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翌日の入学式には父もやってきて家族4人とその従者、護衛少数で学園へと向かう。
少し早めに学園に馬車で乗り付けたものの、やはり同じように馬車で乗り付ける貴族家は多いので、乗降場所は混み合いつつあった。
「ねえ、まだですか?」
「もう少しかかるだろう。それに、少し早めについているからそれほど焦らなくていい」
入学式における素敵な出会いに焦がれているのか、それとも入学式が待ち遠しいのかは分からないが、とにかくカトリーヌがかなり乗り気で早く馬車を乗り付けてほしいとばかりの言葉ばかりを口にする。
それが意外だったのもあり、ヴァルファズルは少し目を丸くしながらも少し時間がかかる旨を伝えれば、カトリーヌは少しむくれるような表情をした。
カトリーヌとしては、入学式などにおける校門のハプニングであったり、ぶつかったり迷ったりしたところで声をかけられたりといった出会いのきっかけを求めていた。
早すぎると攻略対象者がまだ来ていない可能性が高くなり、イベントが起こせない。
けれど遅すぎるとそのイベントを誰か他の人が起こしてしまうかもしれない可能性があるため、遅くはない、けれどちょっと早めで余裕のあるこの時間帯にとにかく着いておきたいという気持ちが強かったのだ。
「(この世界は乙女ゲームの世界だとは思うけれど、NPCたちが自由に動くし、自由にあれこれ言う世界だもの。
もしかすると私の代わりに勝手にイベントを起こすような人もいるかもしれないわ)」
長い年月がかかったものの、「乙女ゲームの世界だとは思う」という少しの疑問が入ったような言葉が彼女の中で思い浮かんだことを知れば、グウェンドリンは大喜びするだろう。
グウェンドリンはカトリーヌが乙女ゲームの世界だと思い込んでいる事を知らないものの、花畑思考においてそういう言葉も多少使っているので、かなり都合の良い事ばかり考えているのだけはよくわかっていた。
そんなカトリーヌがもしもを考えて早めに行こうと考えているのは、グウェンドリンや両親からしてみれば結構な成長であった。
何事も都合よく、自分に良い事が起こるというのを信じ切っているような思考をしていた彼女が、「もしかすると」という自分に不都合なことが起こる可能性があると考える事ができるようになるだけで、拍手ものだ。
変わっていないのであればまず急いでくれとは言わないし、自分が行けばイベントが発生するだろうから入り口付近をウロウロしてみようというような考えを持つだけだ。
まだかまだかというカトリーヌをなだめすかしながら、20分もすれば馬車から降りることができた。
そう思うとそれほどの混み具合ではない。
父のエスコートでまず母が降り、次にグウェンドリン、そして最後にカトリーヌが降りる。
グウェンドリンが馬車から降りて上を見上げれば、伯爵邸のよりも大きく、そしてシンプルながらも品の良い瀟洒な校舎が目に入る。
現代日本における学校の校舎とはまた違う校舎にグウェンドリン、そしてカトリーヌも目を輝かせた。
「入学式の会場はこっちだな」
「さ、2人とも、こちらへいらっしゃい」
両親の言葉に応えるように少し早足で二人は校舎へ向けて足を踏み出した。
少し早めに学園に馬車で乗り付けたものの、やはり同じように馬車で乗り付ける貴族家は多いので、乗降場所は混み合いつつあった。
「ねえ、まだですか?」
「もう少しかかるだろう。それに、少し早めについているからそれほど焦らなくていい」
入学式における素敵な出会いに焦がれているのか、それとも入学式が待ち遠しいのかは分からないが、とにかくカトリーヌがかなり乗り気で早く馬車を乗り付けてほしいとばかりの言葉ばかりを口にする。
それが意外だったのもあり、ヴァルファズルは少し目を丸くしながらも少し時間がかかる旨を伝えれば、カトリーヌは少しむくれるような表情をした。
カトリーヌとしては、入学式などにおける校門のハプニングであったり、ぶつかったり迷ったりしたところで声をかけられたりといった出会いのきっかけを求めていた。
早すぎると攻略対象者がまだ来ていない可能性が高くなり、イベントが起こせない。
けれど遅すぎるとそのイベントを誰か他の人が起こしてしまうかもしれない可能性があるため、遅くはない、けれどちょっと早めで余裕のあるこの時間帯にとにかく着いておきたいという気持ちが強かったのだ。
「(この世界は乙女ゲームの世界だとは思うけれど、NPCたちが自由に動くし、自由にあれこれ言う世界だもの。
もしかすると私の代わりに勝手にイベントを起こすような人もいるかもしれないわ)」
長い年月がかかったものの、「乙女ゲームの世界だとは思う」という少しの疑問が入ったような言葉が彼女の中で思い浮かんだことを知れば、グウェンドリンは大喜びするだろう。
グウェンドリンはカトリーヌが乙女ゲームの世界だと思い込んでいる事を知らないものの、花畑思考においてそういう言葉も多少使っているので、かなり都合の良い事ばかり考えているのだけはよくわかっていた。
そんなカトリーヌがもしもを考えて早めに行こうと考えているのは、グウェンドリンや両親からしてみれば結構な成長であった。
何事も都合よく、自分に良い事が起こるというのを信じ切っているような思考をしていた彼女が、「もしかすると」という自分に不都合なことが起こる可能性があると考える事ができるようになるだけで、拍手ものだ。
変わっていないのであればまず急いでくれとは言わないし、自分が行けばイベントが発生するだろうから入り口付近をウロウロしてみようというような考えを持つだけだ。
まだかまだかというカトリーヌをなだめすかしながら、20分もすれば馬車から降りることができた。
そう思うとそれほどの混み具合ではない。
父のエスコートでまず母が降り、次にグウェンドリン、そして最後にカトリーヌが降りる。
グウェンドリンが馬車から降りて上を見上げれば、伯爵邸のよりも大きく、そしてシンプルながらも品の良い瀟洒な校舎が目に入る。
現代日本における学校の校舎とはまた違う校舎にグウェンドリン、そしてカトリーヌも目を輝かせた。
「入学式の会場はこっちだな」
「さ、2人とも、こちらへいらっしゃい」
両親の言葉に応えるように少し早足で二人は校舎へ向けて足を踏み出した。
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