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舞台裏
楽しかった日々〈クラウンside〉
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ルーザリアをイジメていた奴には厳重に注意して、次に同じ事があれば実家にも話をすると言うと、それが徐々に浸透したのか嫌がらせの回数も減り、ルーザリアは元気を取り戻していった。
「最近はどうだい?」
「クラウン殿下のおかげで、みんな優しくとはいかないけれど、意地悪な事はされなくなりました。ありがとうございます」
ふわりと笑う彼女がかわいらしく、もっとこの笑顔を見たいと思った。
もっと彼女の周囲が過ごしやすい雰囲気になれば、これからも彼女は笑っていてくれるだろうか?
そんな思いから私は彼女の環境を整えるべく、彼女の周囲に護衛役を置きたいと考えた。
でも貴族の暮らしをそれほどしたことのない彼女に、見るからに護衛だと分かるような者ではダメだろう。
紆余曲折の末、私が選んだのはちょうど彼女と同じクラスのフールという男子生徒だった。
彼は伯爵家の三男でありながら庶民の暮らしを理解していて、尚且つ将来は文官にも騎士にもなれるようにと鍛えられていたせいで、剣術や体術に長けていた。
しかし特定の男子生徒を近付けるのはどうかと思って迷ったのだが、私の側近の一人から言われた一言で意を決した。
側近のヒポクリット曰く。
「特定の男子生徒を彼女の側に付ければ、殿下と一緒にいても僻まれたりしなくて済むのでは?」
「それもそうだな」
これが功を奏したのか、ルーザリアは目に見えて楽しそうに学園生活を送っていて、気が付けばもう二年が過ぎていた。
この頃の私は彼女に頼んで、普段は見られないような下町を案内してもらったり、庶民がよく行く遊び場などへお忍びで出かける事を繰り返した。
「あ、クラウン」
「やぁ、待たせてしまったかな?」
「ぜんぜんそんな事ありません。今日はどこを案内しようかって、考えてたところです」
「そうか。それでどこに連れて行ってくれるんだい?」
彼女と出かけるのは楽しくて、街中では友達なのだからと呼び捨てで過ごしていたから、たまに学園でも間違って呼んだりされて慌てたりしたこともある。
彼女の事は対等に付き合える貴重な友人という位置付けだったのが、すぐにそれは間違いであると気が付く。
私は彼女に惹かれていた。
グレイシアという婚約者がいる事が枷となり、ルーザリアに想いを伝えられないもどかしさを抱えつつ、会えば抱きしめたくなって我慢が利かなくなったのはいつの頃だったか?
あの時の私はグレイシアと結婚するのは仕方ない、それならばルーザリアに子爵位を授け、公妾として召し上げられないかと、そう夢見ていた。
しかし事態は急転する。
「最近はどうだい?」
「クラウン殿下のおかげで、みんな優しくとはいかないけれど、意地悪な事はされなくなりました。ありがとうございます」
ふわりと笑う彼女がかわいらしく、もっとこの笑顔を見たいと思った。
もっと彼女の周囲が過ごしやすい雰囲気になれば、これからも彼女は笑っていてくれるだろうか?
そんな思いから私は彼女の環境を整えるべく、彼女の周囲に護衛役を置きたいと考えた。
でも貴族の暮らしをそれほどしたことのない彼女に、見るからに護衛だと分かるような者ではダメだろう。
紆余曲折の末、私が選んだのはちょうど彼女と同じクラスのフールという男子生徒だった。
彼は伯爵家の三男でありながら庶民の暮らしを理解していて、尚且つ将来は文官にも騎士にもなれるようにと鍛えられていたせいで、剣術や体術に長けていた。
しかし特定の男子生徒を近付けるのはどうかと思って迷ったのだが、私の側近の一人から言われた一言で意を決した。
側近のヒポクリット曰く。
「特定の男子生徒を彼女の側に付ければ、殿下と一緒にいても僻まれたりしなくて済むのでは?」
「それもそうだな」
これが功を奏したのか、ルーザリアは目に見えて楽しそうに学園生活を送っていて、気が付けばもう二年が過ぎていた。
この頃の私は彼女に頼んで、普段は見られないような下町を案内してもらったり、庶民がよく行く遊び場などへお忍びで出かける事を繰り返した。
「あ、クラウン」
「やぁ、待たせてしまったかな?」
「ぜんぜんそんな事ありません。今日はどこを案内しようかって、考えてたところです」
「そうか。それでどこに連れて行ってくれるんだい?」
彼女と出かけるのは楽しくて、街中では友達なのだからと呼び捨てで過ごしていたから、たまに学園でも間違って呼んだりされて慌てたりしたこともある。
彼女の事は対等に付き合える貴重な友人という位置付けだったのが、すぐにそれは間違いであると気が付く。
私は彼女に惹かれていた。
グレイシアという婚約者がいる事が枷となり、ルーザリアに想いを伝えられないもどかしさを抱えつつ、会えば抱きしめたくなって我慢が利かなくなったのはいつの頃だったか?
あの時の私はグレイシアと結婚するのは仕方ない、それならばルーザリアに子爵位を授け、公妾として召し上げられないかと、そう夢見ていた。
しかし事態は急転する。
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