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第一章【異世界出会い掲示板始めました】
第9話―はじめての出会い
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スレンダー系の、マッシュ好みの幼い系の顔立ちをした美人は、彼のすぐ横まで来ると、ちらちらとマッシュに視線をやった。
マッシュは意を決して尋ねた。
「あ、あの、貴女はえりかさんですか?」
すると彼女は満面の笑みで答えた。
「はい。ああ良かった。やっぱり貴方がすまっしゅさんだったんですね?」
聖人像の前で微笑んだのは、聖人を天まで案内したという天使に違いない。
「ははははい! マッシュ・レリックであります!」
マッシュは緊張のあまり、仕事用の最敬礼で答えてしまう。
「マッシュ……さん?」
「……あっ! いえ、それが本名です。せっかくですので、良かったら、ま、マッシュと呼んでください」
「わかりましたマッシュさん! えっと私は……その……」
「ああ! いいんです、いいんです。えりかさんはえりかさんで十分ですから!」
「なんだかすみません……」
ペコリと頭を下げるその仕草と、見下ろした先にちょうど見えてしまったうなじに、心臓が高鳴るマッシュ。
(童貞じゃあるまいになにを……)
マッシュはそっぽを向いて頭を掻いた。
「えっと……それでは少し早いですが、食事に行きましょうか」
「はい!」
心底嬉しそうに答えるえりかに、マッシュはすでに虜となっていた。
■
食事の場所には聖人像から5分ほど歩いた場所にある、少し高級なレストランに入った。
普段なら絶対に立ち寄らない店ではあるが、昔商売女にせがまれて一度だけ行ったことのある店だ。
お値段は二人でだいたい、大銀貨1枚前後。料理の割には安いと言えるかもしれないが、月の給料の1/20ほど消費してしまうのはいかがなものか。
まあ今日は財布に大銀貨が4枚ほどが収まっているので、足りなくなるということはないだろう。
マッシュはこっそりと財布を握りしめながらそう考えていた。
食事の時間は夢のような一時だった。彼女の明るい笑顔に誘われて、ついつい飲み過ぎてしまう。良い感じに身体が火照ってきてしまうのは問題だったが、今日は紳士に行くのだと堅く心に誓うマッシュだった。
ところが食事の終わり頃に異変は起こり始めた。
「あの、えりかさん? 少々飲み過ぎでは?」
「いいじゃなひれすかー! おしゃけなんて久しぶりなんですようぅ! それにのみゃなきゃやってられませーん!」
ワインの瓶を片手にケタケタと笑い出すえりか。
「ちょっ! えりかさん?!」
「おしゃけおいしー! すっごくたのしひですー! まっひゅしゃん!」
これはさすがに飲み過ぎだ。次から次へとお代わりしていたので、てっきり酒に強いものだと思い込んだマッシュが間抜けだったのだ。
「お客様……失礼ですが……」
「わかってる! すまないがすぐに会計を頼む」
「かしこまりました」
てっきり迷惑料も請求されるかと覚悟していたマッシュだったが、メニューにあったコースの値段のままで、さらにワインをだいぶ追加したというのに、大銀貨1枚と銀貨5枚しか要求されなかった。
マッシュはさすがに流石に悪いと銀貨を1枚余分に渡して、えりかを連れ出そうと、その手を取った。
「ひわっ?!」
握ったその手は凄い勢いで払らわれてしまった。
「え?」
「あ……」
マッシュは別に力一杯握ったわけでも、下心があった訳でも無い、むしろこの場から出たい一心で彼女の手を取っただけのつもりだった。
「ご……ごめんなひゃい」
「い、いや、ちょっと飲み過ぎてしまったようですね、とりあえず出ましょうか」
「ふぁい……」
マッシュはそのまま進もうとすると、服の袖を引っ張られた。えりかが服を指で摘まんでいたのだ。
「えりか、さん?」
彼女は無言で手を差し出してきた、マッシュは少し迷ってその手をそっと取ると、えりかの身体がびくりと震えた。だが今度は手を払うような事はせず、その手にそっと力を加えてきた。
マッシュは内心安堵のため息をつきながら、ふらつくえりかに注意を払いながら外に出た。
「……まだそこまで遅い時間ではありませんがご自宅まで……ああいや、聖人像までお送りしましょう」
マッシュが精一杯の紳士ぶりを発揮したというのに、えりかはマッシュの手を離さなかった。
だいぶ酔いが回っているのかもしれない。
「どこかで少し休んでいかれますか?」
「……ふぁい」
意外なことにえりかはすぐに賛同の意を示した。さらにえりかは身体をよせて、マッシュの腕を取った。
薄い布越しに伝わる柔らかさと体温。マッシュは湧き出そうになる荒ぶる感情を抑えるのに必死だった。
「休んで……いきまひょう……でも……」
彼女の身体は少し震えている様に思う。
休む? この状況で休むといったら、普通は……いやいや、何を考えているんだ俺はと、マッシュは左右に頭を振った。
だが彼女はそんなマッシュに追い打ちをかけてきた。
「でも……その……すこぅし……お小遣いがもらふぇたら……いいなぁ……」
彼女が指差したのは……、いわゆる連れ込み宿、大抵の場合、男女が一夜を過ごすだけの為の宿だった。
マッシュは意を決して尋ねた。
「あ、あの、貴女はえりかさんですか?」
すると彼女は満面の笑みで答えた。
「はい。ああ良かった。やっぱり貴方がすまっしゅさんだったんですね?」
聖人像の前で微笑んだのは、聖人を天まで案内したという天使に違いない。
「ははははい! マッシュ・レリックであります!」
マッシュは緊張のあまり、仕事用の最敬礼で答えてしまう。
「マッシュ……さん?」
「……あっ! いえ、それが本名です。せっかくですので、良かったら、ま、マッシュと呼んでください」
「わかりましたマッシュさん! えっと私は……その……」
「ああ! いいんです、いいんです。えりかさんはえりかさんで十分ですから!」
「なんだかすみません……」
ペコリと頭を下げるその仕草と、見下ろした先にちょうど見えてしまったうなじに、心臓が高鳴るマッシュ。
(童貞じゃあるまいになにを……)
マッシュはそっぽを向いて頭を掻いた。
「えっと……それでは少し早いですが、食事に行きましょうか」
「はい!」
心底嬉しそうに答えるえりかに、マッシュはすでに虜となっていた。
■
食事の場所には聖人像から5分ほど歩いた場所にある、少し高級なレストランに入った。
普段なら絶対に立ち寄らない店ではあるが、昔商売女にせがまれて一度だけ行ったことのある店だ。
お値段は二人でだいたい、大銀貨1枚前後。料理の割には安いと言えるかもしれないが、月の給料の1/20ほど消費してしまうのはいかがなものか。
まあ今日は財布に大銀貨が4枚ほどが収まっているので、足りなくなるということはないだろう。
マッシュはこっそりと財布を握りしめながらそう考えていた。
食事の時間は夢のような一時だった。彼女の明るい笑顔に誘われて、ついつい飲み過ぎてしまう。良い感じに身体が火照ってきてしまうのは問題だったが、今日は紳士に行くのだと堅く心に誓うマッシュだった。
ところが食事の終わり頃に異変は起こり始めた。
「あの、えりかさん? 少々飲み過ぎでは?」
「いいじゃなひれすかー! おしゃけなんて久しぶりなんですようぅ! それにのみゃなきゃやってられませーん!」
ワインの瓶を片手にケタケタと笑い出すえりか。
「ちょっ! えりかさん?!」
「おしゃけおいしー! すっごくたのしひですー! まっひゅしゃん!」
これはさすがに飲み過ぎだ。次から次へとお代わりしていたので、てっきり酒に強いものだと思い込んだマッシュが間抜けだったのだ。
「お客様……失礼ですが……」
「わかってる! すまないがすぐに会計を頼む」
「かしこまりました」
てっきり迷惑料も請求されるかと覚悟していたマッシュだったが、メニューにあったコースの値段のままで、さらにワインをだいぶ追加したというのに、大銀貨1枚と銀貨5枚しか要求されなかった。
マッシュはさすがに流石に悪いと銀貨を1枚余分に渡して、えりかを連れ出そうと、その手を取った。
「ひわっ?!」
握ったその手は凄い勢いで払らわれてしまった。
「え?」
「あ……」
マッシュは別に力一杯握ったわけでも、下心があった訳でも無い、むしろこの場から出たい一心で彼女の手を取っただけのつもりだった。
「ご……ごめんなひゃい」
「い、いや、ちょっと飲み過ぎてしまったようですね、とりあえず出ましょうか」
「ふぁい……」
マッシュはそのまま進もうとすると、服の袖を引っ張られた。えりかが服を指で摘まんでいたのだ。
「えりか、さん?」
彼女は無言で手を差し出してきた、マッシュは少し迷ってその手をそっと取ると、えりかの身体がびくりと震えた。だが今度は手を払うような事はせず、その手にそっと力を加えてきた。
マッシュは内心安堵のため息をつきながら、ふらつくえりかに注意を払いながら外に出た。
「……まだそこまで遅い時間ではありませんがご自宅まで……ああいや、聖人像までお送りしましょう」
マッシュが精一杯の紳士ぶりを発揮したというのに、えりかはマッシュの手を離さなかった。
だいぶ酔いが回っているのかもしれない。
「どこかで少し休んでいかれますか?」
「……ふぁい」
意外なことにえりかはすぐに賛同の意を示した。さらにえりかは身体をよせて、マッシュの腕を取った。
薄い布越しに伝わる柔らかさと体温。マッシュは湧き出そうになる荒ぶる感情を抑えるのに必死だった。
「休んで……いきまひょう……でも……」
彼女の身体は少し震えている様に思う。
休む? この状況で休むといったら、普通は……いやいや、何を考えているんだ俺はと、マッシュは左右に頭を振った。
だが彼女はそんなマッシュに追い打ちをかけてきた。
「でも……その……すこぅし……お小遣いがもらふぇたら……いいなぁ……」
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