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素早い対処
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「…という感じでした。
我々が傍に居れば良かったのですが、諸外国の方々が迷わぬよう、また明日の準備などやる事があり、私もエトも目を離してしまいました。あとは部屋へ戻るだけでございました故…。
フローチェ様、ダーフィット様とフェリクス様をお守り出来ず申し訳ありませんでした!!」
「本当に…申し訳ありません…。」
辛い事を思い出し話し出すのに時間が掛かったロドルフから事の顛末を聞くフローチェに、ロドルフとエトは頭を腰の部分から直角に下げた。
「そんな…!頭を上げて?ロドルフ、エトも。
あなた達が悪いわけではないもの。」
フローチェはそういってロドルフとエトの腕に手をやり、頭を上げさせる。二人共、涙を流しながらも顔を上げる。
「フローチェ様…!」
「フローチェ様…」
「過ぎた事は仕方ないわ。それよりもこれからの事をどうすべきか考えなくては。だって、明日はお兄様の結婚式でしたでしょう?来て下さったお客様になんて説明すればいいのか、それに…あ!アレイダ様は?」
フローチェは、義理の姉となるアレイダが気になって口にする。ヒリスもだったが、誰もアレイダの事に触れていないのが気になったのだ。
「それが…私がここへ戻って来た時には、姿はありませんでした。私共の優先順位は、ダーフィット様とフェリクス様亡き今、アレイダ様は低いものでありますし捜してもおりませんでした。」
「私もです。
先ほどからお見かけしてませんしきっとニコラース様が捜しておられるかもしれません。」
「…そう。」
フローチェは、悲しいがそういうものなのかと思った。自分たちは王族であり、アレイダも父親が国の重役であるから身分は高いが、それでも国王と王太子がここに居る為に優先順位と言われれば自分は異を唱えられなかった。
と同時に、モーゼスは先ほど、アレイダを連れて行くと言っていた事を思い出し、捜した方がいいのではないかと考える。
「アレイダ様を捜して欲しいの。モーゼス様は、アレイダ様を連れて行くと言っていたわ。」
「そうですか…けれど私は……いえ、分かりました!私はダーフィット様に仕える身!そのダーフィット様が大切に想われているフローチェ様に言われたとあれば、動くしかありませんな。」
ロドルフも今まで仕えていたダーフィットがこうなってしまい、なぜ自分が離れてしまったのだと後悔し、今はダーフィットの傍から離れたくなかったのだ。だが、尊敬し陶酔していたダーフィットの大切な娘であるフローチェに言われたので、身を削る思いで動こうとする。
が。
遠くから、たくさんの人が駆けてくる足音がし、出入り口から先ほど出て行った騎士達が紐に繋がれたモーゼスとディーデとその手下だろう数人を連れて戻って来た。
そしてその後ろでは、騒いでいる女の人の声が聞こえた。触らないで、だの、一人で歩けるわ、だのと言っている。女の人もモーゼスとディーデの傍まで連れて来られた。それは、アレイダであった。
「連れて参りました!」
フローチェ達がいる中央へと近づくと、モーゼスとディーディーデを無理矢理跪かせ、アレイダもそこに立つようにと言うとエフモントがそのように高らかと述べた。手下だろう数人は、元よりすぐに騎士達の言う事を聞くようで手荒にされてはいなかった。
「え!?フェリクス!?」
「いや、まさか!」
「…そんな…!!」
頭と口元に布を巻いたフローチェを見た三人は驚愕の表情を浮かべる。が、フローチェがなんと答えようかと間を開けた次の瞬間。
「いいえ、違うわ!びっくりさせないでよ!あなた、フローチェね?そうでしよ?」
と、アレイダの少し嘲りを含んだ声がし、一歩前に進み出ようとする。
アレイダは意外にも生前フェリクスの事を穴が開くほど見ていた。見目麗しいフェリクスと美しい自分が並ぶのは、それはとても素晴らしい理想の恋人達であろうと考えていたのだ。その為、フローチェのたたずまいには、アレイダは違和感を感じさせてしまっていた。侍従であるエトがフローチェの近くにいたのも身長差があった為に違和感を感じさせてしまったのだ。
「何を申すか!口を開くな!」
アレイダの近くにいた近衛騎士の一人が持っていた槍を、前に進みそうになったアレイダへと向け制止すると、そちらの騎士に向かって睨みながらアレイダが更に叫んだ。
「ちょっと、止めてったら!
ねぇ、フローチェ、止めさせてくれる?この国はもう、モーゼスのものになるんだから。」
「なにを馬鹿げた事を…!」
フローチェの近くで聞いていたロドルフが言った。
「アレイダ様。何故、彼らと共に現れたのです?」
先ほどまで項垂れていたエトも、アレイダ達の方に進みながらそのように指摘する。フローチェが見やると、目には光が宿っているように思い、それを見て少しだけ安堵する。
(先ほどまで力なく項垂れ涙を流していたのに…立ち直ってくれてよかった。私が下手に話すより、彼らに任せておいた方がいいわよね。アレイダ様には早々に正体がばれてしまったもの。)
自分がフローチェだと皆に知れ渡ってしまっては、皆の志気が下がるといけないと思ったのと、元来あまり人前に出ていなかったフローチェだったので、この場は口を挟まないでおこうと思った。しかし、やはり不安になり、布の下のネックレスがある辺りに手を当てていた。
「あら、エト。そんな怖い顔私に向けないでちょうだい!フェリクスがいないからってそんな強気になって!
ま、でもこれでこの国は終わりよ!だって、現在の国王も次期国王となるフェリクスもいなくなってしまったんだものね!跡継ぎがいないって事は、国が潰れたって事でしょ?あ、でもモーゼスはここに居座るからね。だから、テルウェィデの湖は私達のものよ。」
「…よくもまあこの状況でそんな事言えますね。エフモント騎士団長、状況説明を。」
「やっと動けるようになったか、エトよ!
はい。捜して回っていたところ、謁見室の玉座に恐れ多くも、座っておられたモーゼス王…いえ、モーゼスと、その傍にいたディーデを捕縛した次第です。
アレイダ様も、何故かこの二人と親しげに謁見室におられました故、連れて参った次第です。アレイダ様は女性でありますし、王太子妃となられるご予定の方。それでも何故そこにいたのか不明でありましたからアレイダ様はお連れした次第です。」
「なるほど…アレイダ様何故そこにおられたのですか?」
「ふん!何故って…私の勝手でしょ!?」
「アレイダ様…まさかそれが本性ですか。フェリクス様がおられる間はそのような口調、私聞いた事がありませんでしたよ。」
エトは大袈裟にため息を大きく吐き出しながらそう言う。しかし、エトは元々、アレイダを怪しいと思い疑っていた。だがフェリクスがいる場面ではなかなかに猫を被りか弱い女性を演じ、王太子妃になる為に努力している姿を周りには見せていたし、フェリクスもアレイダを王太子妃にさせようと思っていたので、渋々認めていたようなものだった。
フェリクスがいなくなってしまった今だからボロが出たのかと、エトは思う。
「はぁ!?うっさいわね!どうでもいいでしょ?
あー面倒だわ。モーゼス、早く宣言してちょうだい!そうすれば、あんたがこの国も統べる事が出来るのでしょ?」
アレイダは横で跪かせられているモーゼスへと顔を向けて言う。
「うるせえなぁ、アレイダは。さっきからなんでお前はそんなに偉そうなんだよ?オレサマ、ネイヘーメン国の国王だぜ?お前より身分は上なんだぞ?
仕方ねぇだろ、まだ他国の国王やら要人達は寝てるだろうし、起きて集まってきたらオレサマが宣言するって算段だったろうが!」
「そうだけど、ここの近衛騎士達が動いても自分がいるから大丈夫って言ってたじゃない!」
「こんなにいるとは思わなくてよ、仕方ねぇだろ!?」
「先ほどから二人は親しげに見えますが、そんなに仲がよろしかったですか?」
エトが意味ありげにそう問う。
「そう?普通でしょ?」
アレイダはエトを睨んでそう言った。
(確かに…アレイダ様、なんであんな話し方されてるのかしら。それとも、外交をやられていれば、あんな風に親しい話し方になるもの?)
フローチェは公式の外交をしてこなかった為、一般的にはこうなのだろうか、と首を傾げる。
「いや、普通では無いだろうな。」
と、そこへ間に割って入って来る人物が三人いた。口を開いた一人はとても背が高くて目鼻立ちが整っている人物で、その隣には苦虫をかみつぶしたような顔をしたニコラースと、後ろにもう一人部屋へと入って来た。
我々が傍に居れば良かったのですが、諸外国の方々が迷わぬよう、また明日の準備などやる事があり、私もエトも目を離してしまいました。あとは部屋へ戻るだけでございました故…。
フローチェ様、ダーフィット様とフェリクス様をお守り出来ず申し訳ありませんでした!!」
「本当に…申し訳ありません…。」
辛い事を思い出し話し出すのに時間が掛かったロドルフから事の顛末を聞くフローチェに、ロドルフとエトは頭を腰の部分から直角に下げた。
「そんな…!頭を上げて?ロドルフ、エトも。
あなた達が悪いわけではないもの。」
フローチェはそういってロドルフとエトの腕に手をやり、頭を上げさせる。二人共、涙を流しながらも顔を上げる。
「フローチェ様…!」
「フローチェ様…」
「過ぎた事は仕方ないわ。それよりもこれからの事をどうすべきか考えなくては。だって、明日はお兄様の結婚式でしたでしょう?来て下さったお客様になんて説明すればいいのか、それに…あ!アレイダ様は?」
フローチェは、義理の姉となるアレイダが気になって口にする。ヒリスもだったが、誰もアレイダの事に触れていないのが気になったのだ。
「それが…私がここへ戻って来た時には、姿はありませんでした。私共の優先順位は、ダーフィット様とフェリクス様亡き今、アレイダ様は低いものでありますし捜してもおりませんでした。」
「私もです。
先ほどからお見かけしてませんしきっとニコラース様が捜しておられるかもしれません。」
「…そう。」
フローチェは、悲しいがそういうものなのかと思った。自分たちは王族であり、アレイダも父親が国の重役であるから身分は高いが、それでも国王と王太子がここに居る為に優先順位と言われれば自分は異を唱えられなかった。
と同時に、モーゼスは先ほど、アレイダを連れて行くと言っていた事を思い出し、捜した方がいいのではないかと考える。
「アレイダ様を捜して欲しいの。モーゼス様は、アレイダ様を連れて行くと言っていたわ。」
「そうですか…けれど私は……いえ、分かりました!私はダーフィット様に仕える身!そのダーフィット様が大切に想われているフローチェ様に言われたとあれば、動くしかありませんな。」
ロドルフも今まで仕えていたダーフィットがこうなってしまい、なぜ自分が離れてしまったのだと後悔し、今はダーフィットの傍から離れたくなかったのだ。だが、尊敬し陶酔していたダーフィットの大切な娘であるフローチェに言われたので、身を削る思いで動こうとする。
が。
遠くから、たくさんの人が駆けてくる足音がし、出入り口から先ほど出て行った騎士達が紐に繋がれたモーゼスとディーデとその手下だろう数人を連れて戻って来た。
そしてその後ろでは、騒いでいる女の人の声が聞こえた。触らないで、だの、一人で歩けるわ、だのと言っている。女の人もモーゼスとディーデの傍まで連れて来られた。それは、アレイダであった。
「連れて参りました!」
フローチェ達がいる中央へと近づくと、モーゼスとディーディーデを無理矢理跪かせ、アレイダもそこに立つようにと言うとエフモントがそのように高らかと述べた。手下だろう数人は、元よりすぐに騎士達の言う事を聞くようで手荒にされてはいなかった。
「え!?フェリクス!?」
「いや、まさか!」
「…そんな…!!」
頭と口元に布を巻いたフローチェを見た三人は驚愕の表情を浮かべる。が、フローチェがなんと答えようかと間を開けた次の瞬間。
「いいえ、違うわ!びっくりさせないでよ!あなた、フローチェね?そうでしよ?」
と、アレイダの少し嘲りを含んだ声がし、一歩前に進み出ようとする。
アレイダは意外にも生前フェリクスの事を穴が開くほど見ていた。見目麗しいフェリクスと美しい自分が並ぶのは、それはとても素晴らしい理想の恋人達であろうと考えていたのだ。その為、フローチェのたたずまいには、アレイダは違和感を感じさせてしまっていた。侍従であるエトがフローチェの近くにいたのも身長差があった為に違和感を感じさせてしまったのだ。
「何を申すか!口を開くな!」
アレイダの近くにいた近衛騎士の一人が持っていた槍を、前に進みそうになったアレイダへと向け制止すると、そちらの騎士に向かって睨みながらアレイダが更に叫んだ。
「ちょっと、止めてったら!
ねぇ、フローチェ、止めさせてくれる?この国はもう、モーゼスのものになるんだから。」
「なにを馬鹿げた事を…!」
フローチェの近くで聞いていたロドルフが言った。
「アレイダ様。何故、彼らと共に現れたのです?」
先ほどまで項垂れていたエトも、アレイダ達の方に進みながらそのように指摘する。フローチェが見やると、目には光が宿っているように思い、それを見て少しだけ安堵する。
(先ほどまで力なく項垂れ涙を流していたのに…立ち直ってくれてよかった。私が下手に話すより、彼らに任せておいた方がいいわよね。アレイダ様には早々に正体がばれてしまったもの。)
自分がフローチェだと皆に知れ渡ってしまっては、皆の志気が下がるといけないと思ったのと、元来あまり人前に出ていなかったフローチェだったので、この場は口を挟まないでおこうと思った。しかし、やはり不安になり、布の下のネックレスがある辺りに手を当てていた。
「あら、エト。そんな怖い顔私に向けないでちょうだい!フェリクスがいないからってそんな強気になって!
ま、でもこれでこの国は終わりよ!だって、現在の国王も次期国王となるフェリクスもいなくなってしまったんだものね!跡継ぎがいないって事は、国が潰れたって事でしょ?あ、でもモーゼスはここに居座るからね。だから、テルウェィデの湖は私達のものよ。」
「…よくもまあこの状況でそんな事言えますね。エフモント騎士団長、状況説明を。」
「やっと動けるようになったか、エトよ!
はい。捜して回っていたところ、謁見室の玉座に恐れ多くも、座っておられたモーゼス王…いえ、モーゼスと、その傍にいたディーデを捕縛した次第です。
アレイダ様も、何故かこの二人と親しげに謁見室におられました故、連れて参った次第です。アレイダ様は女性でありますし、王太子妃となられるご予定の方。それでも何故そこにいたのか不明でありましたからアレイダ様はお連れした次第です。」
「なるほど…アレイダ様何故そこにおられたのですか?」
「ふん!何故って…私の勝手でしょ!?」
「アレイダ様…まさかそれが本性ですか。フェリクス様がおられる間はそのような口調、私聞いた事がありませんでしたよ。」
エトは大袈裟にため息を大きく吐き出しながらそう言う。しかし、エトは元々、アレイダを怪しいと思い疑っていた。だがフェリクスがいる場面ではなかなかに猫を被りか弱い女性を演じ、王太子妃になる為に努力している姿を周りには見せていたし、フェリクスもアレイダを王太子妃にさせようと思っていたので、渋々認めていたようなものだった。
フェリクスがいなくなってしまった今だからボロが出たのかと、エトは思う。
「はぁ!?うっさいわね!どうでもいいでしょ?
あー面倒だわ。モーゼス、早く宣言してちょうだい!そうすれば、あんたがこの国も統べる事が出来るのでしょ?」
アレイダは横で跪かせられているモーゼスへと顔を向けて言う。
「うるせえなぁ、アレイダは。さっきからなんでお前はそんなに偉そうなんだよ?オレサマ、ネイヘーメン国の国王だぜ?お前より身分は上なんだぞ?
仕方ねぇだろ、まだ他国の国王やら要人達は寝てるだろうし、起きて集まってきたらオレサマが宣言するって算段だったろうが!」
「そうだけど、ここの近衛騎士達が動いても自分がいるから大丈夫って言ってたじゃない!」
「こんなにいるとは思わなくてよ、仕方ねぇだろ!?」
「先ほどから二人は親しげに見えますが、そんなに仲がよろしかったですか?」
エトが意味ありげにそう問う。
「そう?普通でしょ?」
アレイダはエトを睨んでそう言った。
(確かに…アレイダ様、なんであんな話し方されてるのかしら。それとも、外交をやられていれば、あんな風に親しい話し方になるもの?)
フローチェは公式の外交をしてこなかった為、一般的にはこうなのだろうか、と首を傾げる。
「いや、普通では無いだろうな。」
と、そこへ間に割って入って来る人物が三人いた。口を開いた一人はとても背が高くて目鼻立ちが整っている人物で、その隣には苦虫をかみつぶしたような顔をしたニコラースと、後ろにもう一人部屋へと入って来た。
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