歌集「聖夜」

降羽 優

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聖夜

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第41首: 君がため 聖夜の空に雪をまく 差し出す傘に右肩濡らし

第42首: ドア飾る赤いリボンのヒイラギが自慢げに ほら、鈴を鳴らした

第43首: 星1つツリーのあたま乗せたなら 窓辺に置いて空に見せよう

第44首: キラキラと降り出した雨、雪になる 音なき聖夜白く包んで

第45首: 厳かに讃美歌の歌聞えくる 雪のチャペルに白い天使が……

第46首: わかってる今日は会えないことぐらい それでも会いたいイブの夜まで

第47首: イブの夜 貴方はきっと大切な 人と過ごすの 私ではなく

第48首: クリスマス・キャロルが届くこの街で出会いと別れいくつもの嘘

第49首: それ以上、もうそれ以上言わないで 見上げた空の星にじむから

第50首: 涙など枯れてしまえば良いものを 聖夜の雨は少し優しい

  2022年12月 大掃除の合間に晴れた空を仰ぎながら 降羽 優
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