞いた中村がいったように、それはもうゲームと変わらない気がする。
ただ画面上ではなくて実際に自分が動く点は違うけど……これは、別の意味でまずいんじゃなかろうか。アマツ泣いちゃうぞ。こいつ確か以前「あいつが悔しがる姿をみたいからねえ」みたいなこといってたよな?
鉈でかち割っておくかな? なんて考えたのが通じたのだろうか、生首は少し眉をひそめ、言葉を続けた。
「バランスはとるよ?」
ひどいバランスになりそうだな、おい。
「得られるものは質を落とすし、数も減らす。温い代わりにリターンも少ないダンジョンにするのさ。ようは脱落者の受け入れ先にするつもりなんだ」
「……え? なんかまともなこと言ってる?」
おかしいな、こいつイースだよな??
なんて思った瞬間、器用にも生首が飛び掛かってきた。
「そぉいっ」
「扱いのひどさよ」
本体ならいざ知らず、今のこいつはただの生首だ。
あっさりと空中で鷲掴みにして、掛け声と共にボーリングの球よろしく転がしてやった。
丸いからよく転がるぜっ。
俺たちは無事、空港へと降り立っていた。
道中は特に何もなかったよ。
ドラゴンに襲われるとか、乗ってた飛行機が落ちるとか、ハイジャックとかそんなのは起きなかった。
ダンジョンの外にモンスターはいないし、飛行機も俺が操縦している訳じゃないし、ハイジャックとか自衛隊関係の人しかおらんし、起こる訳もないわな。
「それじゃ、みなさんお気をつけてー」
「そっちもな」
駅でみんなとは別れた。
しばらく日本を離れていたし、みんな自宅に戻るんだそうな。
北上さんもダンジョンの個室ではなく、一度実家に戻るそうだ。なんかニマニマしていたけど何かあったんかな。
ま、俺たちも帰るとしますか。
ちょっと中村からの連絡が再び途絶えているのが気になるけど……いちおう帰ったぞーとメッセージはいれておこう。
「久しぶりの我が家だねー?」
クロを先頭に歩きながら、そう声を掛ける。
すると『にゃっにゃっ』と期限良さそうな答えが返ってきた。
やはりクロも長い期間、自宅を離れると我が家が恋しくなるものなのだろう。
もちろん、俺もです。
と、クロの後をついて夜道を歩いていると……ふと、クロがその歩みを止める。
視線の先にあるのは我が家であるが……。
「なんか電気ついてるねー?」
電気がついてるんだなこれが。
中村がつけっぱで帰った? まあ、生首が勝手につけた線が濃厚だと思うけど。
あとはー。
「まさか中村のやつまだ捕まってんのか?」
まだ中村が生首とゲームしている可能性がちょっとある。
今日は日曜だしね。休日を生首に潰されるとか……お土産いっぱい用意してよかった。
あとで労ってやらねば。
「中村おるんかー?」
玄関をあけ、中に入ると……靴あるな。
居間からはゲームの音がするし、こりゃ確定かな。
……ただ、声を掛けたのに反応がないのが気になる。
うーん……?
何かが気になる。
俺はそっと、今に入り中を覗き込む。
「……中村!?」
その直後、俺の目に飛び込んできたのは変わり果てたの中村の姿であった。
「二徹とかするからだよ。別にこんなやつに付き合わなくても良いのに」
「こんなやつとはなんだい、こんなやつとは」
額に冷えピ〇つけてまでやるとかどういうことなの。
よくみたら、飲んでるドリンクあれだし、カフェインたっぷりでいっぱい飲んだらヤバい奴。
生首は何故か元気そうだけどな。
目をギラギラさせてさっきから文句言いながら、視線は画面に釘付けだ。
てか、髪の毛でコントローラー操作するとか器用だなこいつ。
「いや、まあ……そうなんだけどさ」
俺の言葉に中村はすっと視線をそらし、口ごもる。
そしてチラチラと生首のほうへと視線を向けている。
……これはまさか?
「……いいか中村」
中村のその様子をみてひどく嫌な予感のした俺は、両手で中村の肩をつかみ、真面目な顔でそう切り出した。
「あん?」
「いくら女っけ無いからって、生首を相手にするのは人としてどうかと思うぞ」
顔だけみりゃ美人だけどさ、節操なさすぎない?
一応友人としては止めなければならんだろう。
それを聞いた中村は思いっきり顔をしかめる。あれ?
「なんでそうなる!? ちげえよ! 俺だって選ぶ権利はあんぞこら!??」
「ほんと失礼だな、君たちは」
俺の勘違いだったらしい。
中村をなだめて話を聞いてみると、単にご飯もなく一人で留守番しているのを可哀そうに思った……とのことだ。
こいつ妙なとこで優しかったりするよな。
……まあ、ご飯については俺もちょっと反省はしている。
一応飯を食うかぐらいは聞いておくべきだった。
さて、とりあえず誤解であることは分かったし……生首に聞きたいことがあったんだよな。
中村も落ち着いたし、今なら聞けるだろう。
「……それで、どのゲームを参考にするつもり?」
「そうだねえ……これは絶対かな。あとはこいつとこいつ」
気になっていたのは、この生首がどのゲームを選ぶかだ。
難易度インフェルノなゲームとか選ばれたらたまったもんじゃない。
俺が行かなければ済むってだけじゃなくて、ダンジョンへのイメージとかそのへんに影響でそう。つまり風評被害。
「それ、あんま難易度高いと人集まらんぞ? アマツさんが作ったダンジョンだって、痛みとか殺すのに耐えきれずに脱落者続出してるってーのに」
なんでその辺り気にしているかというとだ。
アマツのダンジョンですら耐えきれない人が続出しているのだ。
それはニュースでもちょいちょいやっていて、ダンジョンはかなり厳しい場所だという認識が広まりつつある。もっともそれ以上にメリットがあるから、相変わらず参加したい人は大勢いるようだけどね。
そこに難易度インフェルノなダンジョンぶちこまれちゃ困るのだ。
そんな俺の話を聞いた生首は……『ふふん』と鼻で笑うと話はじめる。
ひっぱたくぞこんにゃろー。
「もちろん考慮するとも。仮に痛みがなかったらどうだい? それに倒した敵も消えてアイテムだけになるとしたら?」
「まんまゲームだなそれ」
「それなら……下手すりゃ、いや下手しなくてもそっちに人流れるな」
生首の話を聞いた中村がいったように、それはもうゲームと変わらない気がする。
ただ画面上ではなくて実際に自分が動く点は違うけど……これは、別の意味でまずいんじゃなかろうか。アマツ泣いちゃうぞ。こいつ確か以前「あいつが悔しがる姿をみたいからねえ」みたいなこといってたよな?
鉈でかち割っておくかな? なんて考えたのが通じたのだろうか、生首は少し眉をひそめ、言葉を続けた。
「バランスはとるよ?」
ひどいバランスになりそうだな、おい。
「得られるものは質を落とすし、数も減らす。温い代わりにリターンも少ないダンジョンにするのさ。ようは脱落者の受け入れ先にするつもりなんだ」
「……え? なんかまともなこと言ってる?」
おかしいな、こいつイースだよな??
なんて思った瞬間、器用にも生首が飛び掛かってきた。
「そぉいっ」
「扱いのひどさよ」
本体ならいざ知らず、今のこいつはただの生首だ。
あっさりと空中で鷲掴みにして、掛け声と共にボーリングの球よろしく転がしてやった。
丸いからよく転がるぜっ。
3
あなたにおすすめの小説
異世界から日本に帰ってきたら魔法学院に入学 パーティーメンバーが順調に強くなっていくのは嬉しいんだが、妹の暴走だけがどうにも止まらない!
枕崎 削節
ファンタジー
〔小説家になろうローファンタジーランキング日間ベストテン入り作品〕
タイトルを変更しました。旧タイトル【異世界から帰ったらなぜか魔法学院に入学。この際遠慮なく能力を発揮したろ】
3年間の異世界生活を経て日本に戻ってきた楢崎聡史と桜の兄妹。二人は生活の一部分に組み込まれてしまった冒険が忘れられなくてここ数年日本にも発生したダンジョンアタックを目論むが、年齢制限に壁に撥ね返されて入場を断られてしまう。ガックリと項垂れる二人に救いの手を差し伸べたのは魔法学院の学院長と名乗る人物。喜び勇んで入学したはいいものの、この学院長はとにかく無茶振りが過ぎる。異世界でも経験したことがないとんでもないミッションに次々と駆り出される兄妹。さらに二人を取り巻く周囲にも奇妙な縁で繋がった生徒がどんどん現れては学院での日常と冒険という非日常が繰り返されていく。大勢の学院生との交流の中ではぐくまれていく人間模様とバトルアクションをどうぞお楽しみください!
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
現実世界にダンジョンが出現したのでフライングして最強に!
おとうふ
ファンタジー
2026年、突如として世界中にダンジョンが出現した。
ダンジョン内は無尽蔵にモンスターが湧き出し、それを倒すことでレベルが上がり、ステータスが上昇するという不思議空間だった。
過去の些細な事件のトラウマを克服できないまま、不登校の引きこもりになっていた中学2年生の橘冬夜は、好奇心から自宅近くに出現したダンジョンに真っ先に足を踏み入れた。
ダンジョンとは何なのか。なぜ出現したのか。その先に何があるのか。
世界が大混乱に陥る中、何もわからないままに、冬夜はこっそりとダンジョン探索にのめり込んでいく。
やがて来る厄災の日、そんな冬夜の好奇心が多くの人の命を救うことになるのだが、それはまだ誰も知らぬことだった。
至らぬところも多いと思いますが、よろしくお願いします!
隣に住んでいる後輩の『彼女』面がガチすぎて、オレの知ってるラブコメとはかなり違う気がする
夕姫
青春
【『白石夏帆』こいつには何を言っても無駄なようだ……】
主人公の神原秋人は、高校二年生。特別なことなど何もない、静かな一人暮らしを愛する少年だった。東京の私立高校に通い、誰とも深く関わらずただ平凡に過ごす日々。
そんな彼の日常は、ある春の日、突如現れた隣人によって塗り替えられる。後輩の白石夏帆。そしてとんでもないことを言い出したのだ。
「え?私たち、付き合ってますよね?」
なぜ?どうして?全く身に覚えのない主張に秋人は混乱し激しく否定する。だが、夏帆はまるで聞いていないかのように、秋人に猛烈に迫ってくる。何を言っても、どんな態度をとっても、その鋼のような意思は揺るがない。
「付き合っている」という謎の確信を持つ夏帆と、彼女に振り回されながらも憎めない(?)と思ってしまう秋人。これは、一人の後輩による一方的な「好き」が、平凡な先輩の日常を侵略する、予測不能な押しかけラブコメディ。
底辺動画主、配信を切り忘れてスライムを育成していたらバズった
椎名 富比路
ファンタジー
ダンジョンが世界じゅうに存在する世界。ダンジョン配信業が世間でさかんに行われている。
底辺冒険者であり配信者のツヨシは、あるとき弱っていたスライムを持ち帰る。
ワラビと名付けられたスライムは、元気に成長した。
だがツヨシは、うっかり配信を切り忘れて眠りについてしまう。
翌朝目覚めると、めっちゃバズっていた。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる