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第一章
十七※
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◇◇◇
「ああぁっ……ぁンッ、やあぁあっ」
叫び声にも似た嬌声を上げながら、シーラは柔らかな肢体を跳ねさせた。
痙攣するシーラの腕を撫で、ジルヴィウスは剥き出しの首筋に噛みつく。
(シーラ……このままお前のすべてを食らい尽くせればどれほどいいだろう)
痛々しい歯型が付いた首元を舐め、顔を上げる。すると、焦点が定まらない目で虚空を見つめるシーラが視界に入った。
「シーラ」
顔を覗き込んで名を呼べば、若草色の瞳が揺れ、ゆっくりとこちらへと向く。視線が絡むと、いまだ狭く、けれどぐずぐずに解れた隘路が、きゅう、と陽根を締め付けた。
(他の男が相手でも、こんな反応をしたか?)
その疑問は口に出さずに、ジルヴィウスは濡れたシーラの唇を舐めると、自身を引き抜いた。それだけで、シーラは赤い唇を震わせ、悩ましげな声を漏らす。
栓を失った膣道からは収まりきらなかった白濁がこぼれ出る。
何度出しても、昂ぶりが治まることはなかった。
むしろ、出すごとに硬度は増していき、もっとシーラを貪りたくてたまらなくなる。
(他の女を相手にするのと、お前の抱くのとでは、意味がまるで違う)
汗ばんだシーラの肌に手を這わせながら、その体をひっくり返す。
もう力が入らないのか、シーラはされるがままうつ伏せになった。背中にも、数えきれないほどの鬱血痕が滲んでいる。少しの隙間を見つけては、ジルヴィウスは唇を寄せ、吸い付いた。
体を密着させ、至るところに歯型と赤い痕を残していく。
触れる面積が大きくなれば、より強く、体内から魔力が失われていくのを感じ取ることができた。
ここ数年何をしても味わえなかった爽快感に、ほっと息を吐き出しながら、ジルヴィウスは張り詰めたものをシーラの中に埋めていく。
「ふ、っん」
シーラの蕩け切った甘い声を聞くだけで、己のものは質量を増していく。
ジルヴィウスは重く息を吐き出すと、シーラの顔にかかった向日葵色の髪を耳にかけ、こめかみに口付ける。それに応えるように、彼女は力の入らない手でベッドについたジルヴィウスの指先を握った。
たったそれだけのことに、心には深い歓びが広がっていく。
(シーラ。たとえお前が何の変哲もないただの凡愚だったとしても、俺はお前を選んだだろう。いや、むしろ、お前が平凡な人間であれば、もっと早く……)
先ほど胸に広がった歓びが、一瞬にして独占欲や執着心、嫉妬心に塗り替えられていく。
ジルヴィウスはシーラの薄い腹を抱えるように腕を回すと、芽生えた苛立ちをぶつけるように腰を叩きつけた。
「ふあっ、あっぁあっ、ンっ」
「っは……!」
他の女のそれはただかしましく耳障りなだけなのに、何故シーラだけは違うのだろう、と考える。
(昔からそうだ。俺にとって、お前はずっと特別で……お前がそんな体質じゃなくても、俺は……)
「はあっ、ああんっ……ああっあっ、ッぁ――!」
大きく腰を震わせたシーラは、全身を痙攣させながら、ベッドに沈み込んだ。
ジルヴィウスは構わず抽送を続けたものの、シーラの反応が鈍いことに気付き、一度自身を引き抜く。仰向けになるようひっくり返せば、シーラの目は閉じられ、わずかに開いた口からは細い息が漏れていた。
(……さすがにやりすぎたな。思ったよりは持ったほうだが)
男に散々嬲られたあとだとは思えないほどあどけない顔を晒すシーラに、ジルヴィウスは何とも言えない表情を浮かべると、シーラの赤い唇を舐めた。舐めて、吸い付き、を繰り返しながら、欲芯に手を伸ばし上下に扱く。
「――は」
(シーラ。愚かで哀れなシーラ)
自分のような男に捕まってしまった、可哀想な少女。
(だが、初めに俺を選んだのは他でもないお前だ、シーラ)
『ジル。あなたってば、本当にとってもきれいね』
屈託のない満面の笑みでそう告げた、幼いシーラの姿が思い出される。
会いに行けば、「ジル、ジル」と後をついて回り、いつだって真っ直ぐ自分を見つめてくれた。
ノルティーン辺境伯領で過ごしたあの時間が、ジルヴィウスにとってどれだけかけがえのないものだったのか、きっとシーラは知らないだろう。
「シーラ……」
囁くように名を呼べば、髪と同じ向日葵色の睫毛がわずかに震える。
「……そんなに俺が好きか?」
「……」
気を失ったシーラからは、当然ながら返答はない。けれど、彼女の顔は確かに少しだけ綻んだ。
「……趣味が悪いな。昔から」
自嘲するように口元を歪めたジルヴィウスは、そろそろ欲を吐き出しそうな自身を、ぬかるんだ彼女の中に沈めていく。
気を失ってもなお、そこはジルヴィウスを歓迎し、きつく締め付けた。
何度か腰を前後させ、最奥に白濁を放つ。
「……っ」
(やはり、この瞬間が一番魔力を失うな)
すべてを出し切ったジルヴィウスは、静かに自身を引き抜くと、シーラの隣に寝転んだ。シーラを抱き締め、わずかに指先を振れば、二人の体液で汚れたシーツは新品のように綺麗になり、二人の上にふわりと布団が掛かる。
体も魔法で綺麗にすることができるが、あえてそれはせず、汗ばんだ互いの肌を触れさせる。濡れているからか、二人の体は吸い付くようにくっついた。
シーラの心根のように真っ直ぐな髪に指を通しながら、その頭に口付けを落とす。
(……迷い、出遅れ、他の奴に付け入る隙を与えた。それは俺の失態だ。だが……だからこそ、もう間違えない。他の誰にもお前を奪わせはしない。お前の命が終わりを迎えようとも、俺はお前を決して手放さない)
「お前のすべては俺だけのものだ。シーラ」
金の瞳を鈍く光らせながら、ジルヴィウスはそっと目を閉じた。
「ああぁっ……ぁンッ、やあぁあっ」
叫び声にも似た嬌声を上げながら、シーラは柔らかな肢体を跳ねさせた。
痙攣するシーラの腕を撫で、ジルヴィウスは剥き出しの首筋に噛みつく。
(シーラ……このままお前のすべてを食らい尽くせればどれほどいいだろう)
痛々しい歯型が付いた首元を舐め、顔を上げる。すると、焦点が定まらない目で虚空を見つめるシーラが視界に入った。
「シーラ」
顔を覗き込んで名を呼べば、若草色の瞳が揺れ、ゆっくりとこちらへと向く。視線が絡むと、いまだ狭く、けれどぐずぐずに解れた隘路が、きゅう、と陽根を締め付けた。
(他の男が相手でも、こんな反応をしたか?)
その疑問は口に出さずに、ジルヴィウスは濡れたシーラの唇を舐めると、自身を引き抜いた。それだけで、シーラは赤い唇を震わせ、悩ましげな声を漏らす。
栓を失った膣道からは収まりきらなかった白濁がこぼれ出る。
何度出しても、昂ぶりが治まることはなかった。
むしろ、出すごとに硬度は増していき、もっとシーラを貪りたくてたまらなくなる。
(他の女を相手にするのと、お前の抱くのとでは、意味がまるで違う)
汗ばんだシーラの肌に手を這わせながら、その体をひっくり返す。
もう力が入らないのか、シーラはされるがままうつ伏せになった。背中にも、数えきれないほどの鬱血痕が滲んでいる。少しの隙間を見つけては、ジルヴィウスは唇を寄せ、吸い付いた。
体を密着させ、至るところに歯型と赤い痕を残していく。
触れる面積が大きくなれば、より強く、体内から魔力が失われていくのを感じ取ることができた。
ここ数年何をしても味わえなかった爽快感に、ほっと息を吐き出しながら、ジルヴィウスは張り詰めたものをシーラの中に埋めていく。
「ふ、っん」
シーラの蕩け切った甘い声を聞くだけで、己のものは質量を増していく。
ジルヴィウスは重く息を吐き出すと、シーラの顔にかかった向日葵色の髪を耳にかけ、こめかみに口付ける。それに応えるように、彼女は力の入らない手でベッドについたジルヴィウスの指先を握った。
たったそれだけのことに、心には深い歓びが広がっていく。
(シーラ。たとえお前が何の変哲もないただの凡愚だったとしても、俺はお前を選んだだろう。いや、むしろ、お前が平凡な人間であれば、もっと早く……)
先ほど胸に広がった歓びが、一瞬にして独占欲や執着心、嫉妬心に塗り替えられていく。
ジルヴィウスはシーラの薄い腹を抱えるように腕を回すと、芽生えた苛立ちをぶつけるように腰を叩きつけた。
「ふあっ、あっぁあっ、ンっ」
「っは……!」
他の女のそれはただかしましく耳障りなだけなのに、何故シーラだけは違うのだろう、と考える。
(昔からそうだ。俺にとって、お前はずっと特別で……お前がそんな体質じゃなくても、俺は……)
「はあっ、ああんっ……ああっあっ、ッぁ――!」
大きく腰を震わせたシーラは、全身を痙攣させながら、ベッドに沈み込んだ。
ジルヴィウスは構わず抽送を続けたものの、シーラの反応が鈍いことに気付き、一度自身を引き抜く。仰向けになるようひっくり返せば、シーラの目は閉じられ、わずかに開いた口からは細い息が漏れていた。
(……さすがにやりすぎたな。思ったよりは持ったほうだが)
男に散々嬲られたあとだとは思えないほどあどけない顔を晒すシーラに、ジルヴィウスは何とも言えない表情を浮かべると、シーラの赤い唇を舐めた。舐めて、吸い付き、を繰り返しながら、欲芯に手を伸ばし上下に扱く。
「――は」
(シーラ。愚かで哀れなシーラ)
自分のような男に捕まってしまった、可哀想な少女。
(だが、初めに俺を選んだのは他でもないお前だ、シーラ)
『ジル。あなたってば、本当にとってもきれいね』
屈託のない満面の笑みでそう告げた、幼いシーラの姿が思い出される。
会いに行けば、「ジル、ジル」と後をついて回り、いつだって真っ直ぐ自分を見つめてくれた。
ノルティーン辺境伯領で過ごしたあの時間が、ジルヴィウスにとってどれだけかけがえのないものだったのか、きっとシーラは知らないだろう。
「シーラ……」
囁くように名を呼べば、髪と同じ向日葵色の睫毛がわずかに震える。
「……そんなに俺が好きか?」
「……」
気を失ったシーラからは、当然ながら返答はない。けれど、彼女の顔は確かに少しだけ綻んだ。
「……趣味が悪いな。昔から」
自嘲するように口元を歪めたジルヴィウスは、そろそろ欲を吐き出しそうな自身を、ぬかるんだ彼女の中に沈めていく。
気を失ってもなお、そこはジルヴィウスを歓迎し、きつく締め付けた。
何度か腰を前後させ、最奥に白濁を放つ。
「……っ」
(やはり、この瞬間が一番魔力を失うな)
すべてを出し切ったジルヴィウスは、静かに自身を引き抜くと、シーラの隣に寝転んだ。シーラを抱き締め、わずかに指先を振れば、二人の体液で汚れたシーツは新品のように綺麗になり、二人の上にふわりと布団が掛かる。
体も魔法で綺麗にすることができるが、あえてそれはせず、汗ばんだ互いの肌を触れさせる。濡れているからか、二人の体は吸い付くようにくっついた。
シーラの心根のように真っ直ぐな髪に指を通しながら、その頭に口付けを落とす。
(……迷い、出遅れ、他の奴に付け入る隙を与えた。それは俺の失態だ。だが……だからこそ、もう間違えない。他の誰にもお前を奪わせはしない。お前の命が終わりを迎えようとも、俺はお前を決して手放さない)
「お前のすべては俺だけのものだ。シーラ」
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