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王都編
0027 レストランミツヤ
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玲子のレストラン事業の計画は順調に進んでいる。
首都の中心地に店舗となる建物の購入、内部の工事を済ませた。
外観は、イタリアのカフェ風、レストランには約30名の客を収容できる座席数を確保、レストランテラスにも座席を確保、食事の内容は我々が日ごろ食べているメニューを出すわけだが、この世界の人間には初めて見る物ばかり・・・実はこの部分が問題である。
そこで、オープン前に露店を出店、レストランの一部のメニューを出すようにしたところ、評判は上々、列を作るようになったのでこのレストランで食事が出来るようになりますよと宣伝をするようにした。
が、店舗内で食事をするという習慣がない王国民にはハードルと疑念が高く、どうするかと考えた結果、古典的ではあるが、たどり着いた答えは「サクラを使う」ということだった。
ターゲットは女性。なぜなら女性は噂好きな上にネットワークが広い。女性を抱きこむことにより、男性もついてくる事になるからだ。どこの世界も同じ構造である。
最初のうちはサクラの人たちも戸惑いが見えたのだが、王宮並みの接客、一般庶民の味に近いけれども、それ以上の料理を出すものだから、評判は上々、気が付けばサクラの人間が新たな人を連れてくるようになった。
噂を聞きつけて貴族の人間も足を伸ばすようになって来たのだが、これが問題を呼んだ。いわゆる「差別」である。
「この店では、一般庶民と一緒のテーブルで食事をするのか!」
「申し訳ございません。しかしこれがこの店のルールでございますので」給仕の一人が言った。
「我々は、貴族であるぞ!なぜ、位のない人間と同じ空気を吸わなければならんのだ!料理がまずくなるではないか!」
そこに「お客様、いかがされましたか?」玲子である。
「お前が店主か!この店はどうなっている!我々を愚弄するのか!」
「お客様は、王様と同じテーブルで食事をしてみたいと思った事はないのですか?」
「それは、一度位はしてみたいのだが、叶わん望みだよ。」
「それは、何故でしょうか?」
「我々のような身分の低い者と一緒に食事だなんてしてくれる訳がなかろう?」
「では、王様はあなたに対して差別をしている心の狭い人間と思われていると?」
「そんなわけなかろう!王様はそのような人物ではない!」
「でも、あなたは今、王様は私など身分の低い人間と食事はしないと。それは王様は身分で差別をしていると・・・。」
「では、王様は心の広いお方だという事とおっしゃりたいということですね?」
「もちろんだ!」
「では、お客様は王様と違い、差別をされる心の狭い方だという事ですね?」
「なぜ、そうなる?」
「お客様は、ご自身でおっしゃたのではないですか?位のない人間と同じ空気を吸いたくないと。それは、王様と違いご自身は心が狭いと認められているという事ですね?王様を尊敬されているのであれば、そのような言葉は出ないはずですが。」
「・・・わかったよ。」と貴族のお客様は椅子に座りなおした。
その後、その貴族は足しげく通ってくれるようになった。そのおかげで、民衆からは「我々にも気さくに接してくれる貴族様」と評判が上がり、結果的に良い方向に向かった。
その話を聞きつけた他の貴族達もお店にやってくるようになったのだが、自身の邸宅の料理よりも豪華で美味い料理、王宮仕込みの給仕の接客に驚き、このような店があるのかとまた驚き、またその貴族が他の貴族を呼び・・・商売は上々である。
そうなると、今度は一般のお客さんも「貴族様と一緒の空間で食事をするのであれば」と、身なりを整えるようになった。どうしても衣服を用意出来ないお客さんにはレンタルという形で、衣服を用意するようにした。もちろん、レンタル業者ではないので、これはサービスである。
首都の中心地に店舗となる建物の購入、内部の工事を済ませた。
外観は、イタリアのカフェ風、レストランには約30名の客を収容できる座席数を確保、レストランテラスにも座席を確保、食事の内容は我々が日ごろ食べているメニューを出すわけだが、この世界の人間には初めて見る物ばかり・・・実はこの部分が問題である。
そこで、オープン前に露店を出店、レストランの一部のメニューを出すようにしたところ、評判は上々、列を作るようになったのでこのレストランで食事が出来るようになりますよと宣伝をするようにした。
が、店舗内で食事をするという習慣がない王国民にはハードルと疑念が高く、どうするかと考えた結果、古典的ではあるが、たどり着いた答えは「サクラを使う」ということだった。
ターゲットは女性。なぜなら女性は噂好きな上にネットワークが広い。女性を抱きこむことにより、男性もついてくる事になるからだ。どこの世界も同じ構造である。
最初のうちはサクラの人たちも戸惑いが見えたのだが、王宮並みの接客、一般庶民の味に近いけれども、それ以上の料理を出すものだから、評判は上々、気が付けばサクラの人間が新たな人を連れてくるようになった。
噂を聞きつけて貴族の人間も足を伸ばすようになって来たのだが、これが問題を呼んだ。いわゆる「差別」である。
「この店では、一般庶民と一緒のテーブルで食事をするのか!」
「申し訳ございません。しかしこれがこの店のルールでございますので」給仕の一人が言った。
「我々は、貴族であるぞ!なぜ、位のない人間と同じ空気を吸わなければならんのだ!料理がまずくなるではないか!」
そこに「お客様、いかがされましたか?」玲子である。
「お前が店主か!この店はどうなっている!我々を愚弄するのか!」
「お客様は、王様と同じテーブルで食事をしてみたいと思った事はないのですか?」
「それは、一度位はしてみたいのだが、叶わん望みだよ。」
「それは、何故でしょうか?」
「我々のような身分の低い者と一緒に食事だなんてしてくれる訳がなかろう?」
「では、王様はあなたに対して差別をしている心の狭い人間と思われていると?」
「そんなわけなかろう!王様はそのような人物ではない!」
「でも、あなたは今、王様は私など身分の低い人間と食事はしないと。それは王様は身分で差別をしていると・・・。」
「では、王様は心の広いお方だという事とおっしゃりたいということですね?」
「もちろんだ!」
「では、お客様は王様と違い、差別をされる心の狭い方だという事ですね?」
「なぜ、そうなる?」
「お客様は、ご自身でおっしゃたのではないですか?位のない人間と同じ空気を吸いたくないと。それは、王様と違いご自身は心が狭いと認められているという事ですね?王様を尊敬されているのであれば、そのような言葉は出ないはずですが。」
「・・・わかったよ。」と貴族のお客様は椅子に座りなおした。
その後、その貴族は足しげく通ってくれるようになった。そのおかげで、民衆からは「我々にも気さくに接してくれる貴族様」と評判が上がり、結果的に良い方向に向かった。
その話を聞きつけた他の貴族達もお店にやってくるようになったのだが、自身の邸宅の料理よりも豪華で美味い料理、王宮仕込みの給仕の接客に驚き、このような店があるのかとまた驚き、またその貴族が他の貴族を呼び・・・商売は上々である。
そうなると、今度は一般のお客さんも「貴族様と一緒の空間で食事をするのであれば」と、身なりを整えるようになった。どうしても衣服を用意出来ないお客さんにはレンタルという形で、衣服を用意するようにした。もちろん、レンタル業者ではないので、これはサービスである。
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