家庭教師

くねひと

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8:15 PM 縄抜けできない

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 従順に両手首を背中の中程に重ね合わせたミノルに対して、サトシは厳しく縄掛けしていく。両手首を縛り上げた後、余った縄は引き絞られ首を一巻きして縄止めされた。
 ちょっとでも腕を下げれば首が絞まる仕掛けだ。そして別な縄を二の腕もろとも胸に巻きつけていく。

「僕は初めて逢ったときから先生にかれてしまったんだ……」
 ミノルを縛りながら、サトシは半ば独白するようにミノルに語りかける。

「先生のことをもっと知りたくて、休みの日にこっそり後をつけたんだ。そうしたら、先生の万引きを目撃することになって………。でも良かった、先生と僕が同じ性向で。僕もクラスの女の子なんか全然興味がないんだ」
 サトシは胸縄を締め上げるとがっちりと縄止めした。

「さあ、先生にチャンスをあげるよ。3分以内に縄抜けできたら、今日はこれで許してあげる。でも縄を解くことができなかったら、最後の砦のパンツも召し上げるからね」
 クスクス笑いながら、サトシは机の上の砂時計を引っくり返した。
 くびれたガラス管の中を青い砂がサラサラと落ちていく………。

 サトシは捕縛の出来栄えを確認したくて、ミノルを縛り上げるといつも縄抜けを試みるように仕向けるのだった。
 ミノルも一縷いちるの望みを抱いてもがいてみるのだが、サトシに掛けられた縄目は緩むことなく、返ってもがけばもがく程、肌に喰い込んでくるのだった。

「駄目だ。解けない……」
 暫くは顔を真っ赤にして狂ったように上半身を揺すっていたミノルだったが、どうしても縄目からの脱出が不可能であることを悟ると、一転して身悶えを止め、じっと動かなくなった。

「先生、あきらめるのは早いよ」
「いや、これ以上努力しても駄目だよ」
「降参?」
 うんとミノルは静かに頷く。

「さっき、僕と先生は同じ性向だと云ったけれど、一つだけ違うところがあるよね。僕は人を苛めるのが好きなんだ。だから……」
 サトシは言葉を切ると、ミノルの局部をパンツの上から掌で優しく撫であげた。
「だから先生には苛められるのが好きになって欲しいんだ」

 いきなり股間を愛撫され、ミノルは声にならない声をあげる。実を言えば、ミノルも家庭教師として初めてサトシに逢った時から、サトシに心魅かれていたのだ。
 細面の顔、黒目がちな目、バラ色の頬、そして柔らかそうな唇………。

 あの日、サトシのことをぼんやりと想いながら、街を散策している内に、本屋で何気なしに同性愛の雑誌に手が伸びてしまったのだ。
 その表紙の男性がサトシを彷彿させ、無意識にミノルはその雑誌をカバンに押し込んでしまったのだった。でもまさか、その瞬間をサトシに見られていようとは。おまけにその場面をしっかり写真に撮られていたのだ。

 その写真をネタに今日まで何回ミノルはサトシにSMプレイを強要されてきただろう。サトシから受ける仕打ちは屈辱的なものだったが、回数を重ねる内にいつしかミノルの心の隅に被虐の悦びが芽生え始めてきたのもまた隠しようのない事実なのだった。

 サトシの愛撫でミノルの肉筒はパンツ越しにもはっきり分かる程の怒張を示していた。
「先生、約束だからね。パンツを脱いで素っ裸になってもらうよ」
 ミノルは腰を引こうとしたが、それより速く、サトシはミノルのパンツに手を掛けると一気に足首まで引き下ろした。

「あああっ……」
 サトシの眼前に直立した肉筒を曝け出してしまい、ミノルは羞ずかしさに身をよじるが、サトシは構わずミノルの足首からパンツを抜き取ると部屋の隅に無造作に投げ捨てた。

「フフフ、こんなに大きくしちゃって。ちょっと刺激したらすぐに暴発してしまいそう」
 サトシは熱く膨張したミノルの分身をそっと握ると、緩やかに上下にしごき始めた。
「うっ…、く……」

 両手をきつく後ろ手に縛められているミノルには、サトシの急所責めを防ぐ手立てはない。やるせない快感が甘い痺れとなって、股間から全身に伝わっていく。
 しかし、あと少しで絶頂を迎えるといった時、サトシは意地悪く指の動きを止めてしまった。

「まだ、かさせてはあげないよ」
 お預けを喰わされて、しかも縄目の身では自分で解決することもかなわず、ミノルはすすり泣くようなため息を漏らした………。
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