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はじまり

メリーメリー

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「ひどいなー、ひどい夜だ。」



3時間前



「ねえ?なんで殴ったの?」

〇〇は目の前にいる男を見下ろしてる。
怒りと背徳感、恐怖で震える個体が見える悦びが少々。


驚かす気も怖がらせる気もなかった。
只好きな人を知りたかった、欲しかったのはそれだけ。


突然の事に男が立ち上がり何か叫ぼうとしたが、何を言おうとしたのかは解らない。

鈍い音がした。

痣が目立つ細腕が振り下ろした何かが見えたと同時に、音といっしょに男は静かになった。
小さな部屋に荒い息が響き、数秒後

震えて声を出さずうずくまり泣く女の子を〇〇は抱き締めていた。
「大丈夫、もう大丈夫」
と何度も呟いて、ただただ、泣き止むまで。
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