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第一章 人斬りの末期
第十六話 最初からさ。
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先に仕掛けたのは俺の方であった。
道場剣術とは言ったが、ビントが遣う唐竹割りは一流のものだ。その太刀筋と比べれば遠く及ばない。力強さに欠き、速さに劣るそれは――しかし、正確にビントの首筋を狙って流れ落ちた。
精妙無比な剣遣いこそ、我が流派の最大の武器。
何百何千という繰り返し動作の果てにたどり着いた剣閃は、流星が夜空を走るが如く、若き騎士へと襲いかかる。
刹那の剣の煌めきにビントが身体を強ばらせた。
「……ぐぅっ! こ、このぉッ!」
恐怖を前にして身体を動かす術は知っているらしい。
ビントは、強ばった身体を無理に翻らせて、俺の初太刀を外してみせた。
しかし、一撃必殺にかけるリステール流と違い、我が流派はここから。
振り切った状態からの切り上げ。
逆袈裟にビントの引いた腹に向かってショートソードを繰り出す。
重力に逆らう太刀筋は鋭さこそ殺されたが、青年騎士の鳩尾を掠めて、レザーメイルとその下の金具をいくつか破壊した。
決定打には至らぬ。
だが、自分より格上の相手と斬り合う恐怖を味わわせるには十分――。
「どうしたビント! 道場で立ち会った時の方が、まだ動きにキレがあったぞ! そんな精細を欠いた太刀筋で、俺に敵うと思っているのか!」
「……くそっ! 言ってくれるな、この老いぼれ剣士がッ!」
「その老いぼれに、いいように追い詰められているのは、いったいどこのどいつだというのだ。ほれ、まだまだ息を吐くにははやいぞ……ッ!」
「……ふはッ! 調子に乗るなよ! お前の弱点は分かっているんだ!」
しっかりと頭上に掲げられたビントの剣が軽く振るわれる。
裂帛の気合いを伴わない、どこかひょうひょうとしたその太刀は、切り払いを終えて突きへと移行しかけていた俺の手元めがけて振り下ろされた。
伸ばしきった腕を引くこともできず、手の甲を剣で殴られる。
そして――俺はその手から愛剣をこぼした。
「しまった」と俺が呟く前で、ビントが勝ち誇ったように口角をつり上げる。
「言っていましたね騎士団長! そう長く剣を持てなくなってしまったと! 老いとは実に嫌なものですね! けれども、これは貴方が悪いのですよ! いつまでも、騎士団長の椅子に座り続けるから! 衰えたというのに、剣鬼の名に縋るから! 貴方はその座をさっさと譲るべきだったのです……!」
「なるほど……」
勝ちを確信したビントは狂ったような哄笑を上げて剣を振り上げる。
断罪の太刀。今から、実力もないのに騎士団長にとどめを刺し、その名声を自分のものにしてみせるという、そんな奢りが所作の端々から感じられた。
こんな男に斬られるのは御免だが――。
「俺が死んだら、騎士団長の座はいったい誰が座るのかね? やはり、鉄華の姫クラウディアか? それとも、氷結華のヘルタか? 個人戦闘力だけを問うならば、カルラもいいかもしれないな……」
「なにを暢気な! これからお前は死ぬんだぞ!」
「やはり、第二騎士団のお前としては、ヘルタが団長の席に収まった方が嬉しいのかもしれないな。しかし……あの娘は、そもそも組織を率いるのに向いている娘ではない。頭がキレて魔法の腕もたしかだが、統率者として一番大事なものを持ち合わせていない。俺は断然、クラウディアを騎士団長に推すだろう……!」
「隊長を愚弄するか! あの方の氷剣を! 流麗な剣捌きを! 愚弄するのか! いくら貴方が彼女の師と言え――!」
そこまで言って、ようやくビントは気がついたようだ。
しかし、もう遅い。
すべて条件は整った。
「くそっ! 死ねぇ……ッ!」
「言っただろう、『その太刀、悪し』と……ッ!」
俺の接近を拒むようにビントが上段唐竹を繰り出してくる。
しかし、焦りが彼の太刀筋を狂わせる。
いつもより速く、正確性を欠いた一刀を躱すのはたやすく、俺は半身を翻してそれを避けると、引き裂かれた彼の身体に今度こそ触れた。
剣客は剣にばかり生きるものではない。
使えるモノをすべて使って勝つものなり。
剣鬼とは剣に狂っているのではない。
命の奪い合い――死合に狂っているのだ。
「氷刃……ッ!」
掌に集めた魔力が氷となり刃と化す。
突然掌中に現れた氷のナイフは、ビントの曝け出された肌を這うと、そこを鋭利に切り裂いた。
魔法と剣術の親和性は意外なほど高い。
炎を剣に纏わせ、風の刃を飛ばし、剣先から紫電を放つ。
剣術と魔法を組み合わせるだけで、剣による格闘は千変万化の様相を呈し、戦いは単純な剣の腕前だけで決着するものではなくなる。
そして、氷の刃を生み出して剣とするのは――我が弟子、ヘルタ・シルヴァニアが最も得意とする魔法。
俺が教えた剣術と、無限に作り出せる氷の刃で、彼女はその細い身体で、第二騎士団の隊長という座に武を持って就いた。
当然、師匠の俺が弟子の魔法を使えないわけなかろう?
彼女に氷魔法を教えたのも俺なら、剣術と組み合わせることを提案したのも俺だ。
それに気がつかなかったのが命とり。
逆袈裟にビントの身体を這い上がっていく氷の刃。
肉袋の皮が引き裂け、筋肉の繊維を裂き、臓腑を破壊していく。
やがて、一際硬く脈打つなにかに当たった切っ先を力を籠めて跳ね上げれば、若い騎士の身体から力が抜けたのが分かった。
「が、はぁっ……ば、バカなぁッ!」
口から血を吐き出してその場に倒れるビント・ターラー。
冷たい石畳の上に崩れ落ちたその表情は、死への旅路に就きながらもどこか穏やかなものであった。
剣客の死に様ではない。
まして、剣鬼にはほど遠い。
掌を濡らす血糊を、氷を溶かして流した俺は、憑きものが取れたような顔をしてこちらを見上げる青年騎士を前に静かに瞼を下ろした。きっと仮面に阻まれて、俺の表情など分からないと思いながらも……。
「ビントよ、お前は道を間違えた。そして、それはお前のせいではない。ボタンの掛け違い、些細な行き違いから起きた、不幸な事故だったのだ。だから、あまり自分を責めるな。せめて最後は人として死ね」
「……お、お見事、でした……最後に、よろしいですか、団長」
「…………なんだ?」
「いつから……この結末を、思い描いていたのですか?」
今際にそれを聞くのは、まだ彼が剣客の夢に囚われているだろう。
若い騎士の魂が迷わずあの世へと逝けるように――。
「最初からさ。俺は、お前と出会った時から、お前をこう殺そうと決めていた」
そう言って、なんの不自由もない右手を振って見せたのだった。
青年騎士は虚しく笑い、その眦から涙をこぼした。
その涙に手向ける言葉も手も、剣に狂った鬼は持ち合わせていなかった。
道場剣術とは言ったが、ビントが遣う唐竹割りは一流のものだ。その太刀筋と比べれば遠く及ばない。力強さに欠き、速さに劣るそれは――しかし、正確にビントの首筋を狙って流れ落ちた。
精妙無比な剣遣いこそ、我が流派の最大の武器。
何百何千という繰り返し動作の果てにたどり着いた剣閃は、流星が夜空を走るが如く、若き騎士へと襲いかかる。
刹那の剣の煌めきにビントが身体を強ばらせた。
「……ぐぅっ! こ、このぉッ!」
恐怖を前にして身体を動かす術は知っているらしい。
ビントは、強ばった身体を無理に翻らせて、俺の初太刀を外してみせた。
しかし、一撃必殺にかけるリステール流と違い、我が流派はここから。
振り切った状態からの切り上げ。
逆袈裟にビントの引いた腹に向かってショートソードを繰り出す。
重力に逆らう太刀筋は鋭さこそ殺されたが、青年騎士の鳩尾を掠めて、レザーメイルとその下の金具をいくつか破壊した。
決定打には至らぬ。
だが、自分より格上の相手と斬り合う恐怖を味わわせるには十分――。
「どうしたビント! 道場で立ち会った時の方が、まだ動きにキレがあったぞ! そんな精細を欠いた太刀筋で、俺に敵うと思っているのか!」
「……くそっ! 言ってくれるな、この老いぼれ剣士がッ!」
「その老いぼれに、いいように追い詰められているのは、いったいどこのどいつだというのだ。ほれ、まだまだ息を吐くにははやいぞ……ッ!」
「……ふはッ! 調子に乗るなよ! お前の弱点は分かっているんだ!」
しっかりと頭上に掲げられたビントの剣が軽く振るわれる。
裂帛の気合いを伴わない、どこかひょうひょうとしたその太刀は、切り払いを終えて突きへと移行しかけていた俺の手元めがけて振り下ろされた。
伸ばしきった腕を引くこともできず、手の甲を剣で殴られる。
そして――俺はその手から愛剣をこぼした。
「しまった」と俺が呟く前で、ビントが勝ち誇ったように口角をつり上げる。
「言っていましたね騎士団長! そう長く剣を持てなくなってしまったと! 老いとは実に嫌なものですね! けれども、これは貴方が悪いのですよ! いつまでも、騎士団長の椅子に座り続けるから! 衰えたというのに、剣鬼の名に縋るから! 貴方はその座をさっさと譲るべきだったのです……!」
「なるほど……」
勝ちを確信したビントは狂ったような哄笑を上げて剣を振り上げる。
断罪の太刀。今から、実力もないのに騎士団長にとどめを刺し、その名声を自分のものにしてみせるという、そんな奢りが所作の端々から感じられた。
こんな男に斬られるのは御免だが――。
「俺が死んだら、騎士団長の座はいったい誰が座るのかね? やはり、鉄華の姫クラウディアか? それとも、氷結華のヘルタか? 個人戦闘力だけを問うならば、カルラもいいかもしれないな……」
「なにを暢気な! これからお前は死ぬんだぞ!」
「やはり、第二騎士団のお前としては、ヘルタが団長の席に収まった方が嬉しいのかもしれないな。しかし……あの娘は、そもそも組織を率いるのに向いている娘ではない。頭がキレて魔法の腕もたしかだが、統率者として一番大事なものを持ち合わせていない。俺は断然、クラウディアを騎士団長に推すだろう……!」
「隊長を愚弄するか! あの方の氷剣を! 流麗な剣捌きを! 愚弄するのか! いくら貴方が彼女の師と言え――!」
そこまで言って、ようやくビントは気がついたようだ。
しかし、もう遅い。
すべて条件は整った。
「くそっ! 死ねぇ……ッ!」
「言っただろう、『その太刀、悪し』と……ッ!」
俺の接近を拒むようにビントが上段唐竹を繰り出してくる。
しかし、焦りが彼の太刀筋を狂わせる。
いつもより速く、正確性を欠いた一刀を躱すのはたやすく、俺は半身を翻してそれを避けると、引き裂かれた彼の身体に今度こそ触れた。
剣客は剣にばかり生きるものではない。
使えるモノをすべて使って勝つものなり。
剣鬼とは剣に狂っているのではない。
命の奪い合い――死合に狂っているのだ。
「氷刃……ッ!」
掌に集めた魔力が氷となり刃と化す。
突然掌中に現れた氷のナイフは、ビントの曝け出された肌を這うと、そこを鋭利に切り裂いた。
魔法と剣術の親和性は意外なほど高い。
炎を剣に纏わせ、風の刃を飛ばし、剣先から紫電を放つ。
剣術と魔法を組み合わせるだけで、剣による格闘は千変万化の様相を呈し、戦いは単純な剣の腕前だけで決着するものではなくなる。
そして、氷の刃を生み出して剣とするのは――我が弟子、ヘルタ・シルヴァニアが最も得意とする魔法。
俺が教えた剣術と、無限に作り出せる氷の刃で、彼女はその細い身体で、第二騎士団の隊長という座に武を持って就いた。
当然、師匠の俺が弟子の魔法を使えないわけなかろう?
彼女に氷魔法を教えたのも俺なら、剣術と組み合わせることを提案したのも俺だ。
それに気がつかなかったのが命とり。
逆袈裟にビントの身体を這い上がっていく氷の刃。
肉袋の皮が引き裂け、筋肉の繊維を裂き、臓腑を破壊していく。
やがて、一際硬く脈打つなにかに当たった切っ先を力を籠めて跳ね上げれば、若い騎士の身体から力が抜けたのが分かった。
「が、はぁっ……ば、バカなぁッ!」
口から血を吐き出してその場に倒れるビント・ターラー。
冷たい石畳の上に崩れ落ちたその表情は、死への旅路に就きながらもどこか穏やかなものであった。
剣客の死に様ではない。
まして、剣鬼にはほど遠い。
掌を濡らす血糊を、氷を溶かして流した俺は、憑きものが取れたような顔をしてこちらを見上げる青年騎士を前に静かに瞼を下ろした。きっと仮面に阻まれて、俺の表情など分からないと思いながらも……。
「ビントよ、お前は道を間違えた。そして、それはお前のせいではない。ボタンの掛け違い、些細な行き違いから起きた、不幸な事故だったのだ。だから、あまり自分を責めるな。せめて最後は人として死ね」
「……お、お見事、でした……最後に、よろしいですか、団長」
「…………なんだ?」
「いつから……この結末を、思い描いていたのですか?」
今際にそれを聞くのは、まだ彼が剣客の夢に囚われているだろう。
若い騎士の魂が迷わずあの世へと逝けるように――。
「最初からさ。俺は、お前と出会った時から、お前をこう殺そうと決めていた」
そう言って、なんの不自由もない右手を振って見せたのだった。
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