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17. 異世界人は危ない
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アモリーが出て行くと、ウィンフォードはケランへと視線を向ける。ケランは少し頷いて、彼もまた部屋を出て行った。
「レナ。君の黒髪はこのスウォンヒル国では珍しい。そう思っていたがまさか異世界人だったとは驚いたよ。済まないが、異世界人は国の保護下に置かれなければならなくてね。過去に、悪い輩に騙されて、悪事に手を染めてしまった異世界人がいた為の措置なのだよ。でも、レナの生活を取り締まりたい訳ではないんだ。だから、よければ今までの暮らしぶりと、これからもやりたい事を教えて欲しい。」
部屋に二人きりとなったウィンフォードは、整った顔をニコリと優しい表情にさせ、レナに伝えた。
「はい。今までは、エイダさん、あ、靴磨きをされた方なのですがその方のお手伝いを午前中の早い内にして、午後は私店舗を借りたのでそこでいろいろと…あ!アイビーさんに伝える事が出来なかったのですが、伝言って頼む事出来ますか?」
「なんだい?アイビーって、あきびと商会の?」
「はい。ご存じなら良かったです。私、あの方からせっかく理髪店を借りたのですが、そこにはもう行けなくなってしまったからと。ハサミや櫛の手入れは終わった時にしてるし、掃除もして帰ったからそこまで散らかっていないとは思うのですけど。」
「なるほどね。そこでは理髪師の仕事をしていたのか?」
「ええ…まぁ。」
「いいよ、レナはこの国の事を知らなかった部分もあるだろう。できれば隠さず教えて欲しい。それによって処罰するなんて事は絶対にないからね。」
そう言われ、レナは少し悩んだあと、隠さずに自分がした事を話そうと思った。
「はい。私、ここの世界に来る前の仕事は動物の爪や髪を切ったり、毛を洗ったりのお手入れをする事だったのです。理髪師の仕事は、その応用です。だから、職業と言えないんですけど。で、バリウェリーにはお手入れしたい子がたくさんいて。衛生面でもあのままでは良くないからと私が勝手に毛を洗ったり切ったり、してました。」
「そうか。」
「はい。あ!エイダさん達は関係ありません!私だけで勝手にしていたので。」
「達?」
「あ…」
「あぁ、ごめんね、怖がらせたかな?尋問じゃないから大丈夫。さっきも言ったけど、それによって処罰なんてしないからね。で、野良の動物を綺麗にしてくれていたと。」
「はい。あとは、髪を切って欲しい方が来て下さったのでどうにか切りまして、夜はまたエイダさんの家に泊まらせてもらってました。」
「なるほどね、だいたいそれが一日の流れだね。じゃあこれからもやりたい事を教えて欲しい。保護すると言っても、やりたい事を規制はしないし、それで生活してくれないと実際こちらが困るんだよ。税金ではあるからね、引き籠もって贅沢三昧はさせられないんだ。」
「そうなのですね。無理を承知で言いますと、あの店でこのまま続けたいです。」
「続けたいとは、理髪師?それとも、動物の方?」
「り、両方です…。」
レナは少し考えながら言ったのでどもってしまう。しかしそれを素早くウィンフォードは察知して言った。
「レナ。嘘は言わなくていいよ、正直に君の気持ちを教えてくれるかい?」
「…はい。正直に言うと、まだまだ衛生上良くない子達がたくさんいるので、お世話を続けたいです。でも、それだけでは収入にならないので、私の腕でも喜んでくれる一般の人達を相手に髪を切って少しでも収入を得たいです。」
「…そうだね。分かった。でも希望を言ってといったのはこちら側なんだけど、全てを叶える事は難しい。警備の面で、体制を整えたりとかいろいろとね。だから、お互いの妥協点というか、歩み寄れる範囲内でレナには過ごして欲しい。それで不便があればすぐに報告してくれる?アモリーではなく私に。」
「え?警備ですか?は、はぁ…。」
何故そこでアモリーが出てくるのか、レナは疑問に思ったが一緒に来たからかと思って特に聞きはしなかった。
「警備ってのは、異世界人は必ず付けられるよ。それが特別ではなく、階級の上の人達には普通に付けられる事だけれどね。要は、身が危ないという事。異世界人は、このスウォンヒル国とは違うところから来た。つまりは知識も、ここより優れたものを持っている人が多いんだ。だから、悪い輩に騙されるととんでもない事に成りかねない。その為の措置だよ。」
レナはそれが恐ろしく思った。
(確かにそうだわ。ここは、私がいた世界よりも思想が遅れているような気がするし、文明も。私より頭の良い人が来ていたら、確かに文明は変わるのかもしれない。例えばガスが出来れば、調理も楽になるし。自動車だってそうよ!馬車なんて優雅だけど、人の歩く速度より少し早い位なだけだもの。私はそんな知識を持ち合わせていないけど、異世界人って括りだけで勝手にそう思われてしまったら、とんでもない事になったら嫌だわ!)
「あ、ごめん…怖がらせるつもりじゃなかったんだ。でも、その点、王宮内なら大丈夫。ちゃんと理由がある人でないと中に入って来られないから、悪い輩は来ないからね。」
ウィンフォードと話していると、部屋の扉が叩かれた。
「あ、来たな。…入れ。」
ウィンフォードはそう言うと、扉が開かれた。
「レナ。君の黒髪はこのスウォンヒル国では珍しい。そう思っていたがまさか異世界人だったとは驚いたよ。済まないが、異世界人は国の保護下に置かれなければならなくてね。過去に、悪い輩に騙されて、悪事に手を染めてしまった異世界人がいた為の措置なのだよ。でも、レナの生活を取り締まりたい訳ではないんだ。だから、よければ今までの暮らしぶりと、これからもやりたい事を教えて欲しい。」
部屋に二人きりとなったウィンフォードは、整った顔をニコリと優しい表情にさせ、レナに伝えた。
「はい。今までは、エイダさん、あ、靴磨きをされた方なのですがその方のお手伝いを午前中の早い内にして、午後は私店舗を借りたのでそこでいろいろと…あ!アイビーさんに伝える事が出来なかったのですが、伝言って頼む事出来ますか?」
「なんだい?アイビーって、あきびと商会の?」
「はい。ご存じなら良かったです。私、あの方からせっかく理髪店を借りたのですが、そこにはもう行けなくなってしまったからと。ハサミや櫛の手入れは終わった時にしてるし、掃除もして帰ったからそこまで散らかっていないとは思うのですけど。」
「なるほどね。そこでは理髪師の仕事をしていたのか?」
「ええ…まぁ。」
「いいよ、レナはこの国の事を知らなかった部分もあるだろう。できれば隠さず教えて欲しい。それによって処罰するなんて事は絶対にないからね。」
そう言われ、レナは少し悩んだあと、隠さずに自分がした事を話そうと思った。
「はい。私、ここの世界に来る前の仕事は動物の爪や髪を切ったり、毛を洗ったりのお手入れをする事だったのです。理髪師の仕事は、その応用です。だから、職業と言えないんですけど。で、バリウェリーにはお手入れしたい子がたくさんいて。衛生面でもあのままでは良くないからと私が勝手に毛を洗ったり切ったり、してました。」
「そうか。」
「はい。あ!エイダさん達は関係ありません!私だけで勝手にしていたので。」
「達?」
「あ…」
「あぁ、ごめんね、怖がらせたかな?尋問じゃないから大丈夫。さっきも言ったけど、それによって処罰なんてしないからね。で、野良の動物を綺麗にしてくれていたと。」
「はい。あとは、髪を切って欲しい方が来て下さったのでどうにか切りまして、夜はまたエイダさんの家に泊まらせてもらってました。」
「なるほどね、だいたいそれが一日の流れだね。じゃあこれからもやりたい事を教えて欲しい。保護すると言っても、やりたい事を規制はしないし、それで生活してくれないと実際こちらが困るんだよ。税金ではあるからね、引き籠もって贅沢三昧はさせられないんだ。」
「そうなのですね。無理を承知で言いますと、あの店でこのまま続けたいです。」
「続けたいとは、理髪師?それとも、動物の方?」
「り、両方です…。」
レナは少し考えながら言ったのでどもってしまう。しかしそれを素早くウィンフォードは察知して言った。
「レナ。嘘は言わなくていいよ、正直に君の気持ちを教えてくれるかい?」
「…はい。正直に言うと、まだまだ衛生上良くない子達がたくさんいるので、お世話を続けたいです。でも、それだけでは収入にならないので、私の腕でも喜んでくれる一般の人達を相手に髪を切って少しでも収入を得たいです。」
「…そうだね。分かった。でも希望を言ってといったのはこちら側なんだけど、全てを叶える事は難しい。警備の面で、体制を整えたりとかいろいろとね。だから、お互いの妥協点というか、歩み寄れる範囲内でレナには過ごして欲しい。それで不便があればすぐに報告してくれる?アモリーではなく私に。」
「え?警備ですか?は、はぁ…。」
何故そこでアモリーが出てくるのか、レナは疑問に思ったが一緒に来たからかと思って特に聞きはしなかった。
「警備ってのは、異世界人は必ず付けられるよ。それが特別ではなく、階級の上の人達には普通に付けられる事だけれどね。要は、身が危ないという事。異世界人は、このスウォンヒル国とは違うところから来た。つまりは知識も、ここより優れたものを持っている人が多いんだ。だから、悪い輩に騙されるととんでもない事に成りかねない。その為の措置だよ。」
レナはそれが恐ろしく思った。
(確かにそうだわ。ここは、私がいた世界よりも思想が遅れているような気がするし、文明も。私より頭の良い人が来ていたら、確かに文明は変わるのかもしれない。例えばガスが出来れば、調理も楽になるし。自動車だってそうよ!馬車なんて優雅だけど、人の歩く速度より少し早い位なだけだもの。私はそんな知識を持ち合わせていないけど、異世界人って括りだけで勝手にそう思われてしまったら、とんでもない事になったら嫌だわ!)
「あ、ごめん…怖がらせるつもりじゃなかったんだ。でも、その点、王宮内なら大丈夫。ちゃんと理由がある人でないと中に入って来られないから、悪い輩は来ないからね。」
ウィンフォードと話していると、部屋の扉が叩かれた。
「あ、来たな。…入れ。」
ウィンフォードはそう言うと、扉が開かれた。
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