異世界バトルキッチン:最強料理人への道~美少女たちを添えて~

雪見クレープ

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第20話 ポートハイへの旅

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 レイラが流通の要所の都市ポートハイへの視察で向かうということで、みんなでついていくことにした。

 ポートハイは、ノルティア王国第二の都市で、流通の要所。

 港と市場が発展し、地元の魚介類だけでなく、各地からのあらゆる物品が運ばれる。

 同行するのは、いつもの仲間たち。

 イリス、フィーナ、ガーネット、コーネリア、そして俺。

 彼女たちとの旅は賑やかで楽しいが、俺の目的は食材だ。

 特に海の幸を求めて、俺たちは市場を目指していた。

 遠くに見える船が次々と入港し、港に積み降ろされる品々が目に飛び込む。

 市場は色とりどりの食材で溢れており、奥に進めば陶器や織物なども並んでいる。

 俺たちは商人たちの声で賑やかな通りを歩いていた。

「すごい活気だね! これがポートハイかぁ」

 フィーナが目を輝かせて周りを見渡す。

 彼女の目には、見るものすべてが新鮮に映っているのだろう。

 魚のにおい、香辛料の香り、そして異国の果物が並ぶ露店が次々と目に入る。

「ポートハイって独特の活気を感じられておもしろいね!」

 レイラが嬉しそうに声を上げる。

 イリスが微笑みながら頷くのを横目で見て、俺も自然に口元が緩んだ。

 ガーネットとコーネリアはこの街には何度か来た事があるそうだが、目新しいものがないか露店を見ている。

「流通の拠点ってだけあって、すごい品揃えだな。見たことないものも多いし……」

 様々な国から集まった食材や雑貨が所狭しと並べられ、その風景に吸い寄せられた。

 俺の知らない異世界特有の工芸品や魔道具なんかにも目を引かれる。

「リク君、何か使えそうなものがあるかな? これだけあれば、きっと面白い料理を作ってくれるのだろう?」

 ガーネットが、俺を期待に満ちた目で見つめてくる。

「ああ、たしかにここなら、今まで見たことない食材が手に入りそうだ。でも、今日はまずこの町をじっくり見てみたい。珍しい店とかもありそうだし」

 そんな会話をしながら、俺たちは市場を抜け、少し静かな通りに差し掛かった。

 ふと、目の前に控えめな看板を掲げた小さなレストランが目に入った。

「あれ? なんだか雰囲気のある店じゃない?」

 レイラが小さなレストランを指さす。

 彼女の言う通り、その店は市場の喧騒から少し離れ、静かで落ち着いた佇まいをしていた。

「ここ、確かに良さそうだな。ちょっと寄ってみるか?」

 俺はみんなの顔を見渡しながら提案した。

「そうね、せっかくだから入ってみましょう。市場の騒がしさからも少し離れて、落ち着いた場所で食事もいいかも」

 イリスがそう言って微笑むと、みんなも賛成した。

 俺たちは扉を開けて店内に足を踏み入れた。

 中は小さな食堂のような造りで、温かみのある木のテーブルが並んでいる。

 家庭的な雰囲気が漂っていて、奥の厨房からは香ばしい魚を焼く匂いが漂ってくる。

 思わずお腹が鳴った。

「いらっしゃいませ」

 と、店の奥から現れたのは、年配の男性だった。

 白髪で細身の彼は、落ち着いた声で俺たちを迎えてくれた。

「いい感じのお店だね! なんだか落ち着くなあ」

 フィーナがそう言いながら椅子に座る。

 その席にみんなも順に座っていく。

「何を食べるか迷うな……」

 俺は様々な料理が載っているメニューを見ながら言った。

 メニューには、豊富な魚料理も並んでいたが、その中にひとつ気になるものがあった。

「生魚の盛り合わせ」と書かれたそれに、みんなは目を細める。

「生魚……? 大丈夫かしら」

 レイラが不安そうに小声でつぶやく。

「そうね。海沿いの街だから新鮮な魚を仕入れてるはずだけど……」

 イリスも少し戸惑っている様子だ。

 そんな中、老人がさっと俺たちのテーブルに近づいてきた。

「生魚が不安ですか? でもね、安心してほしい。ここで出す魚のほとんどは、私自身が海で釣り上げ、魔法で保存しているから。だから鮮度は抜群ですよ。ぜひ食べてみてほしい」

 老人はそう語るが、まだ少しだけ不安そうな顔をするレイラたち。

 だが俺はその言葉に十分信頼を寄せていた。

 日本出身の俺にとって、生魚を食べるのは普通のことだからだ。

 ためらうことなく、生魚の盛り合わせを注文する。

「はい、ありがとうございます」

 生魚の注文が入り、うれしそうに奥へ戻っていく。

「私も旅で港町に寄ると生魚は食べるぞ?」

「そうそう、せっかくの海なんだし、生魚食べないのはもったいないからな」

 旅で各地を渡り歩いてるコーネリアとガーネット。

 ふたりは抵抗がないようだ。

「どうぞ、生魚の盛り合わせです」

 美しく盛り付けられた刺身は、色とりどりに輝いている。

 新鮮な海の香りが漂い、思わず唾を飲み込む。

「ありがとう」

 俺はお礼を言い、白身の一切れを取り口に運ぶ。

 脂がしっかり乗っていて、口の中でとろけるような柔らかさと、ほのかな甘みが広がる。

 その新鮮さは疑いようもない。

「……うん、これはいけるな。新鮮だし、何も心配する必要はないよ」

 俺が平然とした表情で言うと、レイラが半信半疑ながらも一口食べる。

「……ほんとに新鮮でおいしいわ! これは驚きね」

 次にフィーナも挑戦し、続いてイリスも。

 彼女たちが一口食べるたびに、驚きとともに笑顔が広がっていく。

「生で食べるお魚ってこんなにおいしいんだね!」

 フィーナの手が止まらず、幸せそうに笑顔を浮かべている。

 生魚だけでなく、様々な料理を注文してみた。

 流通の要所として知られるこの都市では、世界中から多種多様な食材が集まる。

 その豊富な食材を使った料理は、どれも独特で美味しいものばかりだった。

 次に運ばれてきたのは、豚肉を焼いた料理だ。

 表面は香ばしく焼かれ、中は柔らかくジューシーに仕上がっている。

 特に、香辛料を使ったソースが絶妙で、肉の旨味をさらに引き立てている。

「この豚肉、脂身までしっかりうまい。ソースも独特でいい」

 俺が言うと、レイラが満足そうにうなずく。

「うん、ポートハイは本当に食材の宝庫ね。いろんなものが集まっているから、料理の幅も広いんだわ」

 そして次に運ばれてきたのは、野菜の煮込みだ。

 見た目は素朴だが、一口食べると、その深い味わいに驚かされた。

 口の中でとろけるような柔らかさがあり、さらに優しい風味が広がる。

「この野菜の煮込みも絶品だ。なかなか真似できるようなものではないね」

 ガーネットがも目を輝かせて料理を堪能している。

 次々と注文した料理がやってくる。

 みんな満足そうだ。

「それにしても、この料理は全部あのおじいさんが調理しているのかしら」

 イリスがふとそんなことを言う。

 たしかに厨房には、というよりこの店にはほかに店員がいない。

 おじいさんが一人で切り盛りしているのだろう。

「どれの料理もおいしいし、あのおじいさん、相当な腕前だな」

「結構なお年だろうに、ひとりで切り盛りとは恐れ入る」

 ガーネットとコーネリアもあのおじいさんに感心している。

 こうして、魚、肉、野菜――あらゆる食材を使った料理を次々と味わい、俺たちは大いに満足した。

 食事を楽しんだ後、俺たちは満足感に包まれて店を後にした。

「あの焼き魚、ほんとおいしかった。素材がいいとこんなにも違うんだね!」

 フィーナが幸せそうに笑みを浮かべながら言った。

 彼女の満足そうな顔を見て、俺もつい笑みを返してしまう。

「王都でも魔法で保存した魚が届くが、ここまで新鮮なものはないからな」

 俺は心の中で、再びあの老人の技術に感心していた。

「リク君、今度は君が魚を使った料理を食べさせてくれるのだろう?」

 ガーネットが興味津々に尋ねてきた。

「うん、考えてみるよ。ここまで新鮮な魚が手に入るなら、いろいろ試してみたい」

 俺たちは食後の余韻を楽しみながら、次の目的地に向かって歩き出した。

 ポートハイの街はまだ活気に満ちていて、商人たちや観光客が行き交っている。

 そして、遠くに見えるのは街の中心にそびえるノルティア王国の支城だ。

 次の目的地はそこだ。

「さぁ、そろそろお城に向かいましょうか」

 レイラが前を見つめながら言った。

 彼女の姿がどこか堂々として見えるのは、やはり王女だからだろうか。

「明日はちゃんと街の視察もしないとね、そのために来たのだから」

 イリスが冷静に言葉を継ぐ。

 しばらく歩くと、お城の全貌が見えてきた。

 立派な城壁に囲まれたその建物は、堅固な造りをしており、港町ポートハイの中心として圧倒的な存在感を放っている。

 俺たちは城門を通り、守衛に案内されながら城内に入った。

「よし、今日は一晩しっかり休んで、明日は張り切って街の視察をするわ!」

 レイラは王女としての仕事にやる気満々の様子だ。

 俺もこの街でなにか新たな発見があることを期待していた。
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