この異世界住人が卑猥すぎて魔王討伐が進まない……

パイ吉

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第88話渦巻く陰謀と新たな敵⑨

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 王国軍5000人と『ゴールドコイン』300人が真正面から激突する。数だけで見れば、王国軍の方が圧倒的な戦力だ。しかし『ゴールドコイン』のメンバーたちは、恐れる様子を全く見せずに突進する。

 真っすぐ中央突破した『ゴールドコイン』が王国軍を二手に分断した。
 王国軍の指揮系統は乱れ、統率が取れなくなり、部隊は混乱に陥っている。
 王国軍と『ゴールドコイン』が激しくぶつかり合う真っ只中、巨乳ギャルのアデリナが悠々と歩いていく光景はまさに場違いだった。
 アデリナが通った周辺の王国軍兵士たちが、急にバタバタと倒れだす。

 なんだよ、あれ!?
 魔術いや、なんかのスキルか?

 俺のいる場所からは、アデリナの動きが確認できない。ただ歩いているようにしか見えない彼女が歩みを止めた時、立っている王国軍兵士は一人もいなかった。

「もしかしてアンタ、精神系魔術見んの初めてなん?」
 フライドチキンを豪快に食べながらディアナが俺に尋ねた。
「あれって、魔術攻撃なの?」
「昏睡、混乱、幻覚に……あとなんだっけ?」
「いや、俺に聞かれても……」
「とにかく、アデリナはこの国最強の精神系魔術師なんよ。分かったら、さっさとデザート持って来て」
「あのぉ、うちのギルド、食事の宅配サービスとかやってないんですよ。一応冒険者ギルドでして……」
 低姿勢で丁重にお断りした俺をディアナがにらみつける。

 この子は一体なにがしたいんだ?
 戦闘中断して食事始めるし。
 王国軍戦闘不能にしちゃうし。
 サブマスの戦闘能力までばらしちゃうし。
 あと、おっぱいめっちゃデカいし。

「お待たせー。この子、ワガママ言ったり無茶ブリしたりしてなかった?」
 アデリナが『ゴールドコイン』を引き連れて戻ってきた。
「あ、どーも。お帰りなさい。デザート食べたいそうで、若干困ってます」
 俺の返答を聞いたアデリナたちが笑い出す。
「この子、言い出したらきかないから。いい?」
 アデリナが町の入り口を指さした。

 一気に和やかムードになっちゃって、リランで甘いものでもいかがですか?
 って、そんな軽い流れでいいのか?
 そもそも、こいつら俺を殺しに来たんだよな?
 急に攻撃対象を王国軍に変更して……いや、兵士はただ眠らされてるだけだ。これも何かの作戦なのか?

「あー、マジめんどい。アンタんとこと同盟結ぶからぁ。はい、話終了。ほら、さっさとシールド解除しろ。入れねぇし」
「えっ……」
 俺をはじめ、『ドラゴンブレス』ギルメン全員が口をぽっかりと開いたまま言葉を失った。
 アデリナがため息をつき、額に手を当てうなだれる。
 それを見て『ゴールドコイン』のメンバーたちが大声で笑い出した。
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みんなの感想(1件)

八雲水経・陰

こっちで連載してたんですか!
なろう版にレビューを書いた者です!!
失踪したのかと心配していたのですが、続きが読めて素直に嬉しいです!!!

解除

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