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第二章
一夜明けて(一)
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翌朝、アザレアは日が昇る前に目を覚ました。
(……あまり眠れなかったね)
アザレアは深く息を吐き出すとベッドから下りる。魔法で服を変え、身支度を整えると、部屋から出た。
服装はいつもと同じ紫黒色の一枚布を縫い付けたワンピースだ。
そのまま階下へ降りようとしたが、一度足を止め、後ろを振り返る。
彼の部屋は、本当はアザレアの部屋の隣に用意していた。けれど、昨日の様子からそこに案内すべきではないと判断し、かつて他の人々が使っていた部屋を使うよう促したのだ。
(……いや、これでいい。身辺が落ち着けば彼も出て行くだろうから……情が移るようなことはすべきではない)
アザレアは未練を断ち切るように背を向けると、階段を下り邸の外へと出た。
空はまだ暗く、星が淡く瞬いている。
(彼はゆっくり眠れたかな)
そうだったらいいな、と吐いた息は、初夏の涼しい空気に溶けていった。
ぐつぐつと煮えている鍋の中身を、木製のお玉杓子が自動でかき混ぜている。
それをじっと見下ろしながら、作りすぎただろうか、と小首を傾げる。
昨夜用意した彼用の食事は、あのあとアザレアが残さず食べたが、これもそうなるだろうか。
いっそのこと、彼にお金と地図を渡して自分で好きに買いに行くよう言ったほうがいいのではないだろうか。
そんなことを考えながら、朝、畑から採ってきた野菜でサラダを作っていると、後ろから物音が聞こえた。
振り返れば、軽装に身を包んだ男が入り口に立っていた。貼られていたガーゼは剥がれており、その顔は昨日よりすっきりしていて、どこか気まずそうだ。
昨日より艶やかな濡羽色の髪の隙間から、窺うような若緑色の瞳が覗いている。
(ゆっくり休めたようだね。よかった)
意思とは関係なく高鳴る鼓動を無視しながら、アザレアは穏やかに笑む。
「おはよう。一応朝食を用意したけれど、どうする? 食べる?」
男は一瞬口を開きかけ、けれどすぐに固く閉じると小さく頷いた。
(おや……)
彼の反応を意外に思いながらも、アザレアは何も言わず朝食を準備する。
食器や料理が自動でテーブルに移動するのを男は驚いたように見ていたが、アザレアが促せば大人しく席に着いた。
男を座らせてから、食堂に案内したほうがよかっただろうか、と思った。
アザレアは普段、キッチン内にある四人用のテーブルを利用している。そのためうっかりそこに座らせてしまったが、彼は客だ。きちんとした部屋に案内したほうがよかったかもしれない。
(……まぁ、もう遅いかな)
ほとんど準備の終わったテーブルを見つめながら、アザレアは内心苦笑を漏らす。
用意した朝食は、白パン、野菜がたくさん入ったトマトのスープにサラダ、目玉焼きにハーブが入った羊肉の腸詰め、ズッキーニやとうもろこし、若鶏のグリルに、自家製ヨーグルトと手作りジャム、旬の果物などだ。
「足りなければ言ってね」
男は自分の前に置かれた朝食を見下ろすと、キッチンに寄りかかるアザレアへちらりと目を向けた。
「……あんたの分は?」
まさか彼からそんな問いかけがされるとは思わず、アザレアは目を瞬かせる。気にかけられたことが嬉しいと喜ぶ心を落ち着かせながら、にこりと笑んだ。
「食事は魔女にとっては娯楽でね。絶対に必要なわけではないんだ。ありがとう」
「別に……」
彼は目を伏せ、ばつが悪そうにそう呟くと、木製のスプーンを手に取る。スープを掬い、一瞬の躊躇いのすえスプーンに口を付けたかと思うと――男は突如咳き込み始めた。
「っごほ、ごほ!」
「えっ」
どこか苦しそうに咳き込み続ける男に、アザレアは慌てて彼に近寄る。男の顔を覗き込みながら、窺うように水の入ったグラスを差し出した。
「大丈夫……? そういえば食べられないものがないか訊くのを忘れていたね。嫌いなものがあったら残しても――」
「好き嫌いの問題じゃねぇ……! あんた、これ味見したのか? それとも魔女は味覚も普通じゃないのか!?」
一気に水を飲み干した男が、スープの入った木製の皿を突き出す。アザレアは首を傾げながらそれを受け取ると、一口飲んだ。
「これは……塩辛いね」
「塩辛いどこじゃない……!」
スプーンを握るこぶしをテーブルに叩きつけた男に、じわりと手汗が滲む。
彼の機嫌を損ねてしまったという事実に、自分でも驚くくらい気が動転してしまっている。
(……もう少し真っ当な生活を送っているんだった)
心臓が暴れ馬のように鳴り響いているのを聞きながら、それでもそんなことはおくびにも出さず、アザレアは淡く笑んだ。
「ごめんね、料理なんて数百年ぶりで……普段は木の実や果物ばかり食べて味付けなんてしないから……。スープ以外は味付けしていないから、きっと食べられるよ。もちろん無理にとは言わないけれど」
もったいないがスープは捨ててしまおう、と受け取った皿を持ってシンクへと向かう。すると、後ろから小さく「いや」という声が聞こえた。
「……声を荒げて、悪かった。……、……昨日も……」
アザレアは持っていた皿をシンクに置くと、男を振り返る。俯いているため表情は見えないが、握り締められた彼の手はわずかに震えていた。
その震えがどんな感情からくるのか、アザレアにはわからない。
けれど、彼が今どんな気持ちを抱いているとしても、その姿を愛おしく思わずにはいられなかった。
(……本当にすごいね、魔女の本能というものは)
今すぐ駆け寄って抱き締めたい衝動を抑え込みながら、アザレアは「いいんだよ」と微笑む。
「わたしは気にしていないから、気に病む必要はないよ。これはとても人の食べられるものではない。昨日のことも、きみもいろいろあって混乱していただろうし……あんな出会いだったからね。警戒するのは仕方のないことだ」
だから気にしなくていい、と重ねて言えば、彼のこぶしにさらに力が入る。
あ、と思ったときには、木のスプーンは粉々に砕けていた。
男はそれにはっとしように手を開き、呆然と手元を見下ろす。
「そのまま動かないでね」
新しい木製のスプーンを用意すると、アザレアは男の元へと向かう。
「私に触れられるのは嫌かもしれないけれど、少しの間だけ我慢して」
スプーンを所定の位置に置き、木の破片がくっつく彼の手にそっと触れる。それに一瞬彼の手が震えたものの、拒絶はされなかったので、そのまま木くずを取り除いた。
(破片が刺さったりは……していないね。次からは銀食器を用意しておこう)
小さな水の塊を彼の手のひらに触れさせ、細かな破片をそれで絡めとるとすぐに彼から離れる。
「他のものが食べられそうだったら食べて、落ち着いたら話をしよう」
男は一拍置いて頷くと、フォークを手に取り食事を続ける。
「調味料は……ううん、調味料でもそれ以外でも好きに使っていいからね」
塩や胡椒などをテーブルに並べ、アザレアはスープを処理するためにシンクに戻る。赤いトマトスープの中には旬の野菜がたくさん入っている。
(……やはり捨てるのはもったいないね)
塩分を取りすぎても自分は死なないしやはり飲むか、と彼から引き取った分だけ捨て、鍋に入っている分は別の皿によそう。
(彼が我慢をするタイプではなくてよかった。これは人体には有害だ)
彼に背を向けたままスープを飲み、アザレアは内心安堵の息を漏らした。
(……あまり眠れなかったね)
アザレアは深く息を吐き出すとベッドから下りる。魔法で服を変え、身支度を整えると、部屋から出た。
服装はいつもと同じ紫黒色の一枚布を縫い付けたワンピースだ。
そのまま階下へ降りようとしたが、一度足を止め、後ろを振り返る。
彼の部屋は、本当はアザレアの部屋の隣に用意していた。けれど、昨日の様子からそこに案内すべきではないと判断し、かつて他の人々が使っていた部屋を使うよう促したのだ。
(……いや、これでいい。身辺が落ち着けば彼も出て行くだろうから……情が移るようなことはすべきではない)
アザレアは未練を断ち切るように背を向けると、階段を下り邸の外へと出た。
空はまだ暗く、星が淡く瞬いている。
(彼はゆっくり眠れたかな)
そうだったらいいな、と吐いた息は、初夏の涼しい空気に溶けていった。
ぐつぐつと煮えている鍋の中身を、木製のお玉杓子が自動でかき混ぜている。
それをじっと見下ろしながら、作りすぎただろうか、と小首を傾げる。
昨夜用意した彼用の食事は、あのあとアザレアが残さず食べたが、これもそうなるだろうか。
いっそのこと、彼にお金と地図を渡して自分で好きに買いに行くよう言ったほうがいいのではないだろうか。
そんなことを考えながら、朝、畑から採ってきた野菜でサラダを作っていると、後ろから物音が聞こえた。
振り返れば、軽装に身を包んだ男が入り口に立っていた。貼られていたガーゼは剥がれており、その顔は昨日よりすっきりしていて、どこか気まずそうだ。
昨日より艶やかな濡羽色の髪の隙間から、窺うような若緑色の瞳が覗いている。
(ゆっくり休めたようだね。よかった)
意思とは関係なく高鳴る鼓動を無視しながら、アザレアは穏やかに笑む。
「おはよう。一応朝食を用意したけれど、どうする? 食べる?」
男は一瞬口を開きかけ、けれどすぐに固く閉じると小さく頷いた。
(おや……)
彼の反応を意外に思いながらも、アザレアは何も言わず朝食を準備する。
食器や料理が自動でテーブルに移動するのを男は驚いたように見ていたが、アザレアが促せば大人しく席に着いた。
男を座らせてから、食堂に案内したほうがよかっただろうか、と思った。
アザレアは普段、キッチン内にある四人用のテーブルを利用している。そのためうっかりそこに座らせてしまったが、彼は客だ。きちんとした部屋に案内したほうがよかったかもしれない。
(……まぁ、もう遅いかな)
ほとんど準備の終わったテーブルを見つめながら、アザレアは内心苦笑を漏らす。
用意した朝食は、白パン、野菜がたくさん入ったトマトのスープにサラダ、目玉焼きにハーブが入った羊肉の腸詰め、ズッキーニやとうもろこし、若鶏のグリルに、自家製ヨーグルトと手作りジャム、旬の果物などだ。
「足りなければ言ってね」
男は自分の前に置かれた朝食を見下ろすと、キッチンに寄りかかるアザレアへちらりと目を向けた。
「……あんたの分は?」
まさか彼からそんな問いかけがされるとは思わず、アザレアは目を瞬かせる。気にかけられたことが嬉しいと喜ぶ心を落ち着かせながら、にこりと笑んだ。
「食事は魔女にとっては娯楽でね。絶対に必要なわけではないんだ。ありがとう」
「別に……」
彼は目を伏せ、ばつが悪そうにそう呟くと、木製のスプーンを手に取る。スープを掬い、一瞬の躊躇いのすえスプーンに口を付けたかと思うと――男は突如咳き込み始めた。
「っごほ、ごほ!」
「えっ」
どこか苦しそうに咳き込み続ける男に、アザレアは慌てて彼に近寄る。男の顔を覗き込みながら、窺うように水の入ったグラスを差し出した。
「大丈夫……? そういえば食べられないものがないか訊くのを忘れていたね。嫌いなものがあったら残しても――」
「好き嫌いの問題じゃねぇ……! あんた、これ味見したのか? それとも魔女は味覚も普通じゃないのか!?」
一気に水を飲み干した男が、スープの入った木製の皿を突き出す。アザレアは首を傾げながらそれを受け取ると、一口飲んだ。
「これは……塩辛いね」
「塩辛いどこじゃない……!」
スプーンを握るこぶしをテーブルに叩きつけた男に、じわりと手汗が滲む。
彼の機嫌を損ねてしまったという事実に、自分でも驚くくらい気が動転してしまっている。
(……もう少し真っ当な生活を送っているんだった)
心臓が暴れ馬のように鳴り響いているのを聞きながら、それでもそんなことはおくびにも出さず、アザレアは淡く笑んだ。
「ごめんね、料理なんて数百年ぶりで……普段は木の実や果物ばかり食べて味付けなんてしないから……。スープ以外は味付けしていないから、きっと食べられるよ。もちろん無理にとは言わないけれど」
もったいないがスープは捨ててしまおう、と受け取った皿を持ってシンクへと向かう。すると、後ろから小さく「いや」という声が聞こえた。
「……声を荒げて、悪かった。……、……昨日も……」
アザレアは持っていた皿をシンクに置くと、男を振り返る。俯いているため表情は見えないが、握り締められた彼の手はわずかに震えていた。
その震えがどんな感情からくるのか、アザレアにはわからない。
けれど、彼が今どんな気持ちを抱いているとしても、その姿を愛おしく思わずにはいられなかった。
(……本当にすごいね、魔女の本能というものは)
今すぐ駆け寄って抱き締めたい衝動を抑え込みながら、アザレアは「いいんだよ」と微笑む。
「わたしは気にしていないから、気に病む必要はないよ。これはとても人の食べられるものではない。昨日のことも、きみもいろいろあって混乱していただろうし……あんな出会いだったからね。警戒するのは仕方のないことだ」
だから気にしなくていい、と重ねて言えば、彼のこぶしにさらに力が入る。
あ、と思ったときには、木のスプーンは粉々に砕けていた。
男はそれにはっとしように手を開き、呆然と手元を見下ろす。
「そのまま動かないでね」
新しい木製のスプーンを用意すると、アザレアは男の元へと向かう。
「私に触れられるのは嫌かもしれないけれど、少しの間だけ我慢して」
スプーンを所定の位置に置き、木の破片がくっつく彼の手にそっと触れる。それに一瞬彼の手が震えたものの、拒絶はされなかったので、そのまま木くずを取り除いた。
(破片が刺さったりは……していないね。次からは銀食器を用意しておこう)
小さな水の塊を彼の手のひらに触れさせ、細かな破片をそれで絡めとるとすぐに彼から離れる。
「他のものが食べられそうだったら食べて、落ち着いたら話をしよう」
男は一拍置いて頷くと、フォークを手に取り食事を続ける。
「調味料は……ううん、調味料でもそれ以外でも好きに使っていいからね」
塩や胡椒などをテーブルに並べ、アザレアはスープを処理するためにシンクに戻る。赤いトマトスープの中には旬の野菜がたくさん入っている。
(……やはり捨てるのはもったいないね)
塩分を取りすぎても自分は死なないしやはり飲むか、と彼から引き取った分だけ捨て、鍋に入っている分は別の皿によそう。
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